電子情報工学実験Ⅱ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電子情報工学実験Ⅱ
科目番号 0062 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 電子情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材
担当教員 篠川 敏行,早勢 欣和,門村 英城,的場 隆一,塚田 章,伊藤 尚,阿蘇 司,由井 四海,古山 彰一

到達目標

実験に対する基礎的能力を身につける.ここでいう基礎的能力とは,座学との関連性に気付き,実際に手を動かして,考えた結果をレポートとして公表するという一連のサイクルを実行する能力である.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
実験の取り組み原理を理解し,適切に機器を取扱い,率先して実験を遂行できる.原理を理解し,適切に機器を取扱い,実験を遂行できる.実験に参加できない.
ソフト系の報告書の作成報告書で必要な項目について記述し,妥当な考察を行うことができる.報告書で必要な項目について記述できる.報告書で必要な項目について記述できない.
ハード系の報告書の作成報告書で必要な項目について記述し,妥当な考察を行うことができる.報告書で必要な項目について記述できる.報告書で必要な項目について記述できない.

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP4 説明 閉じる
MCCコア科目 MCCコア科目 説明 閉じる
ディプロマポリシー 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
これまで授業等で学習したことを確認するための基礎実験と,基礎事項を発展させた応用実験を行う.

前期はソフト系で,後期はハード系の実験である。
授業の進め方・方法:
注意点:
・レポートは全テーマについて,定められた期限内に必ず提出しなければならない.
・到達目標の達成度を確認するために,提出されたレポートに対して質問することがある.
・レポート評価(レポートの書き方,実験結果の整理と検討,提出期限など)
・到達目標の達成度評価(レポートの考察内容,質問に対する回答など)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、UNIX入門I 前学期に実施する実験についてガイダンスを行う.
Linuxのインストールを行う.
2週 UNIX入門I Linuxのインストールを行う.
3週 UNIX入門II UNIXの基本コマンドを習得する.
4週 UNIX入門II UNIXの基本コマンドを習得する.
5週 演習: データベース リレーショナルデータベースの簡単な操作のためのSQL文を記述できる.
6週 演習: データベース リレーショナルデータベースの簡単な操作のためのSQL文を記述できる.
7週 UNIX入門III シェルの基本について習得する.
8週 UNIX入門III シェルの基本について習得する.
2ndQ
9週 実験理解度の確認 これまでの実験の理解度について確認する.
10週 プログラミング、計算機における計算誤差の解析 桁落ち,計算機イプシロン等の計算誤差に関する問題の演習を行い、計算誤差の有無を確認するためのプログラムを作成できる。
11週 プログラミング、計算機における計算誤差の解析 桁落ち,計算機イプシロン等の計算誤差に関する問題の演習を行い、計算誤差の有無を確認するためのプログラムを作成できる。
12週 プログラミング、計算機における計算誤差の解析 桁落ち,計算機イプシロン等の計算誤差に関する問題の演習を行い、計算誤差の有無を確認するためのプログラムを作成できる。
13週 プログラミング、乱数の発生とモンテカルロ法 疑似乱数を作成し,モンテカルロ法を実装する.
14週 プログラミング、乱数の発生とモンテカルロ法 疑似乱数を作成し,モンテカルロ法を実装する.
15週 産業動向調査 産業動向を調査する.
16週
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 後学期の実験に関するガイダンスを行う.
2週 共振回路 直列共振回路と並列共振回路の共振特性を測定し,共振回路の抵抗成分Rと選択度Qを求める.RとQについて実験値と理論値の比較を行う.
3週 ダイオードの整流回路への応用 半波整流回路,全波整流回路,倍電圧整流回路等を作製し,整流波形を観察して動作原理を理解する.また,整流回路におけるコンデンサの平滑作用を確認する.
4週 トランジスタによる増幅回路の実験 増幅回路の原理を学ぶとともに,能動素子としてトランジスタの実際に活用できるようにする.
5週 FETの静特性と増幅回路の実験 電界効果トランジスタ(FET)も静特性の測定,および基本的な増幅回路の実験を行い,その動作を理解し使い方を習得する.
6週 実験レポートの作成 実験レポートの作成を行う.
7週 キルヒホッフの法則 キルヒホッフの法則を計算と実験によって確認する.
8週 クリッパ回路 ダイオードと電圧源を用いてクリッパ回路を構成し,波形をクリップさせる実験を行う.
4thQ
9週 オペアンプを使った増幅回路の実験1 オペアンプの特性を自動測定する測定系を組みことができる。
10週 オペアンプを使った増幅回路の実験2
オペアンプを使って任意の電圧増幅度の反転増幅回路を作成できる。
11週 実験レポートの作成 実験レポートの作成を行う.
12週 論理回路(Ⅱ)-フリップフロップによるカウンタの構成- JKフリップフロップを用いて,同期式カウンタを構成することができる.
13週 論理回路(Ⅲ)-デコーダとエンコーダ- エンコーダとデコーダを構成することができる.
14週 論理回路(Ⅳ)-シフトレジスタの構成- シフトレジスタの動作が説明できる.
15週 実験レポートの作成 実験レポートの作成を行う.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3後2,後6,後9
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3後2,後9
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3後2,後9
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3後2,後6,後9,後15
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3後2,後6,後9,後15
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3後2,後6,後9,後15
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3後2,後6,後9,後15
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3後2,後9
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3後2,後6,後9,後15
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3後2,後9
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3後2,後6,後9,後15
情報リテラシー情報リテラシー与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。2
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。2
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。2後4
FETの特徴と等価回路を説明できる。2後5
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。2後5
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。2後4
電力電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。3
情報系分野プログラミング代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。2
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。2
変数の概念を説明できる。2
データ型の概念を説明できる。2
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。2
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。2
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。2
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。2
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。2
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。2
ソフトウェアアルゴリズムの概念を説明できる。2
コンピュータ内部でデータを表現する方法(データ構造)にはバリエーションがあることを説明できる。2
その他の学習内容オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。4後7
トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。4後4,後9
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。4前1,前5,前6
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。4後2,後4,後5,後9
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。4
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。4後4,後5,後9
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。4後2,後9
キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。4
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。4後4
ブリッジ回路の平衡条件を適用し、実験結果を考察できる。4
共振について、実験結果を考察できる。4後2
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。4後4,後8
論理回路の動作について実験結果を考察できる。4
トランジスタの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。4後4
情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計できる。3後12,後13,後14
基礎的な論理回路を構築し、指定された基本的な動作を実現できる。3後12,後13,後14
論理回路などハードウェアを制御するのに最低限必要な電気電子測定ができる。3後12,後13,後14

評価割合

レポート達成度相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60400000100
基礎的能力4030000070
専門的能力2010000030
分野横断的能力0000000