流体工学特論

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 流体工学特論
科目番号 0028 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 エコデザイン工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 自作資料,および,関連資料
担当教員 白川 英観,西田 均,山本 久嗣

到達目標

1.機械,水車,および,水力発電が説明できる.
2.ナビエ・ストークスの式を用いて単純な流れを解析できる.
3.圧縮性流体の基礎方程式が説明できる.
4.準一次元定常等エントロピー流れを解析することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
小水力発電システム.水力発電のシステム構造や特徴,性能を十分に説明できる..水力発電のシステム構造や特徴,性能を説明できる..水力発電のシステム構造や特徴,性能を説明できない.
ナビエ・ストークスの式ナビエ・ストークスの式を用いて単純な流れを理解して解析できる. ナビエ・ストークスの式を用いて単純な流れを解析できる. ナビエ・ストークスの式を用いて単純な流れを解析できない.
圧縮性流体基礎式圧縮性流体の基礎方程式が十分に説明できる. 圧縮性流体の基礎方程式が説明できる. 圧縮性流体の基礎方程式が説明できない.
エントロピー流れ準一次元定常等エントロピー流れを理解して解析することができる.準一次元定常等エントロピー流れを解析することができる.準一次元定常等エントロピー流れを解析できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-6 説明 閉じる
JABEE 1(2)(d)(1) 説明 閉じる
JABEE 1(2)(e) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本特論では非圧縮性流体を活用した流体機械装置と圧縮性流体の流動特性を学ぶこと目的とする.非圧縮性流体の流体機械では水車を対象とする.水力発電システムを学ぶとともに,発電実験とこれに関する調査・研究を行う.続いて,圧縮性流体を対象として,流れの基礎方程式と圧縮性流体の特性を学び,高速気体の流れの特徴を調べる.
授業の進め方・方法:
講義,実験および演習
注意点:
課題を行うことで要点を把握できるように努めること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 本特論の内容説明 シラバス説明および次回での発表課題
2週 各種水車の構造と特性 調査した水車の発表および補足説明
3週 各種水車の構造と特性 調査した水車の発表および補足説明
4週 発電機のしくみ 調査した発電機の発表および補足説明
5週 小水力発電実験 水車装置の説明および実験および補足説明
6週 実験結果の発表 実験結果の発表および補足説明
7週 新発電システムの発表 新しい発電システムの研究発表
8週 流れの基礎,解析のための流体の分類 解析のための流れの分類について学ぶ
2ndQ
9週 流跡線,流線,流脈線,流体の変形運動 流跡線,流線,流脈線,流体の変形運動について学ぶ
10週 連続の式とナビエ・ストークスの式 連続の式とナビエ・ストークスの式について学ぶ
11週 ナビエ・ストークスの式による流れ場の解析と特性 ナビエ・ストークスの式による流れ場の解析と特性について学ぶ
12週 乱流とレイノルズ方程式,乱流中のせん断応力 乱流とレイノルズ方程式,乱流中のせん断応力について学ぶ
13週 圧縮性流体の基礎 気体の熱力学的性質について学ぶ
14週 圧縮性流体の基礎 圧縮性,音速,マッハ数について学ぶ
15週 準一次元等エントロピー流れ 等エントロピー流れの特徴について学ぶ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。4
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。4
ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。4
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。4
パスカルの原理を説明できる。4
液柱計やマノメーターを用いた圧力計測について問題を解くことができる。4
平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる。4
物体に作用する浮力を計算できる。4
定常流と非定常流の違いを説明できる。4
流線と流管の定義を説明できる。4
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。4
オイラーの運動方程式を説明できる。4
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。4
運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。4
層流と乱流の違いを説明できる。4
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。4
熱力学の第一法則を説明できる。4
閉じた系と開いた系について、エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。4
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。4
定積比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。4
内部エネルギーやエンタルピーの変化量と温度の関係を説明できる。4
等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。4
熱力学の第二法則を説明できる。4
エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。4

評価割合

レポート合計
総合評価割合100100
専門的能力100100