化学ⅠB

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 化学ⅠB
科目番号 0025 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子情報工学科 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 新版化学基礎(実教出版),フォローアップ化学基礎(実教出版),アクセス化学基礎(実教出版),フォトサイエンス化学図録(数研出版)
担当教員 寺崎 由紀子

到達目標

1.物質量について理解し,化学反応式が書ける。また、物質量と化学反応式の関係について理解し,基本的な問題が解ける。
2.酸・塩基の定義、pHについて基本的事項、中和のときの量的な関係を理解し,基本的な問題を解くことができる。
3.酸化・還元の定義を説明することができ、酸化剤・還元剤のはたらきについて理解できる。また、酸化還元反応について理解し,基本的な問題を解くことができる。酸化還元反応の応用である電池について,基本的事項を理解している。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
物質量と化学反応式いろいろな化学反応式が書ける 物質量と化学反応式の関係について理解し,少し複雑な問題が解ける基本的な反応の化学反応式が書ける 物質量と化学反応式の関係について理解し,基本的な問題が解ける化学反応式が書けない 物質量と化学反応式の関係について理解していない
酸・塩基酸・塩基の定義を理解し,説明することができる pHについて理解し,pHを求めることができる 中和のときの量的関係を理解し,応用的な問題を解くことができる 塩について理解している。酸・塩基の定義を理解している pHについて基本的事項を理解している 中和のときの量的な関係を理解し,基本的な問題を解くことができる 酸・塩基の定義が説明できない pHについて理解していない 中和のときの量的関係を理解していない
酸化・還元化学反応の多くが酸化還元反応であることを理解している。 酸化剤と還元剤のはたらきについて,半反応式を用いて説明することができる。 酸化還元反応の量的関係についての問題を解くことができる。 酸化還元反応の応用である電池や電気分解について,基本的事項を理解し,量的な関係についての問題を解くことができる。酸化・還元の定義を説明することができる 酸化剤・還元剤のはたらきについて理解している 酸化還元反応について理解し,基本的な問題を解くことができる また,酸化還元反応の応用である電池や電気分解について,基本的事項を理解している。酸化・還元の定義を説明できない 酸化剤・還元剤が何であるかを理解していない 電池や電気分解の仕組みについて,基本的事項を理解していない

学科の到達目標項目との関係

MCCコア科目   説明 閉じる

教育方法等

概要:
マクロ的な立場から見た化学反応が微視的な分子やイオンの変化であることや,その量的な関係を捉えるために基本的事項を学習する。また,基本的な化学反応である中和反応,酸化・還元反応について,概念や法則などを学び,量的なとらえ方もできるようになる。
授業の進め方・方法:
教員単独による講義,演習,実験
注意点:
評価が50点に満たない者は,願い出により追認試験を受けることができる。追認試験の結果,単位の修得が認められた者にあっては,その評価を50点とする。
内容の定着のため,小テスト,課題プリント(宿題)などを課す。実験や視聴覚教材を取り入れることがある。
学生の理解度によって,授業計画を変更することがある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 化学反応式・イオン反応式
化学反応式の表す意味
様々な化学反応を式で表すことができるようになるための基礎を学ぶ。また,化学反応式は反応を表すだけでなく,反応の量的な関係も表していることを学習する。
2週 化学反応の量的関係 化学反応によって変化する物質の質量や体積を測定値と化学反応式から求め,反応の量的関係を習得する。
3週 【演習】化学反応の量的関係 化学反応の量的関係について,演習を行う。
4週 酸・塩基の基本事項 酸・塩基の定義,強弱,価数と電離度について学ぶ。
5週 水素イオン濃度
pH
酸・塩基の度合いを測る尺度としてのpHの求め方について学ぶ。また,身近な物質のpHがどれくらいかを知る。
6週 中和
中和滴定
中和反応と,中和滴定の実験の仕方・計算について学習する。
7週 【実験】中和滴定 中和滴定の実験を行い,溶液の濃度を求める。また,器具の使い方,薬品の取り扱い方も習得する。
8週
加水分解
中和によって生じる塩の種類と,塩を加水分解したときの反応について学ぶ。
4thQ
9週 中間試験 化学反応と量的関係について,また,酸・塩基に関する事項について理解できているかを問う。
10週 中間試験の解答 中間試験の答案を返却し,解答・解説することで,今までの復習と理解できていなかったことを確認する。
11週 酸化と還元
酸化数と酸化・還元
化学変化の主反応である酸化・還元反応の定義を学ぶ。その後,酸化・還元反応を知る上で有効な酸化数の求め方を学習する。また,酸化数の変化によって,酸化・還元反応がわかることを学ぶ。
12週 酸化剤・還元剤 酸化剤・還元剤について学習する。また,酸化還元反応の量的関係を学ぶ。
13週 金属のイオン化傾向 金属のイオン化傾向の違いによって反応の仕方が異なることを学ぶ。
14週 電池 基本的な電池のしくみを学び,電池は酸化還元反応を利用していることを学習する。
15週 期末試験 さまざまな酸化還元反応について,その現象と量的な関係が理解できているかどうかを問う。
16週 成績評価・確認 期末試験の成績確認
授業評価アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3後1
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3後2,後3
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。3後4
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。3後4
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。3後4
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。3後5
中和反応がどのような反応であるか説明できる。3後6,後7
中和滴定の計算ができる。3後6,後7
酸化還元反応について説明できる。3後11,後12
イオン化傾向について説明できる。3後13
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3後13
化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。3後7
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。3後7
測定と測定値の取り扱いができる。3後7
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。3後7
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。3後7
ガラス器具の取り扱いができる。3後7
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。3後7
試薬の調製ができる。3後7

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000