先端化学Ⅱa

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 先端化学Ⅱa
科目番号 0273 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質化学工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 配布プリント
担当教員 高廣 政彦,篠﨑 由紀子,中島 栄次

到達目標

1.分子生物学分野における主な研究手法の原理を説明できる。
2.半結晶性熱可塑性高分子の加工ならびに構造・物性変化について力学的、熱的性質をふまえて説明できる
3.到達目標:運動量、熱、物質の拡散現象を理解し、法則の相似性およびそれらに関わる無次元数や対流現象について説明ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1分子生物学の主な研究手法の原理について、具体例を挙げて説明できる。分子生物学の主な研究手法の原理について、資料を参照しながら説明できる。分子生物学分野における主な研究手法の原理を説明できない。
評価項目2樹脂の分子レベルの内部構造と物性の関係を系統立てて説明できるとともに、特にPETの特性を向上させる加工法についても説明できる樹脂の力学的性質、熱的性質と内部構造の関係を説明できる。樹脂の内部構造の加工条件依存性が説明できない。
評価項目3ニュートン、フーリエ、フィックの法則を正しく理解し、それらの相似性と関連する無次元数を詳細に説明できるとともに、強制対流、熱対流、濃度対流について正しく理解し、複合的な対流現象についても説明ができる。ニュートン、フーリエ、フィックの法則と関連する無次元数を説明できるとともに、強制対流、熱対流、濃度対流について正しく理解し説明ができる。ニュートン、フーリエ、フィックの法則と関連する無次元数を説明できず、強制対流、熱対流、濃度対流についても説明ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物質化学工学科に所属するそれぞれの教員の専門分野に関する研究の一端に触れること及びそれらの専門分野の文献やトピックスを通して、化学に対する幅広い知識と視野を涵養することを目的とする。
授業の進め方・方法:
各トピックについて講義形式で進め、各単元終了後、レポート提出により理解度を評価する。
注意点:
各教員の専門分野に関心を持ち、広い視野と知識を身につけるよう、意欲的に聴講して貰いたい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 分子生物学 (1) ゲノム解析 (1)
2週 分子生物学 (2) ゲノム解析 (2)
3週 分子生物学 (3) ゲノム編集
4週 分子生物学 (4) PET分解酵素に関する最近の研究
5週 分子生物学 (5) ポリ乳酸分解酵素等に関する最近の研究
6週 半結晶性高分子材料(1) 熱可塑性高分子樹脂の紡糸・延伸加工
7週 半結晶性高分子材料(2) PET樹脂の性質
8週 半結晶性高分子材料(3) PETモノフィラメントのネッキング挙動解析(1)
4thQ
9週 半結晶性高分子材料(4) PETモノフィラメントのネッキング挙動解析(2)
10週 半結晶性高分子材料(5) PET樹脂の成形加工・リサイクル
11週 拡散と移動現象 身の回りの拡散と移動現象について
12週 分子拡散と3法則 ニュートン、フーリエ、フィックの法則について
13週 拡散係数と無次元数 分子拡散における拡散係数と無次元数について
14週 流れ場での移動現象 強制対流と自然対流について
15週 複合的対流現象 二重拡散対流現象について
16週  授業アンケート 授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術史技術史歴史の大きな流れの中で、科学技術が社会に与えた影響を理解し、自らの果たしていく役割や責任を理解できる。3後10
グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解世界の歴史、交通・通信の発達から生じる地域間の経済、文化、政治、社会問題を理解し、技術者として、それぞれの国や地域の持続的発展を視野においた、経済的、社会的、環境的な進歩に貢献する資質を持ち、将来技術者の役割、責任と行動について考えることができる。3
専門的能力分野別の専門工学材料系分野有機材料高分子ついて、熱可塑性高分子と熱硬化性高分子の構造や性質の違いにより高分子を分類できる。4後6
高分子の結晶性・非晶性に基づき力学的性質について説明できる。4後6
高分子の平均分子量を理解し、平均分子量と重合度の関係を説明できる。4後6
鎖状構造や官能基の立体配置(立体配座)による高分子の構造と性質を理解し説明できる。4後6
高分子を構成する分子鎖の構造およびその集合法と性質の関連性を説明できる。4後6
高分子材料に求められる機能について理解し、基本的な骨格と官能基の機能性について説明できる。4後7
高分子の分離・認識能や触媒能等について分子構造から説明できる。4後7
高分子の結晶、非晶、結晶化度について説明できる。4後6
ミセル、単結晶、球晶など高分子の形態について説明できる。4後6
高分子の熱的性質について説明できる。4後6
高分子の力学的性質について説明できる。4後6
高分子の粘弾性について説明できる。4後6
数平均分子量、重量平均分子量、Z平均分子量、粘度平均分子量について説明できる。4後6
分子量分布を理解し、重合法の違いによる分子量分布のあり方について説明できる。4後6
化学・生物系分野有機化学高分子化合物がどのようなものか説明できる。4後6
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。4後6
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。4後6
高分子の熱的性質を説明できる。4後6

評価割合

試験発表相互評価態度レポートその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力0000000
専門的能力000050050
分野横断的能力000050050