理科Ⅱ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 理科Ⅱ
科目番号 0056 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 国際ビジネス学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 高校化学基礎(実教出版),高校化学基礎カラーノート(実教出版)
担当教員 寺崎 由紀子

到達目標

1.日常生活と化学の関わりについて知る。
2.物質の構成や構成粒子について理解し、だいたいの化学式が書ける。また、物質を構成している結合について理解できる。
3.物質量について理解し,化学反応式が書ける。また、物質量と化学反応式の関係について理解し,基本的な問題が解ける。
4.酸・塩基の定義、pHについて基本的事項、中和のときの量的な関係を理解し,基本的な問題を解くことができる。
5.酸化・還元の定義を説明することができ、酸化剤・還元剤のはたらきについて理解できる。また、酸化還元反応について理解し,基本的な問題を解くことができる。酸化還元反応の応用である電池や電気分解について,基本的事項を理解している。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
物質の構成と化学結合物質の構成や構成粒子について理解し,実際の物質から予想することができる。 ほとんどの化学式を書くことができる。 さまざまな結合について理解し,説明することができる。 結晶の特徴や性質を理解し,実際の物質から説明することができる。物質の構成や構成粒子について理解している。 だいたいの化学式が書ける。 物質を構成している結合について理解している。 いろいろな結晶について特徴や性質を理解している。構成粒子に関する基本的事項を理解していない。 化学式が書けない。 いろいろな結合について理解していない。 結晶の特徴を理解していない。
物質量と化学反応式物質量について理解し,いろいろ組み合わさった問題が解ける。 物質量と化学反応式の関係について理解し,少し複雑な問題が解ける。物質量について理解し,基本的な問題が解ける。 化学反応式が書ける。 物質量と化学反応式の関係について理解し,基本的な問題が解ける。化学反応式が書けない。 物質量について理解していない。 物質量と化学反応式の関係について理解していない。
酸・塩基酸・塩基の定義を理解し,説明することができる。 pHについて理解し,pHを求めることができる。 中和のときの量的関係を理解し,応用的な問題を解くことができる。 塩について理解している。酸・塩基の定義を理解している。 pHについて基本的事項を理解している。 中和のときの量的な関係を理解し,基本的な問題を解くことができる。 酸・塩基の定義が説明できない。 pHについて理解していない。 中和のときの量的関係を理解していない。
酸化・還元化学反応の多くが酸化還元反応であることを理解している。 酸化剤と還元剤のはたらきについて,半反応式を用いて説明することができる。 酸化還元反応の量的関係についての問題を解くことができる。 酸化還元反応の応用である電池や電気分解について,基本的事項を理解し,量的な関係についての問題を解くことができる。酸化・還元の定義を説明することができる。 酸化剤・還元剤のはたらきについて理解している。 酸化還元反応について理解し,基本的な問題を解くことができる。 また,酸化還元反応の応用である電池や電気分解について,基本的事項を理解している。酸化・還元の定義を説明できない。 酸化剤・還元剤が何であるかを理解していない。 電池や電気分解の仕組みについて,基本的事項を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
理科の中でも化学を中心に取り上げる。化学の基本的事項を学習するなかで,自然や日常生活と化学との関わりについても学ぶ。また,単に事象に触れるだけでなく,量的な関係を扱うことによっても科学的な見方を学ぶ。
授業の進め方・方法:
教員単独による講義,演習,実験
注意点:
評価が60点に満たない者は,願い出により追認試験を受けることができる。追認試験の結果,単位の修得が認められた者にあっては,その評価を60点とする。
授業改善策:実験や視聴覚教材を多く取り入れる,あるいは,身近な生活との関わりを多く取り上げることによって,化学に対する抵抗をなるべく少なくし,内容に親しみを持てるようにする。内容の定着のため,小テスト,課題プリント(宿題)などを課す。
