熱工学特論

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 熱工学特論
科目番号 0031 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 エコデザイン工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:JSMEテキストシリーズ 伝熱工学(日本機械学会)
HEAT TRANSFER ( McGraw Hill Higher Education )
担当教員 白川 英観,吉川 文恵

到達目標

授業では,つぎの内容を理解し応用できることを目標とする.
(1)相変化による熱伝達
(2)相変化を利用した伝熱機器の構造と原理
(3)物質伝達と熱伝達の関係

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
相変化による熱伝達相変化による熱伝達を理解し複雑な応用問題を解ける。相変化による熱伝達を理解し、基礎問題を解ける。相変化による熱伝達を理解できず,基礎問題を解くことができない。
相変化を利用した伝熱機器の構造と原理相変化を利用した伝熱機器の構造と原理を,より詳しく説明できる。相変化を利用した伝熱機器の構造と原理を説明できる。相変化を利用した伝熱機器の構造と原理を説明できない。
物質伝達と熱伝達の関係物質伝達と熱伝達の関係について,詳しく説明できる。物質伝達と熱伝達の関係について,説明できる。物質伝達と熱伝達の関係について,説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-6 説明 閉じる
JABEE 1(2)(d)(1) 説明 閉じる
JABEE 1(2)(e) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
熱・物質移動現象の基本メカニズムを理解し,様々な分野における熱エネルギーの高効率利用技術を創造する力を養う。
授業の進め方・方法:
講義と例題演習
事前に行う準備として,講義の復習および予習を行ってから授業に臨むこと。
注意点:
授業計画は,学生の理解度に応じて変更する場合がある。
学修単位のため、60時間相当の授業外学習が必要である。
授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
授業外学習・事後:授業内容に関する課題を解く。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業の概要説明。
相変化を伴う伝熱
相変化による伝熱を利用した機器を理解できる。
2週 相変化の熱力学 相変化の熱力学を理解できる。
3週 沸騰伝熱 沸騰伝熱を理解し,基礎問題を計算できる。
4週 核沸騰 核沸騰を理解し,基礎問題を計算できる。
5週 膜沸騰・流動沸騰 膜沸騰を理解し,基礎問題を計算できる。
6週 凝縮 凝縮を理解し,基礎問題を計算できる。
7週 融解・凝固 融解や凝固を理解し,基礎問題を計算できる。
8週 伝熱機器 伝熱機器を理解し,特徴を説明できる。
4thQ
9週 運動量,熱および物質流束(1) 運動量,熱および物質移動の相似性について簡単に説明できる。
10週 運動量,熱および物質流束(2) 濃度,拡散速度,流束を適切に表現することができる。
11週 運動量,熱および物質流速(3) 運動量,熱および物質流束の保存式について説明することができる。
12週 運動量,熱および物質流速(4) 拡散と濃度分布,物質伝達について説明できる。
13週 無次元数 運動量,熱および物質流束に用いられる無次元数について説明することができる。
14週 物質拡散(1) 物質拡散について説明できる。
15週 物質拡散(2) 物質拡散について説明できる。
16週 授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。4
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。4
ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。4
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。4
パスカルの原理を説明できる。4
液柱計やマノメーターを用いた圧力計測について問題を解くことができる。4
平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる。4
物体に作用する浮力を計算できる。4
定常流と非定常流の違いを説明できる。4
流線と流管の定義を説明できる。4
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。4
オイラーの運動方程式を説明できる。4
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。4
運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。4
層流と乱流の違いを説明できる。4
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。4
ダルシー・ワイスバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる。4
ムーディー線図を用いて管摩擦係数を求めることができる。4
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。4後1,後5,後6,後15
抗力について理解し、抗力係数を用いて抗力を計算できる。4
揚力について理解し、揚力係数を用いて揚力を計算できる。4
熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。4
閉じた系と開いた系、系の平衡、状態量などの意味を説明できる。4
熱力学の第一法則を説明できる。4
閉じた系と開いた系について、エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。4
閉じた系および開いた系が外界にする仕事をp-V線図で説明できる。4
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。4
定積比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。4
内部エネルギーやエンタルピーの変化量と温度の関係を説明できる。4
等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。4
熱力学の第二法則を説明できる。4
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。4
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。4
エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。4
サイクルをT-s線図で表現できる。4

評価割合

レポート合計
総合評価割合100100
理解度100100