技術者倫理入門

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 技術者倫理入門
科目番号 0002 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子情報工学科 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教員の独自教材
担当教員 秋口 俊輔,門村 英城,小熊 博

到達目標

与えられた課題に対して、ルールに従って論理的なレポートが書ける。
最終発表において、技術者の視点から情報倫理や知財保護などのリテラシーに基づいた議論ができる。
 ○技術者の視点:一般市民ではなく、技術者として物事を考えることができる。
 ○情報倫理:調査や発表において情報マネージメントができる。
 ○知財リテラシー:調査や発表において知財マインドを発揮できる。
議論で述べる意見に、持続可能な開発の概念や価値観が含まれている。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
情報表現情報の表現,情報の発信・交換法を十分に理解している。情報の表現,情報の発信・交換法を理解している。情報の表現,情報の発信・交換法を理解していない。
情報とセキュリティコンピュータウィルス、スパイウェア、アドウェアなどのマルウェアとその対策について十分に理解し対策をとることができる。コンピュータウィルス、スパイウェア、アドウェアなどのマルウェアとその対策について理解している。コンピュータウィルス、スパイウェア、アドウェアなどのマルウェアとその対策について理解していない
情報倫理コミュニケーションと情報倫理の関連について十分に理解している。コミュニケーションと情報倫理の関連について理解している。コミュニケーションと情報倫理の関連について理解していない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
中学校を卒業した学生が、将来技術者として社会で活躍するための倫理、環境、知的財産の考え方を分かりやすく説明することを目的に授業を行う。
初学年である事を考慮し、情報分野に関連するマナーやリテラシー教育に始まり、技術者に必要となる倫理観、知的財産の取り扱い方について理解を深める。さらに、現在人類が置かれている地球環境をめぐる諸問題について説明した後、「持続可能な社会の構築」について理解を深める。
授業の進め方・方法:
電子情報分野にフォーカスし技術者倫理の基礎を講ずる。初学年である事を考慮し、技術者を目指す学生たちに必要な基本的心構え、レポートの書き方やデータの扱い、発表等の初歩を身につけるとともに、専門各分野の倫理的側面を学ぶ。
注意点:
授業計画は、学生の理解度に応じて変更する場合がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 イントロダクション 本講義科目における学習内容、方法を説明できる。
2週 情報表現におけるマナー(1) 情報を加工する際に必要となるマナー、配慮、権利について説明できる。
3週 情報表現におけるマナー(2) 情報の発信・交換を行う際に必要となるマナー、配慮、権利について説明できる。
4週 問題解決の方法論(1) コンピュータを用いた問題解決のための方法論について説明できる。
5週 問題解決の方法論(2) コンピュータを用いた問題解決の際に注意すべきマナー、配慮、権利について説明できる。
6週 情報とセキュリティ(1) コンピュータウィルス、スパイウェア、アドウェアなどのマルウェアとその対策について説明できる。
7週 情報とセキュリティ(2) ネットワーク利用犯罪、不正アクセスとその対策について説明できる。
8週 情報とセキュリティ(3) 暗号化の仕組みと応用について説明できる。
4thQ
9週 中間試験 中間試験
10週 技術者倫理とは 技術者倫理について説明できる。
11週 事例研究(1) 世の中で起った,技術者倫理に関わる事例について考えることができる。
12週 事例研究(2) 世の中で起った,技術者倫理に関わる事例について考えることができる。
13週 情報倫理(1) 情報倫理とは何か、情報通信社会とインターネットの進化と変遷について説明できる。
14週 情報倫理(2) ネット社会でのコミュニケーションと情報倫理の関連について説明できる。
15週 情報倫理(3) インターネット上の犯罪と情報倫理との関連について説明できる。
16週 期末試験 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3後10
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3後10
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3後10
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3後10
情報リテラシー情報リテラシー情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。1後6
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。1後7
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している1後8
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。1後8
専門的能力分野別の専門工学情報系分野その他の学習内容少なくとも一つの具体的なコンピュータシステムについて、起動・終了やファイル操作など、基本的操作が行える。3
少なくとも一つの具体的なオフィススイート等を使って、文書作成や図表作成ができ、報告書やプレゼンテーション資料を作成できる。3
少なくとも一つのメールツールとWebブラウザを使って、メールの送受信とWebブラウジングを行うことができる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。2後2,後3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。2後2,後3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。2後2,後3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。2後2,後3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。2後6,後7,後8
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。2後2,後3,後4,後5

評価割合

試験発表相互評価態度課題その他合計
総合評価割合85000150100
基礎的能力4000015055
専門的能力250000025
分野横断的能力200000020