到達目標
1.船舶職員として機器の図面・配管図等の熟読は必要不可欠のものであり、これらを理解するための基礎的な知識を学習する。
2.主要推進機関として船舶に搭載されているディーゼル機関、タービン機関の種類・特徴・運転上の特質を理解する。又、緊急時にどのような対応取り扱い上必要か理解する。
3.燃料油・潤滑油の特性と用途等を知識として身に着ける。
4.環境汚染について船舶はどのような対応をとっているか、又、今後の取り組みはどのような流れになっているか理解する。
5.船舶の主機関としては数は少ないが、LHG船では未だに、その信頼性より多用されているタービンプラントについて付属設備も含めて理解する。
6.補器類特にポンプについて種類・特徴・取り扱いについて理解する。
7.プロペラ軸・プロペラの特徴や発生しうる問題について理解する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価 | 講義内容を十分に理解している | 講義内容をおおむね理解している | 講義内容が理解できていない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
舶用機関の全般知識を習得すると伴に機関運転時の緊急対応がとれること。又、最近の環境汚染や船舶の安全運航・効率運転について知識を深め船舶職員としてどのようなことに対応しなければならないかを考え、身に着ける。
一級海技士(機関)免状を所持し、外航海運会社で機関長として機関管理、船舶管理などの実務経験を有する。これまでの経験を活かし、舶用推進プラントについて講義形式で授業を行う。
授業の進め方・方法:
手製資料を主、テキストを副として解説する。
注意点:
【履修上の注意等】 1 機関に関する科目(その一)
【備考】 一 出力装置
作動原理
(1)出力装置(蒸気タービン,ガスタービン,ボイラ及びこれらの付属装置を含む.)の全体の構成及び作動
(2)出力装置(蒸気タービン,ガスタービン,ボイラ及びこれらの付属装置を含む.)の各構成部の形状,材質及び作動
(9)蒸気タービンのノズル及び翼における蒸気の作用及びグランド蒸気の作用
(10)各種ボイラの特徴及び比較
(11)ボイラ水の性状
(12)ボイラの性能(蒸発率及びボイラ効率)
(13)ボイラにおける燃料の燃焼
運転及び保守
(1)出力装置(蒸気タービン,ガスタービン,ボイラ及びこれらの付属装置を含む.)の運転準備,試運転,操縦,出力調整,運転中の作業,運転中の注意及び運転停止
(2)ボイラの点火,気醸,送気,給水,使用中の作業,使用中の注意及び休止
(3)出力装置(蒸気タービン,ガスタービン,ボイラ及びこれらの付属装置を含む.)の開放,清掃,検査,計測,試験,修理,調整及び復旧
(4)ボイラの給水,ボイラ水の処理及びボイラ清浄剤の使用法
(5)ボイラ付属装置の使用法
故障の探知,故障箇所の発見及び損傷の防止
出力装置(蒸気タービン,ガスタービン,ボイラ及びこれらの付属装置を含む.)の損傷,腐食その他の故障及び異常現象についての模様,原因,処置及び防止
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
シラバスの説明 配管の種類と付属設備(1) |
船内の配管について配管図を参考にその種類、記号、用途等を理解する。
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2週 |
配管の種類と付属設備(2) |
配管の材料、付属弁の種類、弁の規格等を理解し適切に使うことができる。
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3週 |
主機関の種類と構造(1) |
主機関の種類や構造を学び、船舶の用途・運航範囲により適切な主機関が使われていることを理解する。
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4週 |
主機関の種類と構造(2) |
内燃機関であるディーゼル機関と双璧をなす蒸気タービンについて、その種類と構造・特徴を理解する。
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5週 |
舶用燃料油 |
燃料油が原油より精製される過程を知ることにより、その特質を学び使用時の注意点、貯蔵時の注意点、清浄方法等を理解する。
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6週 |
舶用潤滑油 |
潤滑油の種類と用途を学び、適材適所に適切な潤滑を使用する。又、それらの管理の在り方を理解する。
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7週 |
海洋汚染及び海上災害(1) |
海洋汚染及び海上災害に関し、現状の法規制より見た廃棄物・排出規制の概要
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8週 |
海洋汚染及び海上在外(2) |
機関室で発生するビルジの処理方法の概要、汚水処理の方法について理解する。
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2ndQ |
9週 |
舶用蒸気タービン(1) |
タービンプラント全般の理解と諸機器の概要・役割を理解する。
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10週 |
舶用蒸気タービン(2) |
蒸気タービンのトラブルとして最も多い軸封装置の構造を理解し発生する問題に対応できる。
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11週 |
舶用ボイラー |
ボイラーの構造や付属機器(EGE,FDF,空気予熱器等の役割を理解する。
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12週 |
補器類(1) |
ポンプの種類(容積型、非容積型、特殊ポンプ)の構造を理解する。
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13週 |
補器類(2) |
甲板機械、造水器、空調機等の概要を理解する。
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14週 |
推移軸、プロペラー_x000D_ (スリップ、鳴動、キャビテーション等) |
推進軸系の名称・種類・軸封装置を役割を理解する。_x000D_ プロペラの種類と性能を理解し、操船上の注意点を理解する。
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15週 |
期末試験、成績確認 |
期末試験、成績確認並びに授業評価
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16週 |
期末試験のフィードバック |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 商船系分野(機関) | 蒸気工学 | 蒸気動力プラントを構成する要素とそれぞれの機能について、説明できる。 | 2 | |
蒸気動力プラント内部を流動する作動流体の循環について説明できる。 | 2 | |
蒸気タービンの種類、構成要素および作動原理について、説明できる。 | 2 | |
タービン関連装置の種類、構造および作用について説明できる。 | 2 | |
蒸気タービンの操縦制御について説明できる。 | 2 | |
伝熱工学 | ボイラの種類および構造、ならびに特徴について説明できる。 | 3 | |
ボイラに付属している各種関連機器の構造と作用について認識し、取り扱うことができる。 | 3 | |
船舶基礎工学 | 推進器および船尾管の種類および構造について認識し、その特徴について説明できる。 | 2 | |
分野別の工学実験・実習能力 | 商船系分野(機関)【実験・実習能力】 | 校内練習船実習 | 弁(バルブ)の種類・構造及び用途を説明できる。 | 2 | |
燃料油、潤滑油、冷却清水、冷却海水等各系統の流体の流れを説明できる。 | 2 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 |
専門的能力 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 80 |
分野横断的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 |