MOT入門

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 MOT入門
科目番号 0017 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 エコデザイン工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 特になし
担当教員 浜下 朝夫

到達目標

①製品と商品・仕事と作業の違い,動機づけについて説明ができる。自己のキャリアビジョン&プランを作成できる。
②36協定,M&A,目に見えない余剰資源について説明できる。いろいろの組織構造に対する組織図の作成ができる。
③各種・競争戦略についての説明ができ,小規模事業者の財務諸表の作成および原価計算と損益分岐点の算定ができる。
④製品化までの難所について説明ができ,各種のビジネスモデルの説明ができる。
⑤企業間・関係のマネジメントについての説明,工事進行基準による売上高・利益の算定ができる。
⑥発明の保護,特許権の要件について説明ができ,各種・知的財産権の分類とロードマップの作成ができる。
⑦プロジェクトのあるべき姿を説明できる。ガントチャート,PERT,マイルストーン図の作成ができる。
⑧フェイルセーフ,フールプルーフ例をあげての説明ができ,リスク評価をベースにした対応策が提案できる。
⑨企業の社会的責任(CSR)の説明,企業とステークホルダーの関係を図示して説明ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1製品と商品の違いについて説明ができる。顧客視点,経営者視点での改善提案ができる製品と商品の違いについて多少の説明ができる。顧客視点での改善提案ができる製品と商品の違いについて説明できない。顧客視点での改善提案ができない
評価項目2仕事と作業の違い,動機づけについて説明ができる。自己のキャリアビジョン&プランを作成できる仕事と作業の違い,動機づけについて多少の説明ができる。自己のキャリアビジョン&プランを作成できる仕事と作業の違い,動機づけについて説明ができない。自己のキャリアビジョン&プランを作成できない
評価項目3科学と技術および技術と技能の違い,技術の保護方法について説明ができる科学と技術および技術と技能の違い,技術の保護方法について多少の説明ができる科学と技術および技術と技能の違い,技術の保護方法について説明ができない
評価項目4組織化の目的,36協定(労基法36条)について説明がでる。組織構造に対応した組織図の作成ができる36協定(労基法36条)について多少の説明がでる。一部の組織構造に対応した組織図の作成ができる36協定(労基法36条)について説明ができない。組織構造に対応した組織図の作成ができない
評価項目5M&Aの目的,企業の使命について説明ができる。目に見えない余剰資源についての説明ができるM&Aの目的,企業の使命について多少の説明ができる。目に見えない余剰資源についての説明ができるM&Aの目的,企業の使命について説明ができない。目に見えない余剰資源についての説明ができない
評価項目6小規模事業者の財務諸表(損益計算書,貸借対照表,キャッシュフロー計算書)を作れる小規模事業者の財務諸表(損益計算書,貸借対照表,キャッシュフロー計算書)を多少,作れる小規模事業者の財務諸表(損益計算書,貸借対照表)を作れない
評価項目7無形資産,各種・競争戦略についての説明ができる。原価計算と損益分岐点の算定ができる無形資産,各種・競争戦略について多少の説明ができる。原価計算と損益分岐点の算定ができる無形資産,各種・競争戦略についての説明ができない。原価計算ができない
評価項目8製品化までの難所について説明ができる。各種のビジネスモデルの説明ができる製品化までの難所について説明ができる。各種のビジネスモデルの説明ができない製品化までの難所について説明ができない。各種のビジネスモデルの説明ができない
評価項目9企業間・関係のマネジメントについての説明ができる。工事進行基準による売上高・利益の算定ができる企業間・関係のマネジメントについて多少の説明ができる。工事進行基準による売上高の算定ができる企業間・関係のマネジメントについての説明および工事進行基準による売上高の算定ができない
評価項目10日本のものづくりにおける失敗例とその説明ができる。簡単なロードマップの作成ができる日本のものづくりにおける失敗例とその説明が多少できる。簡単なロードマップの作成ができる日本のものづくりにおける失敗例とその説明ができない。簡単なロードマップの作成ができない
評価項目11特許・論文の役割,発明の保護,特許権の要件について説明ができる。各種の知的財産権を分類できる特許・論文の役割,発明の保護について多少の説明ができる。各種の知的財産権を分類できる特許・論文の役割,発明の保護,特許権の要件について説明および各種の知的財産権を分類できない
評価項目12プロジェクトのあるべき姿を説明できる。ガントチャート,PERT,マイルストーン図の作成ができるプロジェクトのあるべき姿の一部を説明できる。ガントチャート,PERT図の作成ができるプロジェクトのあるべき姿を説明できない。ガントチャート,PERT図の作成ができない
評価項目13フェイルセーフ,フールプルーフ例をあげての説明ができ,リスク評価をベースに対応策の提案ができる。フェイルセーフ,フールプルーフ例の説明はできるが,リスク評価から適切な対応策を提案できないフェイルセーフ,フールプルーフ例をあげての説明,リスク評価から適切な対応策を提案できない
評価項目14企業の社会的責任(CSR)の説明ができる。企業とステークホルダーの関係を図示して説明ができる企業の社会的責任(CSR)の説明,および企業と一部のステークホルダーの関係を説明できる企業の社会的責任(CSR),および企業とステークホルダーの関係を説明できない
評価項目15産学連携について説明ができる。産学間の共同研究に研究員として参画できる産学連携について多少の説明ができ,産学間の共同研究に研究員として参画できる産学連携について説明ができないが,産学間の共同研究に研究者の一員ととして参画できる

