航法システム論

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 航法システム論
科目番号 0188 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 商船学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 講義資料(http://www2.nc-toyama.ac.jp/~mkawai/lecture/radionav/radionav.html)
担当教員 河合 雅司

到達目標

衛星航法システムの基本を理解し、このシステムをより高度に利用するために自主的に学習を継続する力の習得。
1.時刻系、座標系、衛星軌道要素等、基礎的事項について理解する。
2.GPS暦、電波伝搬補正、GPS補強システム等について理解する。
3.作動、取扱いについて説明できる。
4.システム構成について説明できる
5.測位原理について説明できる。
6.衛星航法補強システムの概要について説明できる。
7.衛星航法における測位計算法について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1時刻系、座標系、衛星軌道要素等、基礎的事項について理解し、時刻系や座標系の相互変換計算ができる。時刻系、座標系、衛星軌道要素等、基礎的事項について理解している。時刻系、座標系、衛星軌道要素等、基礎的事項について理解できない。
評価項目2GPS暦、電波伝搬補正、GPS補強システム等について詳しく理解している。GPS暦、電波伝搬補正、GPS補強システム等について理解している。GPS暦、電波伝搬補正、GPS補強システム等について理解していない。
評価項目3作動、取扱いについて説明し、操作できる。作動、取扱いについて説明できる。作動、取扱いについて理解している。
評価項目4システム構成について詳しく説明できる。システム構成について説明できる。システム構成について理解している。
評価項目5測位原理について詳しく説明できる。測位原理について説明できる。測位原理について理解している。
評価項目6衛星航法補強システムの概要について説明し、利用できる。衛星航法補強システムの概要について説明できる。衛星航法補強システムの概要について理解している。
評価項目7衛星航法における測位計算法を正確に行うことができる。衛星航法における測位計算法について説明できる。衛星航法における測位計算法について理解している。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
船舶、自動車、飛行機等広い分野で利用されている全地球測位システム(衛星航法システム)について、その概要を紹介すると共に、測位原理,座標系,衛星軌道,電波伝搬補正等衛星航法システムにおける測位計算の基本的事項について解説する。
授業の進め方・方法:
教員単独による講義を実施する。
注意点:
本授業は、船舶職員法養成施設必要履修科目の航海に関する科目における次の項目に対応している。
7.電波航法
(1)電波航法装置による船位の測定 (2)船位の誤差

定期試験(70%)と演習や提出物(30%)で評価する。
本科目では60点以上の評価で単位を認定する。評価が60点に満たない者は追認試験を受けることができる。追認試験の結果、単位の修得が認められた場合、その評点は60点とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンスと電波航法システムの歴史 電波を利用した航法システムの歴史について理解する。
2週 GPSの概要 GPSの構成、測位サービス、衛星軌道、衛星諸元等について理解する。
3週 時刻系 恒星時、世界時、原子時、力学時等衛星航法システムを学ぶために必要な時刻の基本について理解する。
4週 GPS時 GPSで使用される時刻(GPS週・GPS週秒)を理解し、年月日とGPS週・GPS週秒で表現された時刻の相互変換ができる。
5週 座標系 衛星航法システムで使用される座標系を理解する。
6週 座標変換 地球固定座標と地表面座標の変換ができる。
7週 衛星軌道要素 GPS暦を使用するときに必要となる衛星軌道要素について理解する。
8週 中間試験 第1週~第7週の内容の理解度を評価する。
4thQ
9週 軌道要素の変換 ケプラー軌道要素とデカルト軌道要素の変換ができる。
10週 GPS観測データ GPS受信機により観測される航法メッセージ、疑似距離データ等について理解する。
11週 GPS暦 放送暦、IGS精密暦、YUMA暦等について理解する。
12週 電波伝搬補正 対流圏補正や電離層補正等の電波伝搬補正について理解する。
13週 測位計算法 衛星航法システムにおける測位計算アルゴリズムの概要について理解する。
14週 GPS補強システム GPS補強システムについて理解する。
15週 期末試験 第9週~第14週の内容の理解度を評価する。
16週 期末試験の返却、解答。授業アンケート調査

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学商船系分野(航海)電波航法システム構成について説明できる。4後2
測位原理について説明できる。4後13
衛星航法補強システムの概要について説明できる。4後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力3500001550
専門的能力3500001550
分野横断的能力0000000