概要:
通年の授業のうち,前期には様々な無機物質の性質や化学反応について概観する.その上で,それらの性質がどのような原理に基づいて説明されるかを後期に触れつつ,化学全般に通じる原子軌道や分子軌道,酸化還元等について解説する.
授業の進め方・方法:
講義を中心として進行する.教科書等の問題については,授業中に該当部分を明示するので個々人において解いておくこと.
注意点:
・すべての物質,化学に関わる内容であるので,わからない内容や理解不足については当日のうちに理解するように努めること.
・内容・進行は学生の理解度によって変更する.
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 材料系分野 | 材料物性 | 結晶構造の特徴の観点から、純金属、合金や化合物の性質を説明できる。 | 3 | 後5 |
陽子・中性子・電子からなる原子の構造について説明できる。 | 3 | 後1,後7 |
ボーアの水素原子模型を用いて、エネルギー準位を説明できる。 | 3 | 後1 |
4つの量子数を用いて量子状態を記述して、電子殻や占有する電子数などを説明できる。 | 3 | 後1 |
周期表の元素配列に対して、電子配置や各族および周期毎の物性の特徴を関連付けられる。 | 3 | 前1 |
化学・生物系分野 | 無機化学 | 主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。 | 3 | |
電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。 | 4 | |
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。 | 4 | |
価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。 | 4 | |
元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。 | 3 | |
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。 | 4 | |
イオン結合と共有結合について説明できる。 | 4 | |
基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。 | 4 | |
金属結合の形成について理解できる。 | 4 | |
代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。 | 4 | |
電子配置から混成軌道の形成について説明することができる。 | 4 | |
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。 | 3 | |
配位結合の形成について説明できる。 | 4 | |
水素結合について説明できる。 | 4 | |
錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)を説明できる。 | 3 | |
錯体の命名法の基本を説明できる。 | 3 | |
配位数と構造について説明できる。 | 3 | |
代表的な錯体の性質(色、磁性等)を説明できる。 | 3 | |
代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。 | 3 | |