船体管理特論

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 船体管理特論
科目番号 0218 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 商船学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 『船のメンテナンス』 成山堂書店
担当教員 笹谷 敬二

到達目標

船舶職員として必要な船舶のメンテナンスと安全運航に関する基礎知識の習得

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価基準Ⅰ船体構造について十分理解している。船体構造について概ね理解している。船体構造について理解していない。
評価基準Ⅱ 船体整備について十分理解している。船体整備について概ね理解している。船体整備について理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この科目は”企業”で航海士として国際航海に従事する船舶を運航していた教員が、その経験を活かし、”船体管理”について”講義”形式で授業を行うものである。2級海技士(航海)の資格を持つ船舶職員として知っておかなければならない船舶のメンテナンスと安全運航に関する基礎的知識を習得する。
授業の進め方・方法:
講義 演習を主体として進める。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週  船の種類及び構造 船の種類及び構造について
2週 船体構造 船体強度を保つ構造について
3週 船体強度  船体強度を保つ材料について
4週 破損の形態 脆性破壊、疲労破壊などについて
5週 船体の損傷事例  海難 海難事故による船体破壊の事例紹介
6週 船体の損傷事例 腐食 腐食による船体破壊の事例紹介
7週 船体の点検 船級検査の目的を概説
8週 船体の検査 船舶安全法に基づく船体検査について
2ndQ
9週 中間試験
10週 入渠・船体修理 入渠及び船体修理について概説
11週 ISMコードの概要 ISMコードの導入背景
12週 ISMコードに関わる国際条約 ISMコードに関わる国際条約について
13週  ISMコードに関わる国内法 ISMコードに関わる国内法について
14週  ISMコードの知識1 船舶の運航について説明
15週 期末試験
16週 回答返却 解説 授業 アンケート 等

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学商船系分野(航海)船舶工学船の種類、主要目、船型、主要寸法について説明できる。4
船体の主要目比、肥せき係数について説明できる。4
鉄鋼材料について、その性質を説明できる。4
静定はりについて、せん断力の計算方法及びSFDの作図方法を説明できる。4
静定はりについて、曲げモーメントの計算方法及びBMDの作図方法を説明できる。4
船体に作用する応力について説明できる。4
船体に必要な強度について説明できる。4
船体の構造について説明できる。4
水の物理的性質(重量、 圧縮性、 粘性)について説明できる。4
基礎的な静水力学(アルキメデスの原理、パスカルの原理)について説明できる。4
基礎的な動水力学(層流と乱流、流量と流速、ベルヌーイの定理)について説明できる。4
船体抵抗の種類、船体抵抗に影響を与える要素について説明できる。4
推進器の種類、出力と推進効率について説明できる。4
載貨復原性と船の安全性の関係について説明できる。4
船の重心、浮心、傾心等の専門用語の意味を説明できる。4
貨物の移動・積み降ろしによる重心移動について、その移動距離を計算により求めることができる。4
重心、浮心、傾心それぞれの位置関係から、船体の安定・不安定を評価できる。4
復原力について、包括的に説明できる。4
喫水標から船の喫水を測読する方法を説明できる。4
測読した喫水について、各種修正方法を説明できる。4
液体の比重差により喫水が変化することを説明できる。4
Dead Weight Scaleを用いて必要な値を求める方法を説明できる。4
貨物の移動・積み降ろしによるトリム及び喫水の変化について計算できる。4
船舶の載貨能力、貨物の種類について説明できる。4
燃焼の三要素について説明できる。4
引火点、発火点、爆発限界などの用語について説明できる。4
危険物を輸送する際に取られる様々な安全対策について説明できる。4
貨物を管理する上での様々な危険項目について説明できる。4
操船論船舶の旋回運動に関する名称を説明できる。4
操縦性試験または船舶の操舵法を説明できる。4
出力と効率について説明できる。4
プロペラの作用と操船の関係について説明できる。4
船の速力、抵抗について説明できる。4
惰力と停止性能について、発動惰力と停止惰力の違いを説明できる。4
船舶の受ける風圧力を説明できる。4
船舶が受ける風及び波浪の影響について説明できる。4
航走中に起こる船体沈下現象について説明できる。4
水深の浅い水域を航行する時の余裕水深について説明できる。4
バンクサクションについて、その現象を説明できる。4
2船舶間の相互作用について説明できる。4
入出港計画について、入港コース、入港前の減速位置についてその意味を説明できる。4
タグボートの使用方法、係留索の名称について説明できる。4
曳航に関して船舶の動きまたは分離通航方式について、その必要性を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力500000050
専門的能力300000030
分野横断的能力200000020