1. ボイラや蒸気・ガスタービンの運転,保守管理の方法,注意点について説明できる.
2. プロペラの種類とそれぞれの特性,軸系の構成について説明できる.
3. 船内で使用されるポンプや冷凍機の構成,作動原理,取扱い方法について説明できる.
概要:
学習目標:船舶の基幹システムの概略を理解するとともに,機関士としての資質の養成を目的とする.本教科ではボイラや蒸気・ガスタービン,プロペラ,軸系装置,ポンプ,冷凍機の作動原理を説明できることを目指す.
授業の進め方・方法:
教員単独による講義を基本とし,適宜課題演習を実施する.
事前に行う準備学習:前回の講義の復習および予習を行ってから授業に臨むこと.
注意点:
機械類,プロペラの基礎を理解することは今後実際に機械を取り扱う上で非常に重要である.
本科目の評価点数の内訳は,試験の成績を80%(中間,期末試験の合計),課題の成績を20%とする.
評価が50点に満たない者は、願い出により追認試験を受けることができる.追認試験の結果,単位の修得が認められた者にあっては,その評価を50点とする.
学習単位のため、60時間相当の授業外学習が必要である.
授業外学習・事前:授業内容を予習する.
授業外学習・事後:授業内容に関する課題を解く.課題については,レポートとして評価する.
■船舶職員法養成施設必要履修科目 三級海技士(機関)
機関に関する科目(その一)
(a)出力装置 (1)作動原理 (2)運転および保守 (3)故障の探知,故障個所の発見及び損傷の防止
(b)プロペラ装置 (1)作動原理 (2)運転および保守 (3)故障の探知,故障個所の発見及び損傷の防止
機関に関する科目(その二)
(a)補機 (1)作動原理 (2)運転および保守 (3)故障の探知,故障個所の発見及び損傷の防止
(b)甲板補機 (1)運転および保守 (2)故障の探知,故障個所の発見および損傷の防止
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 商船系分野(機関) | 蒸気工学 | 蒸気動力プラントを構成する要素とそれぞれの機能について、説明できる。 | 2 | 後6 |
蒸気動力プラント内部を流動する作動流体の循環について説明できる。 | 2 | 後6 |
蒸気タービンの種類、構成要素および作動原理について、説明できる。 | 2 | 後6 |
ノズル、羽根、ロータ、気密装置、車室などの各部の構造および作用について説明できる。 | 2 | 後6 |
タービン関連装置の種類、構造および作用について説明できる。 | 2 | 後6 |
蒸気タービンの操縦制御について説明できる。 | 2 | 後2,後7 |
蒸気タービンおよび関連装置を取り扱うに当たっての基本的な注意点について説明できる。 | 2 | 後2,後7 |
蒸気タービンおよび関連装置の開放および検査について説明できる。 | 2 | 後2,後7 |
流体力学 | 冷凍サイクルを構成する要素について認識し、それぞれの機能について説明できる。 | 2 | 後13 |
流体機械の種類、構造および作動原理について、説明できる。 | 2 | 後12 |
キャビテーションについて説明できる。 | 2 | 後12 |
伝熱工学 | 熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。 | 2 | 後2 |
エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。 | 2 | 後2 |
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。 | 2 | |
定容比熱、定圧比熱、比熱比について認識し、それらの計算ができる。 | 2 | |
等圧変化、等容変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化について説明できる。 | 2 | |
水の等圧蒸発過程について説明できる。 | 4 | 後2 |
蒸気の状態量を、蒸気表および蒸気線図から読み取ることができる。 | 4 | 後2 |
伝熱の基本形態を理解し、各形態における熱移動過程について説明できる。 | 4 | 後2 |
ボイラの種類および構造、ならびに特徴について説明できる。 | 4 | 後1 |
ボイラに付属している各種関連機器の構造と作用について認識し、取り扱うことができる。 | 4 | 後3,後4 |
ボイラに関する諸性能(ボイラ効率など)について認識し、それらを用いた計算ができる。 | 4 | 後4 |
ボイラおよび関連装置を取り扱うに当たっての基本的な注意点について説明できる。 | 4 | 後5 |
ボイラの自動制御およびボイラ水管理について説明できる。 | 4 | 後5 |
ボイラおよび関連装置の損傷およびその原因を認識し、その対策について説明できる。 | 4 | 後5 |