機器分析Ⅱ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機器分析Ⅱ
科目番号 0135 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質化学工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 講義には配付資料を用いる.参考書として,泉美治他監修/ 機器分析のてびき(化学同人)などが挙げられる.
担当教員 山岸 正和

到達目標

1.熱分析法の原理と測定法を説明でき、簡単な解析ができる。
2.X線回折法の原理と測定法を説明でき、簡単な解析ができる。
3. 電子顕微鏡の原理を説明でき、それぞれの電子顕微鏡で観察できることを判断できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1熱分析の実際のチャートから情報を読み取り,要約して説明できる.熱分析について原理と測定中に起こっている化学反応を説明できる.熱分析について原理と測定中に起こっている化学反応を説明できない.
評価項目2X線回折法の実際のチャートから情報を読み取り,要約して説明できる.X線の危険性について理解し,装置と照らし合わせてX線回折現象を説明できる.X線の危険性について説明できない.
評価項目3SEMとTEMの違いを明確に区別し,原理を説明できる.電子顕微鏡の原理をおおよそ説明できる.電子顕微鏡の原理について説明できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-6 説明 閉じる
JABEE 1(2)(d)(1) 説明 閉じる
JABEE 1(2)(e) 説明 閉じる
ディプロマポリシー 1 説明 閉じる
ディプロマポリシー 2 説明 閉じる
ディプロマポリシー 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現在,開発研究や製品の品質確認のために様々な分析機器が用いられている.インターフェースや性能は個々の装置よって異なるものの,根本的な原理については手法によって決まっている.ここでは,熱分析法,X線回折法および電子顕微鏡観察法について,装置と測定の概観について学習し,実際のチャートを読む.
授業の進め方・方法:
熱分析法,X線回折法および電子顕微鏡観察法について,各測定手法にもちいられる現象や測定装置等の原理の概観を講義する.それぞれの測定によって得られた典型的なチャートの読み方を各自演習する.
注意点:
装置の原理や測定の現象については,細かい数式はほぼ扱わず,概観の理解を求める.各チャートの解析については,測定対象の化学的性質の理解が必要不可欠である.ここで取り扱うデータについては典型的なものであるので,一般的な化学に関する知識を用いることになる.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 NMR-1 液化ガスをもちいる実験の危険性とNMR現象の概観を学ぶ.
2週 NMR-2 NMR現象と装置・測定法の注意点を学ぶ.
3週 熱分析法-1 熱分析法の定義,熱重量法の原理を学ぶ.
4週 熱分析法-2 示差熱分析法および示差走査熱量測定法の原理を学ぶ.
5週 熱分析法-3 各手法で得られたチャートの読み方に関する演習を行う.
6週 熱分析法-まとめ 熱分析法に関する小テストを行う.
7週 X線回折法-1 X線の危険性,X線回折現象について学ぶ.
8週 X線回折法-2 装置の概観と消滅則について学ぶ.
2ndQ
9週 X線回折法-3 X線回折チャートの読み方に関する演習を行う
10週 X線回折法-演習 X線回折法に関する小テストを行う.
11週 電子顕微鏡観察-1 TEMについて簡単に装置の概略を理解し,簡単に説明できる.
12週 電子顕微鏡観察-2 SEMについて簡単に装置の概略を理解し簡単に説明できる.
13週 電子顕微鏡観察-3
SEMとTEMを明確に区別し, 説明できる.
14週 電子顕微鏡観察-まとめ 電子顕微鏡について小テストを行う.
15週 期末試験
16週 試験答案返却・解説および総評

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前11,前12,前13,前14
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前11,前12,前13
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。4前2,前3,前4,前5,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
物理化学熱力学の第二・第三法則の定義と適用方法を説明できる。3前7,前8,前9,前10
化学反応でのエントロピー変化を計算できる。3
平衡定数の温度依存性を計算できる。3
反応速度の定義を理解して、実験的決定方法を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力100000010
専門的能力900000090
分野横断的能力0000000