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-6 説明 閉じる
JABEE 1(2)(a) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
学習目標(授業の狙い)
本講義では最初に社会人および企業についての基礎知識を講義し,ついで経営と技術の関係について概説する。
さらに、企業競争力を強化するため,単に技術開発を進めるのではなくその技術的成果を事業に結びつけ,経済的付加価値に転換するマネジメント,すなわち, MOT(Management of Technology)の本質について技術者としてどのように捉えたらよいか考える。
授業の進め方・方法:
講義
見やすいプレゼン資料とし,さらに,図,挿絵を多く取り入れ理解しやすいように努める。
Q&A,演習を組み合わせ,教育効果が上がるような配慮をする。                                                                      事前に行う準備学習:講義の復習および予習を行ってから授業に臨むこと。
注意点:
講義をよく理解して課題レポートを提出することにより,理想的な到達レベルの目安(優)に達する。
課題レポート50%,期末試験50% 学修単位のため,60時間相当の授業外学習が必要である。                          授業外学修・事前:授業内容を予習する。 授業外学修・事後:授業内容に関する課題を解く。課題については,レポートとして評価する。      

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 MOTとは,MOT視点の重要性 MOT視点の必要性,製品と商品の違いについて説明ができる。顧客視点,経営者視点での改善提案できる
2週 働くとは何か,人の能力と評価,人材育成,動機づけ 仕事と作業の違い,動機づけについて説明ができる。自己のキャリアビジョン&プランを作成できる
3週 経営資源としての技術,企業価値 科学と技術および技術と技能の違い,技術の保護方法について説明ができる
4週 組織とは,組織の使命,雇用形態 組織化の目的,36協定(労基法36条)について説明がでる。組織構造に対応した組織図の作成ができる
5週 企業とは,企業の種類,企業活動 M&Aの目的,企業の使命について説明ができる。目に見えない余剰資源についての説明ができる
6週 投資,会計システム,イノベーション 小規模事業者の財務諸表(損益計算書,貸借対照表,キャッシュフロー計算書)を作れる
7週 企業理念,ビジネスモデル,企業とお金 無形資産,各種・競争戦略についての説明ができる。原価計算と損益分岐点の算定ができる
8週 R&D,製品化までの難所,マーケティング 製品化までの難所について説明ができる。各種のビジネスモデルの説明ができる
4thQ
9週 戦略的なものづくり,製品ライフサイクル 企業間・関係のマネジメントについての説明ができる。工事進行基準による売上高・利益の算定ができる
10週 ものづくりイノベーション,ロードマップ 日本のものづくりにおける失敗例とその説明ができる。簡単なロードマップの作成ができる
11週 特許・論文の役割,知的財産の種類,特許制度 特許・論文の役割,発明の保護,権特許の要件について説明ができる。各種の知的財産権を分類できる
12週 プロジェクトの現実,プロジェクトの推進 プロジェクトのあるべき姿を説明できる。ガントチャート,PERT,マイルストーン図の作成ができる
13週 リスクコントロール,クライシスへの対処 フェイルセーフ,フールプルーフ例をあげての説明ができ,リスク評価をベースにした対応策が提案できる
14週 企業の社会的責任,貢献,コンプライアンス 企業の社会的責任(CSR)の説明ができる。企業とステークホルダーの関係を図示して説明ができる
15週 産学連携による技術開発
理解度を確認するため確認試験
産学連携について説明ができる。産学間の共同研究に研究員として参画できる
16週 答案返却,アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

課題(10回)試験(期末1回)合計
総合評価割合5050100
基礎的能力000
専門的能力000
分野横断的能力5050100