制御工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 制御工学Ⅰ
科目番号 0084 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 自動制御理論(樋口龍雄,森北出版社)
担当教員 小熊 博

到達目標

自動制御理論は電気電子機器や機械をある目的に沿って動作させるのに必要な理論である.本授業では自動制御理論の最も基礎となる古典制御理論を学習することにより,システムの挙動を理解するとともに電気回路との関連性を理解することを目標としている.
1. 古典制御理論を解析するための数学であるラプラス変換・ラプラス逆変換を使いこなすことができる.
2. 与えられたブロック線図から伝達関数を導出することができる.
3. 基本的な電気回路とブロック線図との関係性を理解しシステムの挙動を導出することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ラプラス変換及びラプラス逆変換を自在に計算することができる.デルタ関数・ユニット関数・三角関数・指数関数などのラプラス変換及びラプラス逆変換を演算することができる.ユニット関数・三角関数などの基礎的な関数のラプラス変換及びラプラス逆変換を計算することができない.
評価項目23種類以上のブロックから構成されるフィードバック及びフィードフォワードから構成されるブロック図を簡単化し,伝達関数を導出することができる.フィードバック及びフィードフォワードのブロック図を簡単化し,伝達関数を導出することができる.フィードバックのブロック図を簡単化し,伝達関数を導出することができない.
評価項目3電気回路からブロック線図・伝達関数を導出し,ステップ応答を導出することができる電気回路からブロック線図・伝達関数を導出することができる.電気回路から伝達関数を導出することができない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE B2 説明 閉じる
ディプロマポリシー 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
シラバスに記載されている授業内容を理解し,説明や計算ができる.
この科目は企業等で無線通信分野等のシステム開発を行っていた教員が, その経験を活かし制御工学の内容を講義形式で授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
座学に演習を加えながら,定着化を図る. 学生による「授業評価アンケート」の結果に対応して授業改善を進める. 授業計画は,学生の進捗に応じて変更する場合がある.
注意点:
<追認試験について>
評価が60点に満たない者に対して,願い出しかつ十分な学習が認められる場合追認試験を行う.内容は中間・期末で60点に満たなかった範囲.その結果,単位の修得が認められた場合,総合の評価を60点とする.評価方法及び評価基準は本試験と同じにする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,システムと制御 制御システムの性質が理解できる
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく
(授業外学習・事後)授業内容の復習を行う
2週 基礎数学 インパルス応答,畳み込み積分を理解できる
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく
(授業外学習・事後)授業内容の復習を行う
3週 基礎数学 ラプラス変換の定義を理解し導出できる
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく
(授業外学習・事後)授業内容の復習を行う
4週 基礎数学 逆ラプラス変換の定義を理解し導出できる
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく
(授業外学習・事後)授業内容の復習を行う
5週 基礎数学 部分分数展開を用いて逆ラプラス変換できる
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく
(授業外学習・事後)授業内容の復習を行う
6週 伝達関数 時間応答と周波数応答を理解できる
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく
(授業外学習・事後)授業内容の復習を行う
7週 伝達関数 伝達関数を導出できる
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく
(授業外学習・事後)授業内容の復習を行う
8週 中間試験 1-7回の授業内容について試験を行う
2ndQ
9週 システムと制御 フィードバックシステムのブロック線図を理解できる
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく
(授業外学習・事後)授業内容の復習を行う
10週 システムと制御 ブロック線図の簡単化を図ることができる
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく
(授業外学習・事後)授業内容の復習を行う
11週 過渡応答 RC直列回路,RL直列回路などの電気回路の過渡応答を導出できる
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく
(授業外学習・事後)授業内容の復習を行う
12週 過渡応答 RCL回路, LC回路などの電気回路の過渡応答を導出できる
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく
(授業外学習・事後)授業内容の復習を行う
13週 電気回路とブロック線図 電気回路から各要素のブロック図ならびにブロック線図を描き,伝達関数を導出できる
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく
(授業外学習・事後)授業内容の復習を行う
14週 電気回路・ブロック線図・伝達関数・ステップ応答 電気回路より導出したブロック線図のステップ応答を求めることができる
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく
(授業外学習・事後)授業内容の復習を行う
15週 期末試験 1~14週までの内容について試験により評価を行う
16週
成績評価・確認
成績評価・確認を実施する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。2
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。2
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。2
自然科学物理力学物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。2
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力200000020
専門的能力800000080
分野横断的能力0000000