数値計算

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 数値計算
科目番号 0114 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 Python数値計算プログラミング、(幸谷智紀)講談社
担当教員 古山 彰一

到達目標

方程式と連立1次方程式の数値計算法に必要なアルゴリズムの理解(c3)
数値計算に必要なプログラミング技術の習得(d)
JABEEの評価基準に達するには60点以上が必要

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
数値計算に必要なプログラミング技術適切な手法を用いて、コンピュータプログラムを作成しつつ解を導出することができる。コンピュータプログラムを用いて解を導出することができる。コンピュータプログラムを用いて解を導出することができない。
数値計算の理論と実践補間の理論を理解し、その手法をコンピュータ上で実装でき、計算を行う事ができる。補間法をコンピュータを用いて計算する事ができる。補間法をコンピュータを用いて計算する事ができない。

学科の到達目標項目との関係

MCCコア科目 MCCコア科目 説明 閉じる
JABEE B5 説明 閉じる
ディプロマポリシー 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
学習目標(授業の狙い)
 コンピュータによる数値計算は、自然科学、工学、社会科学、その他の幅広い分野で使用されている。この科目では、数値計算に必要な様々なアルゴリズムについて学習する(c3)。また、C言語による数値計算プログラムの作成方法を習得する(d)。
授業の進め方・方法:
具体的な計算方法に重点をおいて理解を深める。
事前に行う準備学習:前回の講義の復習を行ってから授業に臨むこと
(授業外学習・事後)授業内容に関する課題を解く。
評価が60点に満たない者は、定期試験を受験していたことを条件に、願い出により追認試験を受けることができる。追認試験の評価基準は本試験に準ずる。追認試験で単位修得が認められた者は、その評価を60点とする。
注意点:
中間試験と期末試験の平均(70%)、プログラミング演習とレポート(30%)で総合評価。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 数値計算と数学ソフトウエア 数学と計算、数値計算とは
2週 数値計算と数学ソフトウエア コンピュータ言語と数値計算、数学ソフトウエアの種別、数値計算実行方法の相違
3週 数の体系、コンピュータ、浮動小数点 数の体系、コンピュータの構成
4週 数の体系、コンピュータ、浮動小数点 固定小数点数と浮動小数点数、丸め方式
5週 Pythonことはじめ Pythonの実行方法、変数とデータ型
6週 Pythonことはじめ IEEE754浮動小数点数演算、NumPyとSciPy
7週 Pythonことはじめ 絶対誤差、相対誤差、有効桁数
8週 Pythonことはじめ 桁落ちの例とその解決策
4thQ
9週 中間試験 数値計算、数の体系、浮動小数点、Pythonから出題
10週 丸め誤差の評価方法と多倍長精度浮動小数点演算 丸め誤差計測方法
11週 丸め誤差の評価方法と多倍長精度浮動小数点演算 多倍長精度浮動小数点演算の実装方式
12週 初等関数の計算 ホーナー法、ニュートン法
13週 初等関数の計算 テイラー展開に基づく初等関数の計算
14週 初等関数の計算 その他の関数
15週 期末試験 期末試験
16週 試験返却 試験返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。3後1,後2
変数の概念を説明できる。3後1,後2
データ型の概念を説明できる。3後1,後2
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13
主要な計算モデルを説明できる。3後7
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13
ソフトウェア与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13
整列、探索など、基本的なアルゴリズムについて説明できる。3後1,後2,後11,後12,後13
時間計算量によってアルゴリズムを比較・評価できることを説明できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13
領域計算量などによってアルゴリズムを比較・評価できることを説明できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13
コンピュータ内部でデータを表現する方法(データ構造)にはバリエーションがあることを説明できる。3後1,後2,後11,後12,後13
同一の問題に対し、選択したデータ構造によってアルゴリズムが変化しうることを説明できる。3後1,後2,後11,後12,後13
リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造の概念と操作を説明できる。3後11
リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造を実装することができる。3後11
ソースプログラムを解析することにより、計算量等のさまざまな観点から評価できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13
同じ問題を解決する複数のプログラムを計算量等の観点から比較できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13
計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。3後1,後2
基数が異なる数の間で相互に変換できる。3後1,後2
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3後1,後2
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3後1,後2
基本的な論理演算を行うことができる。3後1,後2
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。3後1,後2
情報数学・情報理論コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13
コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13
情報量の概念・定義を理解し、実際に計算することができる。3後1,後2
情報源のモデルと情報源符号化について説明できる。3後1,後2
分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。3後1,後2
フローチャートなどを用いて、作成するプログラムの設計図を作成することができる。3後1,後2
要求仕様に従って標準的な手法によりプログラムを設計し、適切な実行結果を得ることができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力350000035
専門的能力3530000065
分野横断的能力0000000