ディジタル信号処理Ⅰ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 ディジタル信号処理Ⅰ
科目番号 0133 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 電子情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材
担当教員 小熊 博

到達目標

ディジタル信号処理の基礎(フーリエ級数展開、フーリエ変換、ラプラス変換、サンプリング定理、z変換、畳み込み積分)を理解し、数式の上で示された事柄を処理できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
サンプリング定理/AD変換AD変換を行うにあたりサンプリング定理および量子化と量子化雑音について理解している.サンプリング定理について理解している.サンプリング定理について理解していない.
z変換ブロック線図と伝達関数の関係を理解し, 差分方程式からz変換によりz領域に変換できる.差分方程式からz変換によりz領域に変換できる.差分方程式からz変換によりz領域に変換できない.
畳み込みインパルス応答について理解し, ディジタル領域における畳み込み積分に展開できる.ディジタル領域における畳み込み積分に展開できる.ディジタル領域における畳み込み積分ができない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE B4 説明 閉じる
ディプロマポリシー 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現代のマルチメディア社会では、音声、映像や各種センサ信号などの情報がディジタル化され、その通信、加工、処理、蓄積はコンピュータを使ったディジタル処理により行われ、必須のディジタル信号処理技術となっている。ディジタル信号処理の基礎(サンプリング、z変換、離散フーリエ変換、ディジタルフィルタ)を理解する。この科目は企業等で無線通信システム開発を行っていた教員が、その経験を活かしディジタル信号処理の内容を講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
授業改善策:アナログからディジタルへとシームレスにつながるように講義する. 授業計画は,学生の理解度に応じて変更する場合がある. 学生による「授業評価アンケート」の結果に対応して授業改善を進める.
注意点:
追認試験について:評価が60点に満たない者に対して,願い出しかつ十分な学習が認められる場合, 追認試験を行う.内容は試験で60点に満たなかった範囲.その結果,単位の修得が認められた場合,総合の評価を60点とする.評価方法及び評価基準は本試験と同じにする.
授業外学習・事前として, 授業内容を予習しておく.
授業外学習・事後として, 授業内容に関する課題を解く.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 学習ガイダンス、信号とシステム:信号・システムの表現 信号とシステムの工学的表現を理解できる。
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく
(授業外学習・事後)授業内容に関する課題を解く
2週 信号とシステム:線形システム 線形システムでは入出力関係に重ね合わせが成り立つ。分解のための基本的な信号としてインパルス波(δ関数)を考えることができる。
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく
(授業外学習・事後)授業内容に関する課題を解く
3週 信号とシステム:インパルス応答、連続時間システムのコンボリューション インパルス応答とコンボリューション(畳込み積分)の関係を説明できる
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく
(授業外学習・事後)授業内容に関する課題を解く
4週 信号とシステム:周波数応答と連続時間システムの伝達関数 フーリエ級数展開を説明できる。
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく
(授業外学習・事後)授業内容に関する課題を解く
5週 信号とシステム:フーリエ変換、フーリエ変換対の定義、フーリエ変換の解釈 フーリエ変換の特徴を説明できる。
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく
(授業外学習・事後)授業内容に関する課題を解く
6週 信号とシステム:フーリエ変換の諸定理、周波数領域での考え方 線形な信号処理における強力な道具であるフーリエ変換について、幾つかの重要な性質を表すことができる。
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく
(授業外学習・事後)授業内容に関する課題を解く
7週 演習問題 演習を通じて1回~6回の内容の理解する。
8週 アナログからディジタルへ:サンプリングとサンプリング定理 アナログ信号にサンプリングによる時間的な離散化を施してディジタル信号へ変換する過程を設営説明できる。
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく
(授業外学習・事後)授業内容に関する課題を解く
2ndQ
9週 アナログからディジタルへ:信号の復元、帯域信号のサンプリング定理 サンプリング定理を説明できる。
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく
(授業外学習・事後)授業内容に関する課題を解く
10週 アナログからディジタルへ:量子化と量子化雑音 量子化してディジタル信号へ変換する処理であることを理解している。
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく
(授業外学習・事後)授業内容に関する課題を解く
11週 z変換 差分方程式をz変換あるいは逆z変換の処理を行える。
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく
(授業外学習・事後)授業内容に関する課題を解く
12週 伝達関数 ブロック線図から伝達関数を導出できる。
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく
(授業外学習・事後)授業内容に関する課題を解く
13週 ディジタルの畳み込み ディジタル領域における畳み込み積分について計算できる。
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく
(授業外学習・事後)授業内容に関する課題を解く
14週 演習問題 演習を通じて8回~13回の内容を理解する。
15週 期末試験 1回~14回までの内容について試験を実施
16週 成績評価・確認 成績評価・確認および授業評価アンケートの実施

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報通信ネットワーク無線通信の仕組みと規格について説明できる。4前6

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000