電子回路Ⅰ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 電子回路Ⅰ
科目番号 0057 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子情報工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 電子回路 実教出版
担当教員 山口 晃史

到達目標

1.電子回路素子を構成するp形n形半導体の特徴およびがpn接合について説明できる
2.ダイオードを用いた整流作用について説明できる
3.トランジスタの電流増幅作用を利用した電圧増幅器についてその動作原理が説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電子回路素子を構成するp形n形半導体の特徴およびがpn接合について自律的に説明できる電子回路素子を構成するp形n形半導体の特徴およびがpn接合について教員の指導のもとに説明できる電子回路素子を構成するp形n形半導体の特徴およびがpn接合について説明できない
評価項目2ダイオードを用いた整流作用について自律的に説明できるダイオードを用いた整流作用について教員の指導のもとに説明できるダイオードを用いた整流作用について説明できない
評価項目3トランジスタの電流増幅作用を利用した電圧増幅器についてその動作原理が自律的に説明できるトランジスタの電流増幅作用を利用した電圧増幅器についてその動作原理が教員の指導のもとに説明できるトランジスタの電流増幅作用を利用した電圧増幅器についてその動作原理が説明できない

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンピュータハードウエアの基礎となるダイオード、トランジスタ、ICなどの電子回路素子について、その構造や電気的な性質および用途について説明する
授業の進め方・方法:
教科書と課題プリントを利用して習熟できるようにする。また、ノートパソコンを用いた回路シミュレータを導入して動作原理をわかりやすく解説する
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 半導体の性質 導体と絶縁体のちょうど中間に位置する半導体を説明し、その元素として、シリコンやゲルマニウムがあることを説明できる
原子の構造・共有結合、自由電子の発生について説明できる
2週 半導体の種類 単一の元素で構成される真性半導体に他の少量の元素を加えると電気的な性質が変化することについて説明できる
3週 キャリヤ 電流には、電界によるものと、拡散によるものとがあることが説明できる
半導体中に発生した多数キャリヤと小数キャリヤについてその性質が説明できる
4週 pn接合 p形とn形半導体を接すると空乏層が発生する理由について説明し、電気を通しにくくなる性質について説明できる
5週 ダイオードと整流作用 pn接合の特性を利用した電子回路素子であるダイオードの特性、種類、利用法について説明できる
6週 整流回路 ダイオードを利用した半波整流・全波整流回路について説明し、交流電流から直流電流を得る仕組みについて説明できる
7週 トランジスタの基本構造と動作 トランジスタはp形n形の半導体を3層構造にしたものであることを説明し、ベース・エミッタ・コレクタ間の電流の流れ方について説明できる
トランジスタの電流増幅作用について説明できる
8週 中間試験 中間試験
2ndQ
9週 トランジスタの静特性 トランジスタを定量的に扱う上で最も重要なトランジスタの静特性について、その計測方法や各象限の電気的特性について説明できる
10週 増幅機器 電子回路の基礎である増幅回路を理解し、身近な増幅回路(機器)について説明できる
11週 増幅の原理 トランジスタの電流増幅作用を利用し、小さな入力電圧を加えることによって大きな出力電圧を得る仕組みについて説明できる
12週 基本増幅回路 基本増幅回路としてエミッタ接地増幅回路の増幅の原理について説明できる
13週 動特性1 トランジスタを用いた増幅回路を設計するときに必要な負荷線や動作点について説明できる
14週 動特性2 増幅特性の図解的理解法について説明できる
15週 期末試験 期末試験
16週 試験返却、解説 試験返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3
法令やルールを遵守した行動をとれる。3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000