1. ディーゼル機関の主要部品の特性,取扱い,損傷などの対処法について説明できる.
2. ディーゼル機関の燃焼室内で起きている事象の詳細について説明できる.
3. ディーゼル機関の運転およびトラブルの対処法について説明できる.
概要:
教育目標:本科目は3年生から続く内燃機関工学のまとめに位置付けられる.海技士試験2Eおよび1Eの「機関一」「機関三」に相当する内容の事項を習得することを目的とする.
授業の進め方・方法:
教員単独による講義を基本とし,適宜課題演習を実施する.また,学生は授業時間外にも学習(予習・復習)を行い,自ら知識を広げ深めるように努めること.
注意点:
・本科目の評価点数の内訳は,試験の成績を75%(期末試験のみ),課題の成績を25%とする.
・本科目では,60点以上の評価で単位を認定する.
・評価が60点に満たない者は、願い出により追認試験を受けることができる.追認試験の結果,単位の修得が認められた者にあっては,その評価を60点とする.
■船舶職員法養成施設必要履修科目 三級海技士(機関)
一 出力装置
(a) ディーゼル機関の作動原理 (b) ディーゼル機関の運転及び保守 (c) ディーゼル機関の故障の探知,故障個所の発見及び損傷の防止
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス ディーゼル機関のピストン(1) |
ピストンの形状,材質,熱負荷について説明できる.
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2週 |
ディーゼル機関のピストン(2) |
ピストンの冷却方法,損傷,ピストンリングについて説明できる.
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3週 |
ディーゼル機関のシリンダライナ(1) |
シリンダライナの摩耗とそれによる影響,潤滑,注油について説明できる.
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4週 |
ディーゼル機関のシリンダライナ(2) |
シリンダライナ冷却方法,損傷について説明できる.
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5週 |
ディーゼル機関のクランク |
クランクの開閉,振動,損傷について説明できる.
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6週 |
ディーゼル機関の主軸受 |
軸受の材質,取扱いについて説明できる.
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7週 |
ディーゼル機関のカムおよびカム軸 |
カムの形状,カム軸を駆動する仕組みについて説明できる.
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8週 |
ディーゼル機関の吸排気弁 |
吸排気弁の弁座,弁ばね,タペット,油圧駆動式排気弁について説明できる.
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2ndQ |
9週 |
ディーゼル機関のインジェクタ,燃料噴射ポンプ |
インジェクタの先端形状と噴霧の関連性,噴射ポンプの仕組みについて説明できる.
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10週 |
ディーゼル機関の燃料噴射・燃焼過程 |
燃料噴射・燃焼過程の詳細について説明できる.
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11週 |
ディーゼル機関の過給機 |
過給機の構造,作動原理,故障とその対処法について説明できる.
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12週 |
ディーゼル機関の調速機,ロングストローク機関 |
遠心・電子調速機,ロングストローク機関の特性について説明できる.
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13週 |
ディーゼル機関の減速・減筒運転,ディレーティング |
減速・減筒運転について説明できる. ディレーティング線図を読み取り,運転状態を判断できる.
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14週 |
ディーゼル機関のトラブル対処 |
機関運転時のトラブルとその対処法について説明できる.
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15週 |
期末試験 |
第1週から14週までの授業内容の理解度を確認するため,期末試験を実施する.
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16週 |
答案返却,解説,授業アンケート |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 商船系分野(機関) | 内燃機関学 | 内燃機関に付属する装置の種類、特徴、取り扱いについて説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前11,前12 |
内燃機関に付属する装置の故障およびその原因、対策について認識し、説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前11,前12 |
燃料油・潤滑油の種類と特性について、説明できる。 | 4 | 前9,前10 |
燃料油・潤滑油の取り扱いおよび管理について説明できる。 | 4 | 前9,前10 |