船舶安全学B

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 船舶安全学B
科目番号 0082 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 商船学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「船舶安全学概論」船舶安全学研究会編 成山堂「海技実習ポケットブック」古莊雅生監修 海文堂
担当教員 亀井 志聖

到達目標

船舶による輸送は他の輸送システムに比べ厳しい環境で行われ、一度、海難が起こればその損失は環境汚染にも発展する可能性が大である。そこで、まず海難防止、そして海難が起きた際の損失の最小化という観点から船舶乗組員のみならず、船舶運航に携わる全ての海事専門技術者に対して、船舶運航に伴って発生する災害の防止に必要な技術に関する知識体系」という船舶安全学を共通専門学として講義する。講義の内容は主として洋上生存技術、船舶火災の予防と消火である。 

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1船舶安全学の、「安全第一」,「ダメージコントロール」等の基本的な概念を良く理解している。船舶安全学の、「安全第一」,「ダメージコントロール」等の基本的な概念をおおよそ理解している。船舶安全学の、「安全第一」,「ダメージコントロール」等の基本的な概念を理解していない。
評価項目2船舶安全学の、「事故原因究明」,「洋上生存」等の基本的な概念を良く理解している。船舶安全学の、「事故原因究明」,「洋上生存」等の基本的な概念をおおよそ理解している。船舶安全学の、「事故原因究明」,「洋上生存」等の基本的な概念を理解していない。
評価項目3船舶安全学の、「火災と消火の原理及び防止方法」の概念を良く理解している。船舶安全学の、「火災と消火の原理及び防止方法」の基本的な概念をおおよそ理解している。船舶安全学の、「火災と消火の原理及び防止方法」の基本的な概念を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

MCCコア科目   説明 閉じる

教育方法等

概要:
船舶職員として必要な基礎的な生存技術に関する知識の習得と安全(防災)意識の定着化を目指す。
授業の進め方・方法:
教員の単独。一部、若潮丸、臨海実習場の支援を受ける場合がある。座学、練習船、実習場での救命関係の現物説明を中心に授業を行う。洋上救命講習と密接に関係した授業を行う。
注意点:
船舶職員養成施設履修科目における、航海コースでは非常措置・医療・捜索及び救助・船位通報制度の1単位分、機関コースでは船内作業の安全の0.2単位分が含まれている。また、救命講習、消火講習の基礎知識を満足しており、4年次7月の若潮丸を使用して行う救命講習実技、同じく3年次の消火講習に連動している。。本科目では60点以上の評価で単位を認定する。評価が60点に満たない者は、願い出により追認試験を受けることができる。追認試験の結果、単位の修得が認められた者にあっては、その評価を60点とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 本受業科目のガイダンス 受業の進め方と評価方法について紹介し、授業概要、関連する科目と自習方法について解説する。
2週 火災と消火1 燃焼の理論、消火の理論の概要を説明する。
3週 火災と消火2 消火設備、消火器、固定消火装置、火災探知機、消防員装具、検知器具の機能と使用方法を説明する。
4週 ヒューマンファクター1 ヒューマンファクターとヒューマンエラーについて
5週 ヒューマンファクター2 ヒューマンエラーの起源、ヒューマンエラー対策、ヒューマンエラーの分類

6週 ヒューマンファクター3
ヒューマンエラーに基づく災害の事例研究を紹介する。
7週 労災予防のとらえ方 5S,KYT,リスクアセスメントの考え方を説明する。
8週 中間試験 中間試験
4thQ
9週 KYT及びリスクアセスメント演習1 KYT4ラウンドを用いて作業環境の現状把握からタッチ&コールの設定までの演習を行う。
10週 KYT及びリスクアセスメント演習2 KYT4ラウンド法と同一事例を用いてリスクアセスメントの演習を行う。
11週 安全を確保する枠組み1 労働基準法、労働安全衛生法、労働安全衛生規則について説明する。
12週 安全を確保する枠組み2 船員法、船員災害防止活動の促進に関する法律、船員労働安全衛生規則について説明する。
13週 安全を確保する枠組み3 陸上、海上の安全衛生管理体制について説明する。
14週 救命講習 射水消防署にて心肺蘇生法、AED使用法、応急処置の講習を受ける。
15週 期末試験 期末試験 成績確認
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学商船系分野(航海)海事法規船長の職務権限・規律などの法目的を説明できる。1
他の労働法との関係を説明できる。4
法の目的を理解し、船舶の堪航性について説明できる。3
法整備の歴史的背景を総合的に説明できる。3
法の要求項目などについて説明できる。4
法整備の歴史的背景を総合的に説明できる。4
法整備の歴史的背景を説明できる。4
海難の定義について説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合600010030100
基礎的能力300000030
専門的能力30001003070
分野横断的能力0000000