船舶安全学Ⅱ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 船舶安全学Ⅱ
科目番号 0110 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 商船学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「船舶安全学概論」船舶安全学研究会編 成山堂「海技実習ポケットブック」古莊雅生監修 海文堂
担当教員 千葉 元

到達目標

船舶職員として必要な基礎的な安全(防災)意識の定着化を目指す。後期の内容は、STCW条約に基づく消火講習、ヒューマンファクター、ヒューマンエラー等を学んだうえで、海難予防の考え方を学ぶ。後半では、労働災害予防の為の法的枠組み、及びリスクアセスメント、KYT等の労災予防の為の実務を演習を交えて学ぶ。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1船舶安全学の、「災害発生のメカニズム」,「災害の防止方法」等の基本的な概念を良く理解している。船舶安全学の、「災害発生のメカニズム」,「災害の防止方法」等の基本的な概念をおおよそ理解している。船舶安全学の、「災害発生のメカニズム」,「災害の防止方法」等の基本的な概念を理解していない。
評価項目2船舶安全学の、「ISMコード」,「船位通報制度」等の基本的な概念を良く理解している。船舶安全学の、「ISMコード」,「船位通報制度」等の基本的な概念をおおよそ理解している。船舶安全学の、「ISMコード」,「船位通報制度」等の基本的な概念を理解していない。
評価項目3船舶安全学の、「災害防止のための法整備と実情」の基本的な概念を良く理解している。船舶安全学の、「災害防止のための法整備と実情」の基本的な概念をおおよそ理解している。船舶安全学の、「災害防止のための法整備と実情」の基本的な概念を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
・安全の基礎概念と災害生成過程の概要を理解する。
・災害の最大要因であるヒューマンファクター(ヒューマンエラー)の概要を理解する。
・ISMコードの概要を理解する。
・労働者を保護する法的枠組みを概要を理解する。
・労働災害予防する上でのリスク評価、KYT、5Sの概要を理解する。
授業の進め方・方法:
教員の単独。一部、若潮丸、臨海実習場の支援を受ける場合がある。座学、練習船、実習場での救命関係の現物説明を中心に授業を行う。洋上救命講習と密接に関係した授業を行う。
注意点:
船舶職員養成施設履修科目における、航海コースでは非常措置・医療・捜索及び救助・船位通報制度の1単位分、機関コースでは船内作業の安全の0.2単位分が含まれている。また、救命講習、消火講習の基礎知識を満足しており、4年次7月の若潮丸を使用して行う救命講習実技、同じく3年次の消火講習に連動している。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 本授業科目のガイダンス 授業の進め方と評価法について紹介し、授業概要、関連する科目と自習法について解説する。
2週 火災と消火1 船舶火災の特徴、燃焼の理論、消火の理論を説明する。
3週 火災と消火2 消火剤と消火器、固定消火装置、火災探知機、消防員装具、検知器具の機能と実際の使用方法を説明する。
4週 ヒューマンファクター1 ヒューマンファクターとヒューマンエラーについて
5週 ヒューマンファクター2 ヒューマンエラーの起源、ヒューマンエラー対策、ヒューマンエラーの分類
6週 ヒューマンファクター3 ヒューマンエラーに基づく災害の事例研究を紹介する。
7週 労災予防のとらえ方 5S、KYT、リスクアセスメントの考え方を説明する。
8週 中間試験 中間試験
4thQ
9週 KYTおよびリスクアセスメント演習1 KYT4ラウンド法を用いて現状把握からタッチアンドコールの設定までの演習を行う.
10週 KYTおよびリスクアセスメント演習2 KYT4ラウンド法と同一事例を用いてリスクアセスメントの演習を行う。
11週 安全を確保する枠組み1 労働基準法、労働安全衛生法、労働安全衛生規則について説明する。
12週 安全を確保する枠組み2 船員法、船員災害防止活動の促進に関する法律、船員労働安全衛生規則について説明する。
13週 安全を確保する枠組み3  同上
14週 救命講習 射水市消防署にて心肺蘇生法、AED使用法、応急処置について講習を受ける。
15週 成績評価・確認
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000