数値解析

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 数値解析
科目番号 0034 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 エコデザイン工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 計算力学 有限要素法の基礎,日本計算工学会,竹内則雄,樫山和男,寺田賢二郎
担当教員 白川 英観

到達目標

有限要素法を説明できる
マトリックス構造解析を行うことができる.
弾性問題の有限要素法を理解できる.
熱伝導問題の有限要素法を理解できる.
流動問題の有限要素法を理解できる.
非定常有限要素法を理解できる.
CADとCAEを用いた数値解析ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
有限要素法有限要素法を説明できる.有限要素法を理解できる.有限要素法を理解できない.
マトリックス構造解析マトリックス構造解析を具体的に行うことができる.マトリックス構造解析をある程度行うことができる.マトリックス構造解析を行うことができない.
弾性問題の有限要素法弾性問題の有限要素法を説明できる.弾性問題の有限要素法を理解できる.弾性問題の有限要素法を理解できない.
熱伝導問題の有限要素法熱伝導問題の有限要素法を説明できる.熱伝導問題の有限要素法を理解できる.熱伝導問題の有限要素法を理解できない.
流動問題の有限要素法流動問題の有限要素法を説明できる.流動問題の有限要素法を理解できる.流動問題の有限要素法を理解できない.
非定常有限要素法非定常有限要素法を説明できる.非定常有限要素法を理解できる.非定常有限要素法を理解できない.
CADとCAEを用いた数値解析CADとCAEを用いた数値解析が具体的にできる.CADとCAEを用いた数値解析がある程度できる.CADとCAEを用いた数値解析ができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-5 説明 閉じる
JABEE 1(2)(c) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械力学,材料力学,流体工学,電磁気学など多くの専門科目において,微分方程式の理論式を学び,数学的手法により分布や形状などを求めることで,現象を理解してきた.一方,シミュレーション工学やプログラミングでは,様々な微分方程式である理論式の分類や解法を学んできた.しかし,差分法や有限要素法などの既存の汎用シミュレーション用ソフトで現象を解析するだけの知識や技能だけでは,新たな影響項を導入することや,現象をモデル化した理論式を扱うのは困難である.そこで,本授業では,様々な微分方程式である理論式から,差分化や離散化を行い,数値解析を実施し,既存の汎用シュミレーションソフトで解析することで,現象や数値解析の理解を深めることを学習目標とする.
授業の進め方・方法:
数値解析手法は機械や電気工学において様々な分野で使われており,各専門分野に対応する教員で講義および演習を実施する.最初に,数値解析のモデル化や基礎式,数学の復習を行う.そして,簡単な形状のマトリックス構造解析や,弾性問題を,理論式から離散化,計算方法などを修得し,数値解析を行う.その後,熱伝導や流動などの非定常の有限要素解析を行う.最後に,CADとCAE連係による数値解析を行う
注意点:
様々な専門分野の理論式を用いるため,事前に,取り扱う現象及び理論式を再度復習し,授業に取り組んでください.また,理解を確実なものにするために,授業後にレポートを課しますので,課題を自分で解き,提出してください.なお,授業計画は,学生の理解度に応じて変更する場合があります.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバス説明,計算力学概論 シラバス・評価方法の説明,数値解析手法の概要説明
2週 マトリックス構造解析 トラスなどの構造体の応力解析
3週 重み付き残差法と有限要素法 重み付き残差法の説明,有限要素法で用いられる支配方程式(弱形式,強形式)
4週 熱伝導問題の有限要素法 熱伝導問題の有限要素法解析
5週 1次元弾性体問題の有限要素法 1次元弾性体問題の有限要素法解析
6週 ポテンシャル流れの有限要素法 ポテンシャル流れ問題の有限要素法解析
7週 弾性問題の基礎式 2次元・3次元の弾性体の基礎式の導出および説明
8週 弾性問題の有限要素法(1) 有限要素法で用いる支配方程式,平面応力,平面ひずみ
2ndQ
9週 弾性問題の有限要素法(2) 空間の離散化と形状関数,方程式の組み立てと求解方法
10週 弾性問題の有限要素法(3) 離散化方程式と近似解の性質
11週 非定常問題の有限要素法(1) 時間方向の離散化,陽解法と陰解法,風上差分
12週 非定常問題の有限要素法(2) 非定常数値解析の数値解析の安定条件と安定化手法
13週 CADとCAEソフトを用いた数値解析(1) 熱伝導解析,弾性体の応力解析
14週 CADとCAEソフトを用いた数値解析(2) 弾性体の応力解析
15週 CADとCAEソフトを用いた数値解析(3) 流動解析
16週 レポート修正とアンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学応力とひずみを説明できる。4
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。4
許容応力と安全率を説明できる。4
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。4
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。3
多軸応力の意味を説明できる。4
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。4

評価割合

レポート合計
総合評価割合100100
理解度100100