到達目標
日本語には、よく考えるとちょっと不思議な表現が多数存在する。日本語学の専門知識を身につけることによって、そのような疑問を論理的に解決することができる。本講義では専門知識の習得と論理的思考加を磨くことを第一の目標とする。加えて、問題意識を明確にし課題解決のための交流などを通して、議論する技術も身につける。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 日本語表現・文法の基本的な知識を十分に身につけている。 | 日本語表現・文法の基本的な知識を身につけている。 | 日本語表現・文法の基本的な知識を身につけていない。 |
評価項目2 | 論理的な文章について、読解、考察する力が十分にある。 | 論理的な文章について、読解、考察する力がある。 | 論理的な文章について、読解、考察する力がない。 |
評価項目3 | 文章や口頭で自分の考えや調査を十分に表現できる。 | 文章や口頭で自分の考えや調査を表現できる。 | 文章や口頭で自分の考えや調査を表現できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
本講義では、日本語の多様な表現技法について、毎時間テーマを設定して、議論を行う。
講義や議論を参考に、達成課題を意識して、考え理解する目を養う。
日頃から日本語の表現が気になる人、日本語学を専門に学びたい人、理屈で考えることが苦手な人に特に受講をお勧めする。本講義を通して、ことばについて考えること、また考えることそのものに新たな喜びを発見して欲しい。
授業の進め方・方法:
本講義では、母語である「日本語」を話題に、学んだ知識を活用して分析し、説明する技術を養っていく。授業中の議論に積極的に参加してほしい。また、意見を交流する場も設定し、学んだことを活用する場をできるだけ設けることを心がける。
一部専門的な知識についても触れるので、不明な点はできるだけ早く解決し、翌週に持ち越さないようにすること。
(授業外学習・事前)前時の予告を参考に、授業で取り上げる表現について考えたり、関連する文献などを読んで予習しておく。
(授業外学習・事後)授業内容を参照して、言語表現について内省するなど復習をする。
注意点:
各回の内容を取りこぼさないように理解しておくこと、次回の内容を予告するのでそれについて予習しておくこと。
なお授業の内容は状況に応じて変更する可能性がある。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス:日本語の話をしよう |
母語である日本語について客観的に考える。
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2週 |
世界の言語と日本語の特質 |
日本語の特徴や外国語の違いなどを相対化する。
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3週 |
なぜ五十音図には穴があるのか |
五十音図の機能と成立ついて学ぶ。
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4週 |
なぜ「僕わ学校え行く」と書いてはいけないのか |
仮名の表記法について学ぶ。
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5週 |
(秘)シリトリ必勝法 |
日本語の音の分布、語種の分布、国語辞典の構成など日本語の語彙の体系について学ぶ。
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6週 |
「海○王に、おれはなる!」は自然な日本語か |
日本語の語順について学ぶ。
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7週 |
「肩をとんとん叩く」と「肩をトントン叩く」に違いはあるか |
オノマトペの語感と機能について学ぶ。
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8週 |
「へえ、そうだったの」はどんな気持ちを表すのか |
フィラーの種類と機能について学ぶ。
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2ndQ |
9週 |
「食べれる」はどこが乱れた表現か |
ら抜き言葉と拡張的機能について学ぶ。誤用の認定についても再考する。
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10週 |
敬語を使うと本当に相手を敬っているのか |
敬語の機能と運用について学ぶ。
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11週 |
関東人の言う「なんでやねん」は方言か |
方言の語用論的運用について学ぶ。
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12週 |
「兄」の反対は「姉」か「弟」か |
類義語・対義語の対立について学ぶ。
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13週 |
「かわいい音」は何がかわいいのか |
共感覚表現について学ぶ。
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14週 |
お腹はココで背中はソコの不思議 |
指示詞の機能について学ぶ。
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15週 |
子どもはなぜ自分で壊したのに「壊れた」というのか |
引責表現・主体的使役表現の語用論について学ぶ。
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16週 |
日本語表現のまとめと総括 |
ここまで学んできた日本語表現について総括し、簡単なレポートを書く。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 0 | 0 | 20 | 0 | 80 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 10 | 0 | 60 | 0 | 70 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 10 | 0 | 20 | 0 | 30 |