工業熱力学B

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 工業熱力学B
科目番号 0071 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 商船学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 『わかりやすい熱力学(第3版)』,森北出版株式会社,一色尚次・北山直方共著
担当教員 経田 僚昭

到達目標

 近年の技術開発には、ただ性能を追求するのではなく如何に持続可能な社会を実現するか、地球環境を意識したものとしての視点がおかれている。熱力学を「エネルギー問題の基礎的考え方を養う学問」として捉え、熱力学の第二法則、蒸気による熱と仕事の変換を中心に理解出来る。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
タービン内部を通過する蒸気の断熱膨張とそれによる熱落差について説明できる。タービン内部を通過する蒸気の断熱膨張とそれによる熱落差について説明できる。タービン内部を通過する蒸気の断熱膨張とそれによる熱落差についてわかる。タービン内部を通過する蒸気の断熱膨張とそれによる熱落差について理解が不十分。
ランキンサイクル、再生サイクル、再熱サイクル、再熱再生サイクルの特徴について説明できる。ランキンサイクル、再生サイクル、再熱サイクル、再熱再生サイクルの特徴について説明できる。ランキンサイクル、再生サイクル、再熱サイクル、再熱再生サイクルの特徴についてわかる。ランキンサイクル、再生サイクル、再熱サイクル、再熱再生サイクルの特徴についてわからない。
蒸気タービンに関する諸性能(熱効率、蒸気消費量、熱消費率など)について認識し、計算ができる。蒸気タービンに関する諸性能(熱効率、蒸気消費量、熱消費率など)について認識し、計算ができる。蒸気タービンに関する諸性能(熱効率、蒸気消費量、熱消費率など)について認識できた。蒸気タービンに関する諸性能(熱効率、蒸気消費量、熱消費率など)について認識できない。
熱力学の第二法則を説明できる。熱力学の第二法則を説明できる。熱力学の第二法則がわかる。熱力学の第二法則がわからない。
カルノーサイクルの状態変化を認識し、熱効率を計算できる。カルノーサイクルの状態変化を認識し、熱効率を計算できる。カルノーサイクルの状態変化がわかる。カルノーサイクルの状態変化がわからない。
エントロピーの定義を学び、エントロピーの変化について説明できる。エントロピーの定義を学び、エントロピーの変化について説明できる。エントロピーの定義を学び、エントロピーの変化についてわかる。エントロピーの定義を学び、エントロピーの変化についてわからない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
カルノーサイクルを中心に各種熱機関サイクルの概要,熱力学の第二法則、蒸気の基本性質を理解する.
授業の進め方・方法:
筆記試験,課題を課す.配分は試験75%,小テストと課題が25%,総合評価60%以上が認定
事前に行う準備学習:前回の講義の復習および予習を行ってから授業に臨むこと
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく。
(授業外学習・事後)授業内容に関する課題を解く。
注意点:
本科目では、60点以上の評価で単位を認定する。評価が60点に満たない者は、願い出により追認試験を受けることができる。追認試験の結果、単位の修得が認められた者にあっては、その評価を60点とする。
3 機関に関する科目(その三)

 二 熱力学
(1)熱及びエネルギ
(2)理想気体の性質
(3)熱の伝達
(4)燃料の燃焼

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
サイクルについて
シラバスの説明や授業の注意点を示す。
2週 カルノーサイクル カルノーサイクルについて構造を理解して熱効率が計算できる。
3週 エントロピーの概念(1) カルノーサイクルからエントロピーの考え方が理解出来る
4週 エントロピーの概念(2) エントロピーの持つ意味が理解出来る
5週 エントロピーの概念(3) 身近な現象からエントロピーの増加の原理を説明できる
6週 熱機関の基本サイクル オットーサイクル,ディーゼルサイクル,ランキンサイクル,ブレイトンサイクルについて理解する
7週 中間試験
8週 蒸気の基本的性質 水(蒸気)の基本的性質
4thQ
9週 蒸気の持つ特性 湿り飽和蒸気,乾き飽和蒸気,過熱蒸気について理解する
10週 蒸気表と蒸気線図(1) 湿り飽和蒸気,乾き飽和蒸気,過熱蒸気の状態量が計算できる。
11週 蒸気表と蒸気線図(2) 湿り飽和蒸気,乾き飽和蒸気,過熱蒸気の状態量が計算できる。
12週 再生サイクル(1) 再生サイクルの概要が説明できる。
13週 再生サイクル(2) 再生サイクルの構成が説明できる。
14週 再生サイクル(3) 再生サイクルにおける作動流体の状態量が計算できる
15週 期末試験 これまでの内容を試験範囲とする期末試験を実施する。
16週 成績確認

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学商船系分野(機関)蒸気工学タービン内部を通過する蒸気の断熱膨張とそれによる熱落差について説明できる。3後10,後11
ランキンサイクル、再生サイクル、再熱サイクル、再熱再生サイクルの特徴について説明できる。3後12,後13
蒸気タービンに関する諸性能(熱効率、蒸気消費量、熱消費率など)について認識し、計算ができる。3後14,後15
伝熱工学熱力学の第一法則および熱力学の第二法則を説明できる。4後2
カルノーサイクルの状態変化を認識し、熱効率を計算できる。4後2
エントロピーの定義を学び、エントロピーの変化について説明できる。4後4,後5,後6

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合225000075300
基礎的能力75000025100
専門的能力75000025100
分野横断的能力75000025100