総合国語ⅠA

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 総合国語ⅠA
科目番号 0006 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 1
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 国語総合現代文編(大修館書店)
担当教員 岡部 寛子

到達目標

 義務教育レベルの国語力の復習と定着を目指すとともに、論理的文章および文学的文章を根拠に基づき論理的に理解する能力を育てる。漢字や語句についても、まずは義務教育レベルの復習と定着を目指す。小論文を書く力の土台を築く。日本人が古来愛読してきた古典を読み理解することで、日本人としての基礎的教養と多用なものの見方を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1評論文や小説の構成を把握し、論理を追って読み取り、主題を自分の言葉で表現することができる。評論文や小説の構成を把握し、論理を追って読解し、主題をつかむことができる。評論文や小説の構成を把握し、論理を追って読解し、主題をつかむことができない。
評価項目2自分で興味をもったものを調べ、わかりやすくレジュメにまとめ、発表することができる。自分で興味をもったものを調べ、レジュメにまとめ、発表することができる。自分で興味をもったものを調べ、レジュメにまとめ、発表することができない。
評価項目3古文の歴史的仮名遣いに基づいて内容は把握して音読し、現代の言葉で内容を説明することができる。古文の歴史的仮名遣いに基づいて内容は把握して音読することができる。古文の歴史的仮名遣いに基づいて内容は把握して音読することができない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
講義形式を主としながら、適宜、演習形式を併用し、小論文の練習を行う。毎時、義務教育レベル、さらには高等学校1~3年レベルの漢字の小テストを実施する。 わが国の古典文学に親しみ、国語にまつわる基礎的な知識を習得することを目標とする。
授業の進め方・方法:
講義形式を主としながら、適宜、演習形式を併用し、小論文の練習を行う。毎時、高等学校1~3年レベルの漢字の小テストを実施する。
注意点:
小論文を書く課題が多いので、主体的に取り組むこと。義務教育レベルから高等学校レベルへと漢字力や表現力の向上を求めるので、ひらがなで表記してよしとする癖がある学生は、改めること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション
富士山のカタチ
古典入門
授業の概要と成績評価の方法について理解する。
評論文を読み、全体の構成を理解できる。
古典を学ぶことの意味を理解できる。古文の音読の規則が理解できる
2週 富士山のカタチ
絵仏師良秀
構成や表現に注意しながら、細部の内容を理解できる(第一段落、第二段落)
「絵仏師良秀」の前半を分析し、内容を理解できる。古典文法の基礎について理解できる。
3週 富士山のカタチ
絵仏師良秀
構成や表現に注意しながら、細部の内容を理解できる(第三段落 第四段落)
後半の内容を分析し、口語との違いを理解できる。
4週 富士山のカタチ
絵仏師良秀
構成や表現に注意しながら、細部の内容を理解し、筆者の主張を把握できる(第五段落)
『宇治拾遺物語』や『今昔物語』をもとにした近代以降の小説を調べて紹介することができる。
5週 漢文入門
水の東西
漢文を読む意味を理解する。
漢文訓読の規則を理解し、音読できるようになる。
全体の構成・論の展開を把握できる。
6週 漢文入門
水の東西
漢文を音読でき、書き下し文にすることができる。
構成や表現に注意しながら、細部の内容を理解する。
7週 故事成語
水の東西
漢文の基礎知識を使って、短い文章を読み、書き下し文に改め、内容を理解することができる。
東西の文化の違いを考えたり、調べたりして発表できる。
8週 前期中間試験 これまでの理解を確認する
2ndQ
9週 羅生門
徒然草「奥山に猫またといふもの」
全文を音読し、小説を自ら読み、主題を考え表現することができる。
徒然草の文学的な位置づけを説明できる。「猫また」を音読し、内容を把握する。
10週 羅生門
徒然草「ある人弓射ることを習ふに」
語りの構造に注意しながら、
細部の内容を理解できる。
「ある人弓射る」を音読し、内容を現代語で説明することができる。
11週 羅生門
徒然草「花は盛りに」
語りの構造に注意しながら、
細部の内容を理解できる。
「花は盛りに」を音読し、内容を現代語で説明することができる。
12週 羅生門
「美しさの発見」について
語りの構造に注意しながら、
細部の内容を理解する。
全体を音読し、構成を把握することができる。
13週 他者を理解するということ
「美しさの発見」について
構成や表現に注意しながら、細部の内容を理解できる。
14週 他者を理解するということ
「美しさの発見」について
構成や表現に注意しながら、細部の内容を理解できる。
筆者 高階秀爾の考え方を調べ、発表することができる
15週 期末試験 これまでの理解を確認する
16週 期末試験の解答 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3
法令やルールを遵守した行動をとれる。3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合701000515100
基礎的能力55100051585
専門的能力0000000
分野横断的能力150000015