電気回路Ⅰ#

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電気回路Ⅰ#
科目番号 0063 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子情報工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 電気回路を理解する[第2版] 小澤孝夫著 森北出版 
担当教員 塚田 章

到達目標

1.直流回路における基本的な考え方や諸定理を理解し,回路解析に利用できる.
2.交流回路における複素数表示の意味を理解し,回路解析に利用できる.
3.交流回路における諸定理を理解し,回路解析に利用できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1直流回路における基本的な考え方や諸定理を十分に理解し,応用問題を解くことができる.直流回路における基本的な考え方や諸定理を理解し,基本的な問題を解くことができる.直流回路における基本的な考え方や諸定理を理解できず,基本的な問題を解くことができない.
評価項目2交流回路における複素数表示の意味を十分に理解し,応用問題を解くことができる.交流回路における複素数表示の意味を理解し,基本的な問題を解くことができる.交流回路における複素数表示の意味を理解できず,基本的な問題を解くことができない.
評価項目3交流回路における諸定理を十分に理解し,応用問題を解くことができる.交流回路における諸定理を理解し,基本的な問題を解くことができる.交流回路における諸定理を理解できず,基本的な問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP2 説明 閉じる
MCCコア科目 MCCコア科目 説明 閉じる
ディプロマポリシー 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現代社会にはさまざまな電気電子回路があり,人々の生活を豊かにしている.本科目はこれらに使用されている電気回路・電子回路の仕組みをを理解するための基礎的な解析手法を習得することを目的としている.電気回路Ⅰでは,直流回路と正弦波交流の関数表現および複素数を用いたインピーダンスの扱い方を理解し,回路解析に関する基本問題・応用問題を解くために必要な知識を習得する.
この科目は企業でICカード,衛星放送用アンテナの開発を担当していた教員が,その経験を活かし,電気回路の基礎について講義形式で授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
座学に演習を加えながら,定着化を図る.
事前に行う準備学習:前回の講義の復習および予習を行ってから授業に臨むこと.
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておくこと.(授業外学習・事後)授業内容の復習を行うこと
<授業改善策>
授業中に学生が問題を解いた経緯を他者に説明したり,ひとつの話題についてディスカッションしたりする機会を設け,集中力を維持させつつ主体性・コミュニケーションスキルの向上を図る.
注意点:
原則,中間,期末試験で評価する.その他小テスト,レポートを組み込んで総合的に評価する場合がある(最大20%).単位認定には、60点以上の評定が必要である.
<追認試験について>
評価が60点に満たない者に対して,願い出しかつ十分な学習が認められる場合追認試験を行う.内容は各中間・期末で60点に満たなかった範囲とする.単位の修得が認められた場合,総合の評価を60点とする.評価方法及び評価基準は本試験と同様である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修科目

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
電気回路の考え方
オームの法則,キルヒホフの法則を説明することができる
2週 素子の電圧電流特性
キルヒホフの法則
オームの法則,キルヒホフの法則を直流回路の計算に用いることができる
3週 重ね合せの理 重ね合せの理を説明し,直流回路の計算に用いることができる
4週 テブナンの等価回路 テブナンの等価回路を説明し,直流回路の変換ができる
5週 ノートンの等価回路 ノートンの等価回路を説明し,直流回路の変換ができる
6週 回路の電力 直流回路における電力を説明し,これらを計算できる
7週 正弦波電圧・電流 正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる
8週 中間試験 第1週~7週の内容の理解度を測るために,試験を実施する
2ndQ
9週 正弦波電圧・電流の複素表示 R,L,C素子における正弦波交流電圧と電流の関係を説明できる
10週 交流回路の複素数領域における解析法 複素数表示を用いて,簡単な交流回路の計算ができる
11週 複素インピーダンスと複素アドミタンス インピーダンスとアドミタンスを説明し,これらを計算できる
12週 正弦波定常解析演習(1) 複素数表示を用いて,簡単な交流回路の計算ができる
13週 正弦波定常解析演習(2) 合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を説明し,これらを交流回路の計算に用いることができる
14週 正弦波定常解析演習(3) これまで学んだ諸定理を交流回路の計算に応用できる
15週 期末試験 第9週~14週の内容の理解度を測るために,試験を実施する
16週 答案返却,解説,成績確認,授業アンケート 別途,主体性やコミュニケーションスキル等の分野横断的能力に関するアンケートも実施する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理電気オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。2前1
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。2前2
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4前1
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4前1,前2
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4前1,前2
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4前2
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4前6
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4前7
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4前7
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4前9
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。4前9
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。4前10
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。4前10,前12,前13
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。4前11
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。4前10,前11
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。4前11,前13,前14
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。4前3
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。4前4

評価割合

試験課題・小テスト相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力200000020
専門的能力800000080
分野横断的能力0000000