環境社会学

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 環境社会学
科目番号 0004 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 エコデザイン工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 高松 さおり

到達目標

①環境問題の歴史を俯瞰し,環境問題が起こる社会的背景を理解,説明できる。
②これまでの環境問題に対する法の役割について理解できる。
③リスクマネジメントの概念を理解できる。
④持続可能な社会構築の必要性と,そのための社会システムのあり方について理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1環境問題の歴史を俯瞰し,環境問題が起こる社会的背景を理解・説明し,評価できる。環境問題の歴史を俯瞰し,環境問題が起こる社会的背景を理解,説明できる。環境問題の歴史を俯瞰し,環境問題が起こる社会的背景を理解,説明できない。
評価項目2これまでの環境問題に対する法の役割について理解,説明できる。これまでの環境問題に対する法の役割について理解できる。これまでの環境問題に対する法の役割について理解できない。
評価項目3リスクマネジメントの概念を理解・説明できる。リスクマネジメントの概念を理解できる。リスクマネジメントの概念を理解できない。
評価項目4持続可能な社会構築の必要性と,そのための社会システムのあり方について理解・説明できる。持続可能な社会構築の必要性と,そのための社会システムのあり方について理解できる。持続可能な社会構築の必要性と,そのための社会システムのあり方について理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C-2 説明 閉じる
JABEE 1(2)(b) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
環境とは、人間活動と相互作用を及ぼすものであることから、その意味では科学技術のみでは理解できず、社会学的な視点が必要である。その観点から、まず人類の歴史における環境問題を捉え、次に日本において社会問題となった公害からはじめて大気、水環境問題にについて学ぶ。さらに、現在における廃棄物などの問題でリスクマネジメント等の新たなコンセプトが提唱されており、21世紀の循環型社会構築のための公共政策についても学ぶ。これらについて、より理解をふかめるために、いくつかの課題についてレポートを課す。
授業の進め方・方法:
講義 A(100%) 授業手法1
注意点:
授業計画は、学生の理解度に応じて変更する場合がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 本授業の目的を理解し,説明できる。
2週 地球の誕生と地球環境の創生 環境問題を理解するため,地球の誕生からどのような経緯を経て現在の地球環境に至っているかを理解し,説明できる。
3週 古代の環境問題
古代文明から産業革命までの間にどのような環境問題が起こったか理解し,説明できる。
4週 日本の環境問題(1) 日本の江戸時代から昭和初期に起こった環境問題(鉱害)の社会的背景を理解し,説明できる。
5週 日本の環境問題(2) 高度経済成長期に起こった四大公害が起こった社会的背景と政府,企業の対応について理解し,説明できる。
6週 地球環境問題(1) 酸性雨,オゾン層破壊などが社会に及ぼす影響について理解し,説明できる。
7週 地球環境問題(2) 野生生物種の減少,生物多様性の重要性について理解し,説明できる。
8週 環境問題と経済学 環境問題と経済学との関係について理解し,説明できる。
2ndQ
9週 リスクマネジメント(1) リスクの概念について理解できる。
10週 リスクマネジメント(2) リスクマネジメントの考え方を理解し,説明できる。
11週 持続可能な社会を支える法の役割(1) 持続可能な社会を支えるために,どのような背景で各種法律が制定されたか理解できる。
12週 持続可能な社会を支える法の役割(2) 持続可能な社会を支えるための法律にどのようなものがあるのか理解できる。
13週 持続可能な社会システムと環境政策の在り方 持続可能な社会を構築するためには,どのような社会システムを考える必要があるのか理解できる。
14週 社会の中の技術,社会のための技術 社会的問題の解決に貢献する科学技術とはどのようなものか,どのように科学技術を社会的問題の解決に役立てていくのかを理解できる。
15週 期末試験
16週 答案返却,アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス太陽系を構成する惑星の中に地球があり、月は地球の衛星であることを説明できる。4
地球は大気と水で覆われた惑星であることを説明できる。4
陸地および海底の大地形とその形成を説明できる。4
地球の内部構造を理解して、内部には何があるか説明できる。4
地球科学を支えるプレートテクトニクスを説明できる。4
地球上の生物の多様性について説明できる。4
熱帯林の減少と生物多様性の喪失について説明できる。4
有害物質の生物濃縮について説明できる。4
地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。4
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。4
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。4
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。4
社会における技術者の役割と責任を説明できる。4
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。4
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。4
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。4
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。4
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。4
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。4
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。4
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。4
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。4
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。4
専門的能力分野別の専門工学材料系分野環境日本の公害の歴史について説明できる。4
公害・環境汚染の防止策について説明できる。4
地球温暖化の現象を科学的に説明できる。4
温暖化防止の必要性について説明できる。4
オゾン層の破壊について説明できる。4
酸性雨や森林の減少について説明できる。4
大気汚染や水質汚濁について説明できる。4
廃棄物処理の目的と資源化について説明できる。4

評価割合

試験レポート態度その他合計
総合評価割合504550100
基礎的能力20255050
専門的能力15200035
分野横断的能力1500015