物理実験の目標は,測定値の取り扱い方とレポートの書き方を習得し,実験結果を物理の知識に基いて考察できるようになること。化学実験の目標は,器具の扱い方・実験操作を習得すること,測定結果・観察結果から化学的な現象が理解できることとする。
概要:
物理実験と化学実験をそれぞれ5項目程度実施する。各項目は2時限の実験で,クラスを半分に分けて物理実験と化学実験を同時に展開する。実験以外の時間は,実験のための説明・講義・演習やビデオによる授業をする。物理実験では,実験を通して物理現象を理解するとともに実験データの分析の仕方を訓練する。化学実験では,科学的観察力,思考力,判断力等の能力が身に付くようにさせる。
授業の進め方・方法:
実験および講義
注意点:
実験を開始する前に,実験の説明と基本事項の復習をする。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
オリエンテーション |
シラバスと理科実験全体の説明をした後,化学実験に関する諸注意,器具の名前や取り扱い方,薬品の取り扱いについて説明する。また,物理実験における諸注意,データの扱い方,レポートの書き方について説明する。
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2週 |
物理実験〈1〉「有効数字」 |
有効数字の取り扱い方法を学ぶ。また,ノギスを使って身近なものの外径・内径・深さを測定し,表面積や体積を計算する。
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3週 |
化学実験〈1〉「化学反応の量的関係」 |
反応による質量変化の測定から,反応の量的関係を調べる。
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4週 |
物理実験〈2〉「摩擦係数の測定」 |
ガイドトラック上で台車を動かし,ガイドトラックと台車の間の摩擦係数を測定する。
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5週 |
化学実験〈2〉「いろいろな電池」 |
ボルタ電池とダニエル電池を製作し,起電力の違いなどを調べる。
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6週 |
物理実験〈3〉「重力加速度の測定」 |
重力加速度を二通りの方法で測定して比較する。
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7週 |
化学講義 |
金属イオンによって反応が違うことを学習する。また,系統分析の方法について知る。
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8週 |
化学実験〈3〉「金属イオンの反応と分離」 |
金属イオンによって反応の仕方が違うことを観察する。また,その結果を利用して,未知のイオンを調べる。
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4thQ |
9週 |
物理実験〈4〉「熱の仕事当量の測定」 |
摩擦によって金属ブロックの温度がどれだけ上がるかを測定し,熱の仕事当量を算出する。
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10週 |
物理講義 |
波の基本的な性質を,演示実験で確認する。
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11週 |
化学実験〈4〉「酸化還元滴定」 |
酸化還元反応を利用して,酸化剤・還元剤の濃度を求める。
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12週 |
物理実験〈5〉「気柱の共鳴」 |
一定の音を鳴らしながら気柱の長さを変え,共鳴点を探すことで音波の波長を測定する。
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13週 |
化学実験〈5〉「有機化合物の合成,性質」 |
アルコールやアルデヒドの性質を調べる。また,エステルを合成してみる。
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14週 |
実験予備日 |
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
レポート返却・成績確認 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理実験 | 物理実験 | 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。 | 3 | |
安全を確保して、実験を行うことができる。 | 3 | |
実験報告書を決められた形式で作成できる。 | 3 | |
有効数字を考慮して、データを集計することができる。 | 3 | |
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | |
熱に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | |
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | |
化学(一般) | 化学(一般) | 化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。 | 3 | 後3,後5,後11,後13 |
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。 | 3 | 後3,後11 |
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。 | 3 | 後3,後11 |
酸化還元反応について説明できる。 | 3 | 後5,後11 |
イオン化傾向について説明できる。 | 3 | 後5 |
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。 | 3 | 後5 |
ダニエル電池についてその反応を説明できる。 | 3 | 後5 |
化学実験 | 化学実験 | 実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。 | 3 | 後3,後5,後8,後11,後13 |
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。 | 3 | 後3,後5,後8,後11,後13 |
測定と測定値の取り扱いができる。 | 3 | 後3,後11 |
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。 | 3 | 後3,後11 |
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。 | 3 | 後3,後5,後8,後11,後13 |
ガラス器具の取り扱いができる。 | 3 | 後3,後5,後8,後11,後13 |
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。 | 3 | 後3,後5,後8,後11,後13 |
試薬の調製ができる。 | 3 | 後3,後11 |
代表的な気体発生の実験ができる。 | 3 | 後3 |
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。 | 3 | 後8 |