学生の理解度によって,授業計画を変更することがある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション
化学と人間生活
シラバスに基づき,授業の方針や計画等について説明をする。
日常生活においていろいろなところで化学が利用されていることを知り,化学が果たしている役割を理解できる。
2週 物質の分離と精製 混合物と純物質の違いが理解でき,混合物を精製する方法について説明することができる。
3週 元素 元素の意味を知り,純物質の成り立ちを理解できる。
4週 三態と熱運動
原子の構造
三態変化と熱運動の関係について理解できる。
原子の構造と同位体について理解できる。
5週 【実験】混合物の分離 蒸留,ろ過について実験を行う。
6週 電子配置
イオン
原子の電子配置と,電子配置と周期律の関係について理解できる。
イオンの生成のしくみが理解でき,イオン結晶の組成式が作れるようになる。
7週 イオン結合 陽イオンと陰イオンによってイオン結合が形成されることを理解できる。
8週 中間試験 物質の成り立ち,粒子の構造に関わることについて出題する。
2ndQ
9週 試験の解答・解説
共有結合
中間試験の答案を返却し,解答・解説することで理解できていないところを確認する。その後,共有結合の仕方,共有結合によってできる分子について学ぶ。
10週 分子
共有結合の結晶
分子を作っている共有結合について説明できる。また,分子の構造やその性質について理解できる。
11週 金属結合
いろいろな化学結合
金属結合とその性質について理解できる。いくつかの金属について生成や性質を理解できる。また,結合の仕方の違いによるそれぞれの結晶の特徴について学習する。
12週 原子量・分子量・式量 非常に小さな原子・分子・イオンなどの質量は相対質量で表すことを理解できる。また,同位体を説明することができる。
13週 物質量と質量・数・体積の関係 粒子の集団をmolという単位で表すことを理解できる。その単位を使って質量や,体積・個数などが求められるようになる。
14週 溶液の濃度
溶液の濃度を表す方法を学習し,その計算ができるようになる。
15週 期末試験 粒子の結合のしかたとそれに伴う性質の違い,小さな粒子を量的に扱うことについて出題する。
16週 成績評価・確認 期末試験の成績確認
授業評価アンケート
後期
3rdQ
1週 化学反応式・イオン反応式 化学反応式やイオン反応式が書けるようになる。
2週 化学反応式が表す量的関係 化学反応式は量的な関係も表していることを理解し,反応物や生成物の質量・体積などが求められるようになる。
3週 【演習】化学反応の量的関係 物質量,化学反応式と量的関係を関係づけて計算ができるようになる。
4週 酸・塩基 酸・塩基の定義と性質を理解できる。また,酸・塩基の強弱と電離度の関係について説明できる。
5週 水素イオン濃度
pH
水素イオン濃度とpHの関係について理解できる。
6週 中和
中和滴定
中和反応とその量的関係について理解できる。中和滴定の実験の仕方がわかる。
7週 【実験】中和滴定 中和滴定の実験を行い,溶液の濃度を求める。また,器具の使い方,薬品の取り扱い方も習得する。
8週 中間試験
化学反応と量的関係について,また,酸・塩基に関する事項について理解できているかを問う。
4thQ
9週 中間試験の解答
中間試験の答案を返却し,解答・解説することで,今までの復習と理解できていなかったことを確認する。
中和によって生じる塩の種類と液性について理解できる。
10週 酸化と還元
酸化数と酸化・還元
酸化・還元の定義と酸化数について理解できる。
11週 酸化剤・還元剤
酸化還元反応
酸化剤・還元剤の定義を説明できる。また,さまざまな酸化還元反応を理解できる。
12週 金属のイオン化傾向 金属のイオン化傾向について学習し,イオン化傾向と金属の反応のしかたの違いについて理解できる。
13週 電池 電池が酸化還元反応を利用していることを理解できる。また,日常生活でつかわれているいろいろな電池について理解できる。
14週 電気分解 水溶液の電気分解によって生成される物質が何であるかを理解できる。また,金属の精錬に電気分解が利用されていることを知る。
15週 期末試験 さまざまな酸化還元反応全般について出題する。
16週 成績評価・確認 期末試験の成績確認
授業評価アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000