基礎電気Ⅱ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 基礎電気Ⅱ
科目番号 0034 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子情報工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 精選電気基礎【実教出版】精選電気基礎演習ノート【実教出版】
担当教員 山口 晃史

到達目標

1.交流回路に関する基本的な事項(交流電流、インピーダンス、共振など)を説明できる。
2.交流回路に関する基本的な諸量について計算方法を説明することができる。
3.家庭で使われている交流の電気機器についてその動作原理を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1交流回路に関する基本的な事項について自律的に説明できる交流回路に関する基本的な事項について教員の指導のもとに説明できる交流回路に関する基本的な事項について説明できない
評価項目2交流回路に関する基本的な諸量について自律的に計算できる 交流回路に関する基本的な諸量について教員の指導のもとに計算できる交流回路に関する基本的な諸量について計算できない
評価項目3家庭で使われている交流の電気機器についてその動作原理を習得した知識を活かして説明できる家庭で使われている交流の電気機器についてその動作原理を教員の指導のもとに説明できる家庭で使われている交流の電気機器についてその動作原理を説明できない

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP2 説明 閉じる
MCCコア科目 MCCコア科目 説明 閉じる
ディプロマポリシー 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
基本的な交流回路についての説明と各種素子の扱いを理解する。授業では座学と平行して、シミュレーションなどによって掲示・実演を行いながら交流回路に関心を持たせ、家庭や社会生活に溢れている個々の事例をについても説明を行う。
授業の進め方・方法:
教員単独による講義を実施する。実験やシミュレーションを取り入れ、視覚的にわかりやすい講義になるよう努める。
事前に行う準備学習:前回の講義の復習および予習を行ってから授業に臨むこと。
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく。
(授業外学習・事後)授業内容に関する課題を解く。
注意点:
(定期試験)
学期毎の評価は試験の成績を70%、レポートを30%として評価する。試験の成績は中間試験と期末試験の素点の平均とする。
本科目では、50点以上の評価で単位を認定する。評価が50点に満たない者は、願い出により追認試験を受けることができる。
追認試験の結果、単位の修得が認められた者にあっては、その評価を50点とする。
(レポート提出)
・教員の指定した日時までにレポートを必ず提出すること。
・レポート提出時に記載内容について口述説明を課すことがある。
・レポート提出に不備があったときは再提出を認めることがある。
・特別な理由を除いて、締め切り後の提出については減点とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修科目

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 記号法 交流の電圧や電流を複素数で表すことによって、回路の計算が簡単になることを説明できる。
2週 R, L, C回路の電流と記号法 R, L, Cそれぞれの電圧波形と電流波形の関係から電圧と電流をそれぞれ記号法を用いて表現できる。
3週 インピーダンス 交流回路の電圧と電流の関係であるインピーダンスについて計算することができる。
4週 RL直列回路 交流電源に純抵抗RとコイルLを接続した回路について電圧と電流およびその位相について計算、説明ができる。
5週 RC直列回路 交流電源に純抵抗Rと静電容量Cを接続した回路について電圧と電流およびその位相について計算、説明ができる。
6週 RLC直列回路 RLC直列回路に流れる電流と全電圧の関係をベクトルで図示し、誘導性リアクタンスと容量性リアクタンスが相殺するように働くことが説明できる。
7週 RLC直列回路 RLC直列回路に流れる電流と全電圧の関係をベクトルで図示し、電圧と電流およびその位相について計算、説明ができる。
8週 中間試験 中間試験
4thQ
9週 RLC並列回路 RLC並列回路に流れる電流と全電圧の関係をベクトルで図示し、誘導性リアクタンスと容量性リアクタンスが相殺するように働くことが説明できる。
10週 アドミタンス インピーダンスとアドミタンスの関係に触れ、並列回路に流れる全電流の求め方を説明できる。
11週 直列共振回路 RLC直列回路に周波数の異なる交流電源を接続したときの周波数特性(電流、インピーダンス)について説明できる。
12週 並列共振回路 LC並列回路に周波数の異なる交流電源を接続したときの周波数特性(電流、インピーダンス)について説明できる。
13週 電力と力率 瞬時電力と有効電力を求めることができ、その違いについて説明できる。
14週 皮相電力・有効電力・無効電力 皮相電力、有効電力、無効電力の意味と単位について説明できる。
15週 期末試験 期末試験
16週 答案返却、解説 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。1
電場・電位について説明できる。1
クーロンの法則が説明できる。1
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。1
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。1
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。1
ジュール熱や電力を求めることができる。1
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。2
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。2
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。2
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。2
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。2
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。2
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。2後1,後2
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。2
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。2後1
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。2後2,後4,後5,後6,後7
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。2
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。2後4,後5,後6,後7,後9,後10
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。2後3,後9,後10
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。2
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。2後11,後12
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。2後13,後14

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力70300000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000