概要:
高分子材料は日常生活から最先端技術の現場まで広く活用されているが、その機能性を検討する上で粘弾性挙動(レオロジー)は欠かすことのできない意義を有する。高分子材料のレオロジーの基礎として本講義では、粘弾性体の力学的挙動を数学的に記述し、解析的な解を求める方法を提示するとともに、ゴムや高分子溶液の粘弾性挙動について学習する。また、本講義の終盤では、関連する論文を輪読し、実際の研究課題においてレオロジーがどのように扱われているか理解するとともに、論文読解力を涵養する。
航空自衛隊航空医学実験隊で医用材料の研究開発を担当した経験を活かして、ソフトマテリアルのレオロジーなどについて講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
講義及び輪講による
注意点:
これまでの科目で習得した知識を組み合わせて講義が進むので、該当する科目の復習を行って授業に臨むことを期待する。不明点があればその都度遠慮なく質問して欲しい。また授業計画は、学生の理解度に応じて変更する場合がある。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学(一般) | 化学(一般) | 代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。 | 4 | 後1,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 材料系分野 | 有機材料 | 高分子化合物がどのようなものか説明できる。 | 4 | 後1,後7,後8 |
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。 | 4 | 後1,後4,後7,後8 |
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。 | 4 | 後4,後5,後6,後7,後8 |
高分子の熱的性質を説明できる。 | 4 | 後4,後5,後6,後7,後8 |
力学 | 荷重と応力、変形とひずみの関係について理解できる。 | 3 | 後2,後3,後7,後8 |
応力-ひずみ曲線について説明できる。 | 3 | 後2,後3,後7,後8 |
フックの法則を用いて、縦弾性係数(ヤング率)、応力およびひずみを計算できる。 | 3 | 後2,後3,後7,後8 |
荷重の方向、性質と物体の変形様式との関係について説明できる。 | 3 | 後2,後3,後7,後8 |
引張、圧縮応力(垂直応力)とひずみ、物体の変形量を計算できる。 | 3 | 後2,後3,後7,後8 |
縦ひずみと横ひずみを理解し、ポアソン比およびポアソン数を説明できる。 | 3 | 後2,後3,後7,後8 |
せん断応力(接面応力)とせん断ひずみ(せん断角)を計算できる。 | 3 | 後2,後3,後7,後8 |
化学・生物系分野 | 有機化学 | 高分子化合物がどのようなものか説明できる。 | 4 | 後1,後7,後8 |
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。 | 4 | 後1,後4,後7,後8 |
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。 | 4 | 後4,後5,後6,後7 |
高分子の熱的性質を説明できる。 | 4 | 後4,後5,後6,後7 |