概要:
現在,開発研究や製品の品質確認のために様々な分析機器が用いられている.インターフェースや性能は個々の装置よって異なるものの,根本的な原理については手法によって決まっている.ここでは,熱分析法,X線回折法および電子顕微鏡観察法について,装置と測定の概観について学習し,実際のチャートを読む.
授業の進め方・方法:
熱分析法,X線回折法および電子顕微鏡観察法について,各測定手法にもちいられる現象や測定装置等の原理の概観を講義する.それぞれの測定によって得られた典型的なチャートの読み方を各自演習する.チャートから多くの情報を読み取るためには,実際に自身でチャートを読む自習を行う必要がある.前回の講義内容の復習を行って次回の講義に臨むこと.
注意点:
装置の原理や測定の現象については,細かい数式はほぼ扱わず,概観の理解を求める.各チャートの解析については,測定対象の化学的性質の理解が必要不可欠である.ここで取り扱うデータについては典型的なものであるので,一般的な化学に関する知識を用いることになる.
本科目では60点以上の評価で単位を認定する.評価が60点に満たない者は,願い出により追認試験を受けることができる.追認試験の結果,単位の習得が認められた者にあっては,その評価を60点とする.
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 有機化学 | 分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前11,前12,前13,前14 |
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前11,前12,前13 |
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。 | 3 | 前1,前2,前3,前4,前5,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。 | 4 | 前2,前3,前4,前5,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
物理化学 | 熱力学の第二・第三法則の定義と適用方法を説明できる。 | 3 | 前7,前8,前9,前10 |
化学反応でのエントロピー変化を計算できる。 | 3 | |
平衡定数の温度依存性を計算できる。 | 3 | |
反応速度の定義を理解して、実験的決定方法を説明できる。 | 3 | |