海洋科学概論

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 海洋科学概論
科目番号 0232 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 商船学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 細田龍介・山田智貴:「環境と海洋」,大阪経済法科大学出版会,2012年5月
担当教員 福留 研一

到達目標

(1)波浪、潮汐、海流について、その発生メカニズムを理解すること
(2)上記の現象が航海や人間の実生活に与える影響を理解すること
(3)海洋における地球規模の環境問題について理解すること(例えば海洋沿岸域における赤潮や青潮など)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1波浪、潮汐、海流について、その発生メカニズムを理解し、説明できる。波浪、潮汐、海流について、その発生メカニズムを理解できる。波浪、潮汐、海流について、その発生メカニズムを理解できない。
評価項目2海洋における地球規模の環境問題について理解し、説明できる。海洋における地球規模の環境問題について理解できる。海洋における地球規模の環境問題について理解できない。
評価項目3赤潮や青潮の発生メカニズムと、その実際について理解し、説明できる。赤潮や青潮の発生メカニズムと、その実際について理解できる。赤潮や青潮の発生メカニズムと、その実際について理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 海洋における物理現象とそれらに大きく影響を受ける沿岸の海洋環境について、最新の研究成果も交えて概要を解説する。特に、周期的な変動である、波浪、潮汐、海流について、その発生メカニズムと、航海や人間の実生活に与える影響を考える。また、海洋における地球規模の環境問題、海の環境汚染の代償である赤潮や青潮の発生メカニズムなどの実際について、実例を通じて理解を深める。

*実務との関係
この科目は大学の研究所および水産系の研究所・現業機関において、沿岸海洋の変動場の研究および沿岸海洋の環境変化に関する研究開発を行っていた教員が、その経験を活かして、海洋の物理と環境問題について授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
教員単独による講義を実施する。
注意点:
5回のレポート提出(50点)と期末考査(50点)の総合点で行う。家庭学習を通じて調べる技術や自分の考えをまとめる技術を養う機会とするため、レポートを活用すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス シラバスの説明,海洋の科学における扱われ方や海洋における諸問題について理解する.
2週 海洋の成り立ち及び構造(1) 現在の海洋の歴史的な成り立ち,化学的・物理的構成について理解する.
3週 海洋の成り立ち及び構造(2)
同上
4週 波浪(1)海洋における波浪発生の理論 海洋において風浪が発生し,これがうねりとなり,砕波していくまでのメカニズムを学習し、理解する.
5週 波浪(2)海洋における実際の波浪の姿 海洋における風浪,うねりの実際の姿,周期や波高等の定義を学習し。理解する.
6週 潮汐(1)海洋における潮汐発生の理論 海洋における潮汐,そしてこれに伴う潮流発生と変化の理論を学習し。理解する.
7週 潮汐(2)海洋における実際の潮汐の姿 海洋における潮汐,潮流の姿を理解する.
8週 中間試験 これまでの内容についての理解度を測る.
2ndQ
9週 海流(1)海洋における海流発生の理論 世界各所の海流の成り立ち,名称及びルートを学習し。理解する.
10週 海流(2)海洋における実際の海流の姿 海流が気象や漁業に与える影響を学習し。理解する.
11週 身近な海洋の姿 富山湾における最新研究事例の紹介
12週 海の環境汚染とその防止(1) 赤潮の理論と実際 近年,都市部の近海で大きな問題になっている海の環境汚染について学習する.まずは,赤潮の発生と防止策について学習し。理解する.
13週 海の環境汚染とその防止(2) 青潮の理論と実際 前回に続き,青潮の発生と防止策について学習し。理解する.
14週 海の環境汚染とその防止(3) 干潟の科学 干潟は海水の天然の浄化フィルターであり,また稚魚の宝庫でもある.こうした干潟の科学を学習し。理解する.
15週 まとめ 地球人として海洋環境にできる事,また海技者として心がけるべき事を考える.成績確認,授業アンケート.
16週 期末試験 これまでの内容についての理解度を測る.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50000050100
基礎的能力2000002040
専門的能力2000002040
分野横断的能力1000001020