高分子化学

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 高分子化学
科目番号 0280 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質化学工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 界面・コロイド化学の基礎(北原文雄著、講談社サイエンティフィク)
担当教員 森 康貴

到達目標

各種コロイドの定義と分類を行うことができる
界面活性剤の機能について説明できる
高分子溶液中の分子鎖の広がりを数学的に記述できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
各種コロイドの定義と分類各種コロイドの定義と分類について理解している。各種コロイドの定義と分類について知識がある。各種コロイドの定義と分類についての知識がない。
界面活性剤の機能界面活性剤の機能について理解している。界面活性剤の機能について知識がある。界面活性剤の機能についての知識がない。
高分子溶液高分子溶液中の分子鎖の広がりを数学的に記述できる。高分子溶液中の分子鎖の広がりを定性的理解できる。高分子溶液中の分子鎖の広がりについての知識がない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本授業では、高分子コロイドの物性評価を行うために必要なコロイド化学及び界面化学を取り扱う。また、高分子鎖の溶液中における性質や挙動を熱力学や統計熱力学を主なツールとして説き明かし、高分子の溶媒に対する溶解性についても言及する。
授業の進め方・方法:
講義および演習
注意点:
これまでの科目で習得した知識を組み合わせて講義が進むことも多いので、該当する科目の復習を行って授業に臨むことを期待する。不明点があればその都度遠慮なく質問して欲しい。また授業計画は、学生の理解度に応じて変更する場合がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 講義内容の概説と学習の動機づけを行う。 本講義内容の概略を把握する。
2週 コロイドの各種定義及び分類を、実例を交えて解説する。 コロイドの各種定義及び分類を理解する。
3週 表面張力を定義し、その評価方法及び測定方法を解説する。 表面張力を定義し、その評価方法及び測定方法を理解する。
4週 界面活性剤の分類及び効果について解説する。 界面活性剤の分類及び効果について理解する。
5週 ミセルの定義及び生成メカニズムを解説し、界面活性剤の役割について考察する。 ミセルの定義及び生成メカニズムを理解し、界面活性剤の役割について理解する。
6週 ぬれの4形態について解説し、表面張力との相関を考察する。 ぬれの4形態、表面張力との相関を理解する。
7週 媒質中での微粒子の分散及び凝集の挙動について概説する。 媒質中での微粒子の分散及び凝集の挙動について理解する。
8週 中間試験
4thQ
9週 中間試験の解説
10週 自由連結鎖及び自由回転鎖モデルにおける平均二乗両末端間距離及び平均二乗回転半径を解説する。 自由連結鎖及び自由回転鎖モデルにおける平均二乗両末端間距離及び平均二乗回転半径を理解する。
11週 理想鎖と実在鎖における分子鎖の広がりの差異を解説する。 理想鎖と実在鎖における分子鎖の広がりの差異を理解する。
12週 高分子溶液に関する希薄溶液、準希薄溶液及び濃厚溶液の区分を解説し、その性状の差異を解説する。 高分子溶液に関する希薄溶液、準希薄溶液及び濃厚溶液の区分、その性状の差異を理解する。
13週 高分子溶液の混合モデルを学習するにあたり、熱力学及び統計力学の復習を行う。 熱力学及び統計力学で学んだことを理解する。
14週 高分子と溶媒の混合に関して、相図を用いて相変化と相平衡について解説する。 高分子と溶媒の混合に関して、相図を用いて相変化と相平衡について理解する。
15週 期末試験
16週 期末試験の解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学材料系分野有機材料高分子溶液の概念について説明できる。4後10,後11,後12
高分子の溶解性について説明できる。4後13,後14
化学・生物系分野物理化学コロイドと界面の定義・特徴を説明できる。4後1
表面張力の定義を理解して、測定法・計算法を説明できる。4後3
コロイドの分類を理解して、身近な実例を説明できる。4後2
コロイドの運動学的性質(ブラウン運動、沈降、粘度、拡散等)を説明できる。4後7
界面活性剤の種類と性質を説明できる。4後4
乳化とその実例を説明できる。4後5
ぬれの理論を定量的に説明できる。4後6

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力500000050
専門的能力300000030
分野横断的能力200000020