航海測位論A

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 航海測位論A
科目番号 0064 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 商船学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 航海概論資料(http://www2.nc-toyama.ac.jp/~mkawai/lecture/introduction/introduction.html)、航海・計器 (水産316)海文堂
担当教員 笹谷 敬二

到達目標

船で沿岸を航海する場合に必要となる基礎的な知識や技術の習得。
1.航海技術の歴史および沿岸航海において使用される専門用語について理解し、説明できる。
2.水路書誌を利用して、航海に必要な情報を収集することができる。
3.海図に記載されている海図図式や航路標識を説明できる。
4.航路標識の種類と名称、意味を説明できる。
5.船位測定に用いる方法の種類とその特徴を説明できる。
6.交差方位法・レーダ等により船位を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1航海技術の歴史および沿岸航海において使用される専門用語について理解し、詳しく説明できる。航海技術の歴史および沿岸航海において使用される専門用語について理解し、概略説明できる。航海技術の歴史および沿岸航海において使用される専門用語について、説明できない。
評価項目2水路書誌を利用して、航海に必要な情報を収集し、航海に役立てることができる。水路書誌を利用して、航海に必要な情報を収集することができる。水路書誌を利用して、航海に必要な情報を収集できない。
評価項目3海図に記載されている海図図式や航路標識を説明でき、航海に利用できる。海図に記載されている海図図式や航路標識を説明できる。海図に記載されている海図図式や航路標識を説明できない。
評価項目4航路標識の種類と名称、意味を説明でき、航海に役立てることができる。航路標識の種類と名称、意味を説明できる。航路標識の種類と名称、意味を説明できない。
評価項目5船位測定に用いる方法の種類とその特徴を説明でき、航海に利用できる。船位測定に用いる方法の種類とその特徴を説明できる。船位測定に用いる方法の種類とその特徴を説明できない。
評価項目6交差方位法・レーダ等により船位を求めることができ、航海に役立てることができる。交差方位法・レーダ等により船位を求めることができる。交差方位法・レーダ等により船位を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本授業は、船舶職員法養成施設必要履修科目の航海に関する科目における次の項目に対応するものである。
四 潮汐及び海流 
(1)潮汐に関する用語(月潮間隔,大潮,小潮,最低水面,日潮不等,潮時,潮高,潮時差,潮高比) 
(2)潮汐表の使用法、(3)世界の主要海流の名称,流向及び流速
五 地文航法
(1)流潮航法 (2)地上物標による船位測定 (3)海図による船位・針路・航程の求め方 (4)避険線の種類及び選定
八 航海計画
(1)航路の選定及び図示
(2)次の水域における航海計画(狭視界,潮汐の影響の強い水域、氷海及び流氷海域,礁海、分離通航方式)

航海技術の歴史を含めて、基本的航海用語・航路標識及び基本的船位測定方法等について解説する。この科目は企業などで航海士として船舶運航に携わった実務経験のある教員が、その経験を活かし地文航法を中心にその内容を講義・演習形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
座学に演習を加えながら、地文航法に必要な基礎知識の定着化を図る。「授業アンケート」の結果に対して授業改善を進める。授業計画は、学生の進捗に応じて変更する場合がある。事前に行う準備学習・前回授業の復習及び予習を行ってから授業に臨むこと。
(授業外学習・事前) 授業内容を予習しておくこと。 (授業外学習・事後)授業内容の復習を行うこと。
注意点:
本授業は、船舶職員法養成施設必要履修科目の航海に関する科目における次の項目に対応している。
四 潮汐及び海流 
(1)潮汐に関する用語(月潮間隔,大潮,小潮,最低水面,日潮不等,潮時,潮高,潮時差,潮高比) 
(2)潮汐表の使用法、(3)世界の主要海流の名称,流向及び流速
五 地文航法
(1)流潮航法 (2)地上物標による船位測定 (3)海図による船位・針路・航程の求め方 (4)避険線の種類及び選定
八 航海計画
(1)航路の選定及び図示
(2)次の水域における航海計画(狭視界,潮汐の影響の強い水域、氷海及び流氷海域,礁海、分離通航方式)

定期試験70点、課題30点で評価する。

<追認試験について>
総合評価が60点に満たない者について、願い出しかつ十分な学習が認められる場合に追認試験を行う。試験範囲はシラバスの全範囲とする。追認試験の結果、単位の修得が認められた者は、総合評価を60点とする。評価方法及び評価基準は本試験と同じく筆記試験のみの評価とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンスと航海技術の歴史 古代ギリシャ時代から現代までの航海技術の歴史について、理解し説明できる。
2週 航海用語 航海の分野でよく使用される用語について、理解し説明できる。
3週 座標系 海図作成の基準となる測地座標系について、理解し説明できる。
4週 水路図誌(海図) 海図の分類,海図における高さの基準面,海図図式,漸長図,大圏図等について、理解し説明できる。
5週 水路図誌(水路書誌) 水路書誌の種類及びその概要について、理解し説明できる。
6週 航路標識Ⅰ 航路標識の歴史及び光波標識、音波標識、電波標識等について、理解し説明できる。
7週 航路標識Ⅱ IALA海上浮標式について、側面標識・方位標識・孤立障害標識・安全水域標識・特殊標識及び海上浮標式の水源や世界の海上浮標式等について、理解し説明できる。
8週 中間試験 第1週~第7週の内容の理解度を評価する。
2ndQ
9週 船位測定法1 位置の線,クロスベアリング及び船位測定誤差について、理解し説明できる。
10週 船位測定法2 両測方位法や船首倍角法等の特殊な船位測定法について、理解し説明できる。
11週 船位測定誤差 定誤差,偶然誤差,誤差三角形及び誤差の処理方法等について、理解し説明できる。
12週 沿岸航路の選定 避険線の設定方法及び離岸距離について、理解し説明できる。
13週 航海計画(沿岸航路選定) 沿岸航路選定上の注意事項、分離通航方式等について、理解し説明できる。
14週 航海計画(珊瑚礁海域,流氷海域等) 狭水道,珊瑚礁海域,流氷海域等を航行する場合における、航海計画立案上の注意事項について、理解し説明できる。
15週 期末試験 第9週~第14週の内容の理解度を評価する。
16週 期末試験の返却、解答。授業アンケート調査

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学商船系分野(航海)航海海図に記載されている海図図式や航路標識を説明できる。3前4
水路書誌を利用して、航海に必要な情報を収集することができる。3前5
航路標識の種類と名称、意味を説明できる。3前7
船位測定に用いる方法の種類とその特徴を説明できる。3前10
交差方位法・レーダ等により船位を求めることができる。3前10,前11
出入港を含めた、一般的な状況における航行時において考慮すべき事項を説明できる。3
特殊な状況における航行時において考慮すべき事項を説明できる。3
本船のコンディションを考慮した航海計画を立案できる。2
立案した航路計画からナビゲーションスケジュールを作成できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力3500001550
専門的能力3500001550
分野横断的能力0000000