化学工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 化学工学Ⅰ
科目番号 0287 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質化学工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 化学工学概論(小菅人慈-監修,実教出版)
担当教員 中島 栄次

到達目標

1.気液平衡の原理を理解しと計算ができる。
2.単蒸留と精密蒸留の原理と違いを理解し、計算ができる。
3.気体の溶解度とガス吸収を理解し、計算ができる。
4.粉体試料の性質とストークスの法則を理解し、粒度分布を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1気液平衡を正しく理解し、ラウールの法則を用いて理論値の計算と実測値との比較検討ができる。気液平衡を理解し、ラウールの法則を用いて理論値の計算ができる。気液平衡の原理を説明できず、理論値の計算ができない。
評価項目2精密蒸留の原理と単蒸留との違い正しく理解し、理論段数や還流比など塔設計に関わる計算ができ、塔性能の評価ができる。精密蒸留の原理を理解し、理論段数や還流比などの計算ができる。精密蒸留の原理を正しく理解できず、塔性能に関わる評価や計算ができない。
評価項目3ヘンリーの法則を理解し、気体の溶解度に関する応用問題を計算できる。気体の溶解度に関する基本的な問題を計算できる。気体の溶解度に関する問題を計算できない。
評価項目4粉体の流動性などその性質を詳しく理解し、ふるい分析による粒度分布の計算やストークスの法則に基づく応用問題を解くことができる。粉体の基本的な性質を理解し、ふるい分析による粒度分布の基本的な計算問題を解くことができる。粉体の性質を理解できず、粒度分布を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学工学においては化学プラントにおける様々な単位操作を扱う。単位操作には物理的なものや化学的なものなど様々あるが、その中でも物理操作の代表的なものについて本講義では取り扱い、これらについて理解する事を目的とする。
授業の進め方・方法:
教員単独による講義を実施する。
注意点:
本講義は3学年の基礎化学工学に引き続き、単位操作についての理論や計算手法を学ぶものであり、物質収支の概念がよく理解できている事が前提となる。定期試験(90%)および提出課題(10%)にて評価する。なお学生の理解度に応じて授業内容を変更する場合がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 蒸留の原理と気液平衡 蒸留の原理と気液平衡関係について説明できる。
2週 気液平衡関係の計算 理想溶液における気液平衡関係の計算ができる。
3週 精留の原理 精留の原理と単蒸留との違いについて説明できる。
4週 精留の物質収支 精留装置内の物質収支を説明できる。
5週 精留における操作線 精留塔の操作線を求めることができる。
6週 精留塔の理論段数 マッケーブシール法により理論段数を求めることができる。
7週 最小還流比と最小理論段数 最小還流比と最小理論段数を求めることができる。
8週 中間試験 第1週~第7週までの内容理解度を確認する試験を実施する。
2ndQ
9週 中間試験の解説、ヘンリーの法則 ヘンリーの法則を説明できる。
10週 気体の溶解度曲線 気体の溶解度曲線を理解できる。
11週 粉体の取扱いと粒度分布 ふるい分析による粒度分布を計算できる。
12週 固体の粉砕 固体の粉砕と比表面積を説明できる。
13週 粉体粒子の沈降 ストークスの法則を理解できる。
14週 紛体粒子の性質 粉体の流動性と安息角を理解できる。
15週 期末試験 第10週~第14週までの内容理解度を確認する試験を実施する。
16週 答案返却、解説、アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野化学工学分級や粒径分布について理解している。3
粉体の固定層・流動層など流動性について理解している。3
粉砕、沈降、ろ過、集じん方法について理解し、必要な計算ができる。3
蒸留の原理について理解できる。3
単蒸留、精留・蒸留装置について理解できる。3
蒸留についての計算ができる(ラウールの法則、マッケーブシール法等)。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ提出物合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000