化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 化学Ⅱ
科目番号 0156 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質化学工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 PEL 化学(実教出版),アクセス化学基礎(実教出版・問題集),アクセス化学(実教出版・問題集),サイエンスビュー化学総合資料(実教出版・図録)
担当教員 津森 展子

到達目標

高等学校学習指導要領化学基礎の目標に則り、以下の内容について理解している。
酸化還元反応について説明できる。
熱化学方程式を作り、ヘスの法則を理解できる。ヘスの法則を用いてある程度計算ができる。
活性化エネルギーを理解でき、活性化エネルギーを用いてある程度計算ができる。
気体の状態方程式を使った計算ができる。
物質の状態図を理解できる。
沸点上昇や凝固点降下、浸透圧、コロイドについて理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 酸化還元反応酸化還元反応について説明できる。酸化剤と還元剤の量的計算ができる。金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。各種電池についてその反応が説明できる。電気分解反応を説明でき、ファラデーの法則による計算ができる。酸化還元反応について説明できる。酸化剤と還元剤の量的計算がある程度できる。金属の反応性について理解できる。各種電池について理解できる。電気分解反応を理解でき、ファラデーの法則による計算がある程度できる。酸化還元反応について理解できない。酸化剤と還元剤の量的計算ができない。金属の反応性についてイオン化傾向に基づき理解できない。各種電池についてその反応が理解できない。電気分解反応を理解でき、ファラデーの法則による計算ができない。
評価項目2 反応熱熱化学方程式を作り、ヘスの法則を説明できる。ヘスの法則を用いて計算ができる。活性化エネルギーを説明でき、活性化エネルギーを用いて計算ができる。熱化学方程式を作り、ヘスの法則を理解できる。ヘスの法則を用いてある程度計算ができる。活性化エネルギーを理解でき、活性化エネルギーを用いてある程度計算ができる。熱化学方程式を作り、ヘスの法則を理解できない。ヘスの法則を用いて計算ができない。活性化エネルギーを理解でき、活性化エネルギーを用いて計算ができない。
評価項目3 気体気体の状態方程式を使った複雑な計算ができる。気体の状態方程式を使った計算ができる。気体の状態方程式を使った計算ができない。
評価項目4 物質の三態物質の状態図を説明できる。沸点上昇や凝固点降下、浸透圧、コロイドについて説明できる。物質の状態図を理解できる。沸点上昇や凝固点降下、浸透圧、コロイドについて理解できる。物質の状態図を理解できない。沸点上昇や凝固点降下、浸透圧、コロイドについて理解できない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
高等専門学校の教育に基づいた教科書(Professional Engineer Library 化学)を用い、主に座学で授業を進める。単元ごとに教科書傍用の問題集(アクセス化学基礎、アクセス化学)を宿題として自宅で復習を促す。また、実験を取り入れて授業で勉強した事象を確認させる。
授業の進め方・方法:
試験: 前期中間・期末、後期中間・期末試験を計4回実施する。重要な項目は授業中または補講時間に小テストを実施する。
実験:実験前に必ず予習すること。服装、実験態度、後片づけ等が指示通りでなかった場合は減点する。
ポートフォリオ: 授業中に指示された小テストや宿題、課題、実験レポートの提出等で確認する。
その他: 授業の取り組みや授業内容の理解度などを総合的に評価し決定する。
注意点:
・自然の事物・現象に関することを題材にして,基本的な概念,原理,法則を理解するよう務めること。
・学習事項の練習問題などを適宜課題とする。また,既習事項の確認のため小テストを課すことがある。
・提出物やその他課題についてはそれぞれの指示に従い,提出期限を厳守すること。
・授業中に他人に危害を加える、授業の妨害を行う、授業を怠けるなど倫理的に著しくはずれた行為をした場合は単位を習得できない。また授業への集中度が著しく低い場合、および実験授業時の規律違反は,総合点より大きく減点する。特別な事由がなく欠席遅刻等があった場合も減点する。
学習上の助言
・教科書や副教材などを用いて,復習を中心とした自学自習を行なうこと。
・自学自習の際,高校生向け学習参考書全般が参考となるので各自利用すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 酸化と還元
酸化還元反応について説明できる。
2週 酸化と還元 酸化数 酸化と還元における酸化数の計算ができる。
3週 酸化と還元 酸化剤還元剤 酸化剤と還元剤について理解できる。
4週 イオン化傾向 イオン化傾向について説明できる。
5週 実験:イオン化傾向 金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。
6週 電池 ダニエル電池についてその反応が説明できる。
鉛蓄電池についてその反応が説明できる。
一次電池の種類を知っている。
二次電池の種類を知っている。
7週 電気分解 電気分解反応を説明できる。
電気分解の利用として、たとえば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。
ファラデーの法則による計算ができる。
8週 前期中間試験 これまで学習した単元について理解している。
2ndQ
9週 反応と熱 反応と熱の関係について理解できる。
10週 反応と熱 熱化学方程式 熱化学方程式について理解できる。
熱化学方程式を作ることができる。
11週 反応と熱 ヘスの法則 I ヘスの法則について理解できる。
12週 反応と熱 ヘスの法則 II ヘスの法則を用いて計算ができる。
13週 実験:ヘスの法則 実験によってヘスの法則を追実験する。
14週 活性化エネルギー 活性化エネルギーについて理解できる。
活性化エネルギーを用いて計算ができる。
15週 反応速度・化学平衡 反応速度と化学平衡の移動について理解できる。
16週 前期末試験 これまで学習した単元について理解している。
後期
3rdQ
1週 ボイル・シャルルの法則 ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。
2週 気体の状態方程式 気体の状態方程式が説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。
