総合国語Ⅲ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 総合国語Ⅲ
科目番号 0053 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「新編現代文A」(第一学習社),※古典については、プリントを配布する。
担当教員 近藤 周吾,久保 陽子

到達目標

義務教育レベルの国語力の復習と定着を目指すとともに、論理的文章および文学的文章を根拠に基づき論理的に理解する能力を育てる。漢字や語句についても、まずは義務教育レベルの復習と定着を目指す。日本人が古来愛読してきた古典を読み理解することで、日本人としての基礎的教養と多用なものの見方を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1難解な論理的文章や文学的文章を正確に理解し、分かりやすく説明することができる。難解な論理的文章や文学的文章を正確に理解することができる。難解な論理的文章や文学的文章を正確に理解することができない。
評価項目2課題文や図表を踏まえて、800字程度の小論文を構成を考えて、的確な表現で、論理的に記述することができる。課題文や図表を踏まえて、800字程度の小論文を構成を考えてで、ある程度的確な表現で、論理的に記述することができる。課題文や図表を踏まえて、800字程度の小論文を構成を考えて、的確な表現で論理的に記述することができない。
評価項目3日本の代表的な古典作品を読み、その内容を正確に理解し、それが文学史的な位置づけや現代における意義を理解し、分かりやすく説明することができる。日本の代表的な古典を読み、その内容をある程度正確に理解し、それが文学史的な位置づけや現代における意義を理解することができる。日本の代表的な古典を読み、その内容を理解し、それが文学史的な位置づけや現代における意義を理解することができできない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
義務教育レベルの国語力の復習と定着を目指すとともに、論理的文章および文学的文章を根拠に基づき論理的に理解する能力を育てる。漢字や語句についても、まずは義務教育レベルの復習と定着を目指す。日本人が古来愛読してきた古典を読み理解することで、日本人としての基礎的教養と多用なものの見方を身につける。
授業の進め方・方法:
教員単独による講義中心とする。
注意点:
受講する皆さんへのメッセージ:
・みなさんの積極的な参加、発言を期待している。
・また、理解度を確認しながら進め、シラバスの内容を変更することもある。
評価が60点に満たない者は、願い出により追認試験を受けることができる。追認試験の結果、単位の修得が認められた者は、その評価を60とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション
史記 鴻門の会
オリエンテーションを行う。
『史記』の文学史上の位置を理解する。  ここに至るまでの経緯を理解する。     「一 両雄の会見」を音読し、書き下し文に直し、解釈をする。    
2週 史記 鴻門の会 「二 沛公の危機」を音読し、書き下し文に改めて、解釈をする。
3週 史記 鴻門の会 「三 樊噲登場」を音読し、書き下し文に改めて、解釈をする。
4週 史記 鴻門の会 「四 壮士樊噲」を音読し、書き下し文に改めて、解釈をする。
5週 史記 鴻門の会 「五 樊噲の弁明」を音読し、書き下し文に改めて、解釈をする。
6週 コミュニケーションの文化(評論) 全体を音読して、全体の構成と作者の主張を把握する。
7週 コミュニケーションの文化(評論) 細部の読解を通し、内容を把握する。
8週 前期中間考査 学習事項の確認と定着を図る。
自分の学習方法の点検をする。
2ndQ
9週 鼻(小説) 全文を音読し、主題を考え、感想を書く。
第1・2段落を読み、内供の人物像と周囲の人々について考える。
10週 鼻(小説) 第3・4段落を読み、鼻の治療をするまでの内供の様子の弟子の心境を把握する。
11週 鼻(小説) 第5・6段落を読み、内供の心境を把握する。テーマを考える。
12週 土佐日記(古文) 「門出」を音読し、内容を把握する。冒頭の意味を理解する。表現の面白さを理解する。
13週 土佐日記(古文) 「門出」の続き。「帰京」を音読し、作者が京の自宅に帰った時の気持ちを理解する。
14週 土佐日記(古文) 「帰京」を引き続き行う。
15週 期末試験 学習事項の確認と定着を図る
16週 答案返却 問題の解説と学習の点検を行う。
後期
3rdQ
1週 小論文 小論文ノートに基づき、800字の小論文を書くための題材集め、構成の立て方を学ぶ。
2週 小論文 小論文ノートに基づき、800字の小論文を書くための題材集め、構成の立て方を学ぶ。
3週 小論文 小論文ノートに基づき、課題文の要約の仕方を学ぶ。
4週 小論文 小論文ノートに基づき、構成を考えて、800字の小論文を書くことができる。
5週 小論文 実際に小論文テストを受ける。
6週 こころ(小説) 全体を音読して、全体の構成を理解し要約することができる。
7週 こころ(小説) 作者と作品の成立について自分の言葉で説明できる。
8週 後期中間考査 学習事項の確認と定着を図る。
自分の学習方法の点検をする。
4thQ
9週 こころ(小説) 「お嬢さん」をめぐって「私」の「K」に対する気持ちの変化を説明できる。
10週 こころ(小説) 「私」「K」の人物像を整理し、説明することができる。
11週 こころ(小説) 「K」の自殺について、考察し自分の考えを書くことができる。
12週 こころ(小説) グループで課題についてディスカッションし、相手の考えを理解し、また自分の考えを説明することができる。
13週 こころ(小説) 作品について書かれた先行論を読み、他者の考えを理解できる。
14週 こころ(小説) 作品がどのように受容されているか調査し、まとめることができる。
15週 期末試験 学習事項の確認と定着を図る
16週 期末試験の解答 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3
法令やルールを遵守した行動をとれる。3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合750010015100
基礎的能力55001001580
専門的能力0000000
分野横断的能力200000020