材料工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 材料工学Ⅱ
科目番号 0291 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質化学工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 高分子の化学(三共出版)
担当教員 森 康貴

到達目標

有機系高分子材料の構造及び構造が物性に与える影響に関して系統的に説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
高分子の定義と分子量高分子の定義と分子量について理解している。高分子の定義と分子量についての知識がある。高分子の定義と分子量についての知識がない。
一次構造及び高次構造一次構造及び高次構造について理解している。一次構造及び高次構造についての知識がある。一次構造及び高次構造についての知識がない。
結晶性高分子及び非晶性高分子結晶性高分子及び非晶性高分子について理解している結晶性高分子及び非晶性高分子についての知識がある結晶性高分子及び非晶性高分子についての知識がない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
有機系高分子材料の分子量、一次構造及び高次構造が物性に与える影響並びに結晶性高分子と非晶性高分子の特徴を学習すると同時に。有機系高分子材料が他の材料(金属材料、無機材料)とどのような違いがあるのかを理解する。
授業の進め方・方法:
講義および演習
注意点:
これまでに学習した有機化学の内容を十分復習しておくと共に、物理化学、材料工学Ⅰの内容に関しても理解しておくこと。
授業計画は、学生の理解度に応じて変更する場合がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 有機化合物,高分子化合物の概要とその一般的性質を解説する。
2週 高分子化合物の分類 高分子化合物の重合法、物性等による分類を解説する。
3週 高分子の平均分子量と分子量分布 高分子の分子量の定義及びその測定法を解説する。
4週 高分子の平均分子量と分子量分布(演習) 高分子の分子量及び分子量分布に関する演習を行う。
5週 高分子材料の一次構造 高分子の一次構造の定義と種類について解説する。
6週 高分子材料の高次構造 高分子の高次構造の定義と種類について解説する。
7週 高分子材料の構造と特性の相関 高分子材料の構造が各種特性に与える影響について解説する。
8週 中間テスト
4thQ
9週 中間試験の解説 中間試験の解説を行う。
10週 結晶性高分子と非晶性高分子 結晶性高分子と非晶性高分子のこうぞうについて解説する。
11週 結晶化度の測定と計算 結晶性高分子における結晶化度の測定方法と計算方法について解説する。
12週 ガラス転移点 非晶性高分子のガラス転移点について自由体積理論を用いて解説する。
13週 一次転移と二次転移 融点及びガラス転移点を熱力学的に解説するとともに、一次転移と二次転移について説明する。
14週 示差走査熱量計 示差走査熱量計の原理と、これを用いた融点及びガラス転移点の測定について解説する。
15週 期末試験
16週 期末試験の解説 期末試験の解説を行う。(中間試験後の授業)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学材料系分野有機材料高分子の定義と分子間力による集合の仕方、性質について説明できる。3後1,後2
低分子と高分子の違いを理解し説明できる。3後1,後2
分子量を計算し、官能基や構造から分子の性質を予測できる。4後3,後4
高分子の結晶性・非晶性に基づき力学的性質について説明できる。4後10
高分子の平均分子量を理解し、平均分子量と重合度の関係を説明できる。4後3,後4
鎖状構造や官能基の立体配置(立体配座)による高分子の構造と性質を理解し説明できる。4後5
高分子を構成する分子鎖の構造およびその集合法と性質の関連性を説明できる。4後6
高分子材料に求められる機能について理解し、基本的な骨格と官能基の機能性について説明できる。4後2,後7
高分子の結晶、非晶、結晶化度について説明できる。4後10,後11
ミセル、単結晶、球晶など高分子の形態について説明できる。4後10
高分子の熱的性質について説明できる。4後12,後13,後14
数平均分子量、重量平均分子量、Z平均分子量、粘度平均分子量について説明できる。4後3,後4
分子量分布を理解し、重合法の違いによる分子量分布のあり方について説明できる。4後3,後4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力500000050
専門的能力300000030
分野横断的能力200000020