応用システム特論

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 応用システム特論
科目番号 0032 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 エコデザイン工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 特に定めない
担当教員 井上 誠,岡根 正樹,吉川 文恵

到達目標

荷重の見積(疲労設計),部品形状の決定,材料の選定,システム構築等,一連の機械システム設計の流れを理解し,それらを説明することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
工業材料の特性機械設計で要求される工業材料の諸特性が,適切に説明できる.機械設計で要求される工業材料の諸特性が,ある程度説明できる.機械設計で要求される工業材料の諸特性を理解していない.
工業材料の選定設計で要求される工業材料を,適切に選定できる.設計で要求される工業材料を,ある程度適切に選定できる.設計で要求される工業材料が選定できない.
機械的分離操作流体中から粒子を分離する最適な方法を提案することができる。流体中からの粒子分離技術を理解している。流体中からの粒子分離技術を理解していない。
静的設計法破損理論(最大主応力説,せん断ひずみエネルギ説)等について, 基本理論を理解しており,説明,解説することができる.破損理論(最大主応力説,せん断ひずみエネルギ説)等について, 基本理論をある程度理解しており,教員のアシストがあれば,説明することができる.破損理論(最大主応力説,せん断ひずみエネルギ説)等について, 基本理論を理解していない.
動的設計法有限寿命設計,疲労限度設計,損傷許容設計について,それらの基本的な考え方を理解しており,簡単に説明することができる.有限寿命設計,疲労限度設計,損傷許容設計について,それらの基本的な考え方を理解しており,教員のアシストがあれば,説明することができる.有限寿命設計,疲労限度設計,損傷許容設計について,それらの基本的な考え方が理解できていない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-6 説明 閉じる
JABEE 1(2)(d)(1) 説明 閉じる
JABEE 1(2)(e) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
授業の前半では,機械の設計に必要な材料の性質,加工法等に関する講義,弾塑性力学,破壊力学の応用による強度設計の基礎と,有限要素法による応力解析や疲労設計法に関する講義を行う.この科目は企業でクリーンルーム設備に関する研究および維持,管理に従事していた教員が,その経験を生かし,微粒子の評価および除去について講義形式で授業を行うものである。全15週のうち,第6週から第7週の授業は,企業でクリーンルームの研究等を担当していた者が講義を行う。この科目は企業で素材の製造・加工を担当していた教員が、その経験を活かし、機械設計で要求される材料等について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
教員単独による授業
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、機械材料の基礎知識(1) 鉄鋼材料の特性,加工法について説明できる。
2週 機械材料の基礎知識(2) 非鉄金属材料の特性,加工法について説明できる。
3週 機械材料の基礎知識(3) 機械設計で要求される材料について選定できる。
4週 小テスト 機械設計で要求される材料についての試験
5週 答案返却
6週 粒子の性質 粒子のもつ基本的性質の1つである粒子径について理解している。
7週 機械的分離装置(1) 流体中における粒子の運動について理解している。
8週 機械的分離装置(2) 気体からの粒子の分離について理解している。
4thQ
9週 機械的分離装置(3) 気体からの粒子の分離について理解している。
10週 小テスト 機械的分離に関するテスト
11週 強度設計法(1) 強度設計法の基礎となる材料力学から,弾塑性力学,破壊力学に繋がる基本事項への橋渡し領域について理解し,簡潔に説明できる.
12週 強度設計法(2) 材料力学の延長上にある,弾塑性力学,破壊力学の基本事項を理解し,簡潔に説明できる.
13週 強度設計法(3) 静的強度設計(破損理論,破壊じん性)について理解し,簡潔に説明できる.
14週 強度設計法(4) 疲労設計(有限寿命設計,疲労限度設計,累積損傷則)について理解し,簡潔に説明できる.
15週 小テスト 強度設計法に関する試験
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。5後10,後11,後12,後13,後14,後15
応力とひずみを説明できる。5後10,後11,後12,後13,後14,後15
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。5後10,後11,後12,後13,後14,後15
許容応力と安全率を説明できる。5後10,後11,後12,後13,後14,後15
多軸応力の意味を説明できる。4後10,後11,後12,後13,後14,後15
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。4後10,後11,後12,後13,後14,後15
部材が引張や圧縮を受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。4後10,後11,後12,後13
部材が曲げやねじりを受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。4後10,後11,後12,後13
カスティリアノの定理を理解し、不静定はりの問題などに適用できる。4後10,後11,後12,後13
熱流体流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。4後7
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。4後8,後9
工作塑性加工の各加工法の特徴を説明できる。4
材料機械材料に求められる性質を説明できる。5後13
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。5後13
引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。5後13
硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。5後13
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。5後13
疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。5後12,後13,後14,後15
機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。5後13
鉄鋼の製法を説明できる。5
炭素鋼の性質を理解し、分類することができる。5
Fe-C系平衡状態図の見方を説明できる。4
焼きなましの目的と操作を説明できる。4
焼きならしの目的と操作を説明できる。4
焼入れの目的と操作を説明できる。4
焼戻しの目的と操作を説明できる。4

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力4040
専門的能力6060