有機化学Ⅳ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 有機化学Ⅳ
科目番号 0204 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質化学工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 これでわかる基礎有機化学(三共出版)、これでわかる基礎有機化学演習(三共出版)
担当教員 川淵 浩之

到達目標

・アルデヒド・ケトンの性質と反応を理解し、反応機構が説明できる。
・カルボン酸の性質と反応を理解し、反応機構が説明できる。
・カルボン酸誘導体の性質と反応を理解し、反応機構が説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1アルデヒド・ケトンの性質と反応を正しく理解し、反応機構を正確に説明できる。アルデヒド・ケトンの性質と反応を理解し、反応機構を簡単に説明できる。アルデヒド・ケトンの性質と反応を理解できず、反応機構をほとんど説明できない。
評価項目2カルボン酸の性質と反応を正しく理解し、反応機構を正確に説明できる。カルボン酸の性質と反応を理解し、反応機構を簡単に説明できる。カルボン酸の性質と反応を理解できず、反応機構をほとんど説明できない。
評価項目3カルボン酸誘導体の性質と反応を正しく理解し、反応機構を正確に説明できる。カルボン酸誘導体の性質と反応を理解し、反応機構を簡単に説明できる。カルボン酸誘導体の性質と反応を理解できず、反応機構をほとんど説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-6 説明 閉じる
JABEE 1(2)(d)(1) 説明 閉じる
JABEE 1(2)(e) 説明 閉じる
ディプロマポリシー 1 説明 閉じる
ディプロマポリシー 2 説明 閉じる
ディプロマポリシー 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
有機化学は暗記の学問ではなく、いくつかの基本的な原理がわかれば理解しやすい学問である。この授業では有機化学I、II、IIIで学んだことを踏まえ、カルボニル化合物を中心とした有機化合物の性質と反応を良く理解し、応用できる能力を養うことを目的とする。
授業の進め方・方法:
講義では、電子の動きで反応機構を説明し、反応が理解しやすいように工夫して行う。反応を十分理解した上で、章末の練習問題を解いておくこと。
注意点:
授業計画は、学生の理解度に応じて変更する場合がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 アルデヒドとケトンの化学(1) カルボニル基の分極構造と反応性が理解できる
2週 アルデヒドとケトンの化学(2) カルボニル基の求核反応性が理解できる
3週 アルデヒドとケトンの化学(3) αープロトンの酸性度とエノラートイオンの反応が理解できる
4週 アルデヒドとケトンの化学(4) アルドール反応が理解できる
5週 小テスト、アルデヒドとケトンの化学(5) 酸化反応、還元反応が理解できる
6週 小テストの解説、カルボン酸の化学(1) カルボン酸の酸性度が理解でき
7週 カルボン酸の化学(2) 求核アシル置換反応が理解できる(1)
8週 中間試験
2ndQ
9週 答案返却と解説、カルボン酸の化学(3) 求核アシル置換反応が理解できる(2)
10週 カルボン酸誘導体の化学(1) カルボン酸誘導体の種類と反応性が理解できる
11週 カルボン酸誘導体の化学(2) 求核アシル置換反応が理解できる(1)
12週 カルボン酸誘導体の化学(3) 求核アシル置換反応が理解できる(2)
13週 カルボン酸誘導体の化学(4) Claisen縮合反応が理解できる
14週 総合演習 これまでの内容の復習を行う
15週 期末試験
16週 答案返却、解説、授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。4
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。4
σ結合とπ結合について説明できる。4
混成軌道を用い物質の形を説明できる。4
誘起効果と共鳴効果を理解し、結合の分極を予測できる。4
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。4
ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。4
共鳴構造について説明できる。4
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。4
芳香族性についてヒュッケル則に基づき説明できる。4
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。4前2
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。4
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。4
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。4前2
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。4前3
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。4前3,前6,前8,前11
電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。4前11
反応機構に基づき、生成物が予測できる。4前3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力600000060
専門的能力400000040
分野横断的能力0000000