3週 ドルトン分圧の法則 混合気体における気体の計算ができる。
4週 実験:気体1モルの体積 水上置換法で気体を採取し、気体の状態方程式を使って、発生する気体の物質量を計算できる。
5週 化学反応と気体の量的関係I 化学反応と気体の量的関係における計算ができる。
6週 実験:分子量測定 気化させた気体の量を量り、気体の状態方程式を使って、その物質の分子量を計算できる。
7週 化学反応と気体の量的関係II 複雑な気体の量的関係における計算ができる。
8週 後期中間試験 これまで学習した単元について理解している。
4thQ
9週 物質の三態 物質の三態とエネルギーの関係について理解できる。
10週 状態図 水や二酸化炭素の状態図について理解できる。
11週 蒸気圧曲線 蒸気圧曲線について理解できる。
12週 沸点上昇・蒸気圧降下 沸点上昇・蒸気圧降下について理解できる。
13週 凝固点降下・浸透圧 凝固点降下について理解できる。
浸透圧について理解できる。
14週 コロイド 種々のコロイドについて理解できる。
15週 学年末試験 これまで学習した単元について理解している。
16週 答案返却・アンケート 答案返却、解説、授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。3
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。3
物質が原子からできていることを説明できる。3
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3
純物質と混合物の区別が説明できる。3
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。3
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。3
水の状態変化が説明できる。3
物質の三態とその状態変化を説明できる。3
ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。3
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。3
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。3
同位体について説明できる。3
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。3
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。3
価電子の働きについて説明できる。3
原子のイオン化について説明できる。3
代表的なイオンを化学式で表すことができる。3
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。3
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。3
イオン式とイオンの名称を説明できる。3
イオン結合について説明できる。3
イオン結合性物質の性質を説明できる。3
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。3
共有結合について説明できる。3
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。3
金属の性質を説明できる。3
原子の相対質量が説明できる。3
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。3
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3
気体の体積と物質量の関係を説明できる。3
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。3
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。3
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。3前1
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。3前2
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。3前3
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。3前4
酸化還元反応について説明できる。3前9
イオン化傾向について説明できる。3前12
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3前13
ダニエル電池についてその反応を説明できる。3前14
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。3前14
一次電池の種類を説明できる。3前14
二次電池の種類を説明できる。3前14
電気分解反応を説明できる。3前15
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。3前15
ファラデーの法則による計算ができる。3前15
化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。3前6,前13,後5
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。3前6,前13,後5
測定と測定値の取り扱いができる。3前6,後5
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。3前6,後5
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。3前6,前13,後5
ガラス器具の取り扱いができる。3前6,前13,後5
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。3前6,前13,後5
試薬の調製ができる。3後5
ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス有害物質の生物濃縮について説明できる。3
地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。3

評価割合

定期試験小テストレポートノート等提出物実験態度合計
総合評価割合60201055100
基礎的能力60201055100
専門的能力000000