無機化学Ⅲ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 無機化学Ⅲ
科目番号 0286 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質化学工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 「無機化学」 木田茂夫 著、裳華房
担当教員 間中 淳

到達目標

金属錯体化合物は、有機化学、無機化学等の化学の幅広い分野において広く利用されている。この授業では主に金属錯体に関する基礎的な理論と立体配置および反応を理解することを目的としている。また、錯体の特性を利用した応用例に関しても学習する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
錯体の配置、異性体について理解できる。種々の異性体と物質の性質等が結びつけることができる。異性体の構造をイメージできる異性体のイメージができない
結晶場理論、配位子場理論を理解できる。各理論と錯体の物性が結びついて理解できる各理論と錯体の構造の関係がイメージできる各理論のイメージができない。
錯体の安定度に関して理解できる。安定度定数を使いこなし各種計算ができる安定度定数に関する基礎理論を理解している安定度定数による計算ができない
錯体の反応に関して理解できる。各反応と錯体の物性が結びついている各反応を理解している。各反応を理解できない
錯体の応用例を理解できる身の回りのものから先端の分野における錯体の応用例を理解できる身の回りの錯体の応用例を理解できる。錯体の応用例を学んでいない「

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
金属錯体化合物は、有機化学、無機化学等の化学の幅広い分野において広く利用されている。この授業では主に金属錯体に関する基礎的な理論と立体配置および反応を理解することを目的としている。また、錯体の特性を利用した応用例に関しても学習する。
授業の進め方・方法:
講義
注意点:
各理論から電子軌道と立体配置が関連してイメージできるよう,心がけること。なお、学生の理解度に応じて変更する場合がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 全体の概要説明
2週 金属錯体 錯体、配位子、キレート、錯体の種類について理解する
3週 錯体の立体配置 配位数と立体配置、異性体を理解する
4週 結晶場理論(I) 結晶場理論を理解する
5週 結晶場理論(II) 結晶場理論と錯体の色・磁性との関係を理解する
6週 配位子場理論 配位子場理論を理解する
7週 演習 6週までの内容を整理する
8週 中間試験
2ndQ
9週 試験返却 試験の解答・解説
10週 錯体の安定度(I) 逐次安定度定数、全安定度定数の計算ができるようになる
11週 錯体の安定度(II) 条件付安定度定数の計算ができるようになる
12週 錯体の反応 配位子置換反応、電子移動反応、金属カルボニルを理解する
13週 有機金属化合物 σ型錯体、π型錯体を理解する
14週 錯体の応用例 金属錯体の応用例を学ぶ
15週 期末試験
16週 試験返却・アンケート 試験の解答・解説、アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学材料系分野材料物性金属の一般的な性質について説明できる。2
原子の結合の種類および結合力や物質の例など特徴について説明できる。2
陽子・中性子・電子からなる原子の構造について説明できる。3
化学・生物系分野無機化学主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。4
電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。4
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。4
配位結合の形成について説明できる。4
水素結合について説明できる。4
錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)を説明できる。4
錯体の命名法の基本を説明できる。4
配位数と構造について説明できる。4
代表的な錯体の性質(色、磁性等)を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力50 0000050
専門的能力300000030
分野横断的能力200000020