概要:
本科目は種々の材料が有している「機能」について総合的に学ぶ。高機能材料は高い付加価値を持ち、日本のような資源小国においては、成長戦略において必要不可欠な製品である。こうした機能性材料がどのような設計で作られているか、またどのような原理で機能が発現されているか、を本授業では学んでいく。また、研究活動で得られた材料が、どのような意図をもって設計されているかを改めて見直し、授業で学んた知識を今後の特別研究へ応用できるように活きた知識として身につけることを目標とする。
授業の進め方・方法:
本科目は知識の暗記や詰め込みを行うことを目的としていません。 今まで学んできた授業内容が、機能材料開発とどのように相関しているか、また社会影響を与えているかを意識し、授業に臨んでください。
事前に行う準備学習:講義の復習を行いつつ授業に臨むこと。
注意点:
授業計画は、学生の理解度に応じて変更する場合があります。
学修単位のため, 60時間相当の授業外学習が必要である。
授業外学習・事後:授業内容に関する課題を解く. 課題については, レポートとして評価する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
身の回りの機能材料 |
”機能材料”の指し示す意味について理解できる 授業外学習・事後:授業内容の復習および授業内容に関する内容をノートにまとめること
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2週 |
材料の機能と成り立ち) |
材料を構成する因子・機能性について理解できる 授業外学習・事後:授業内容の復習および授業内容に関する内容をノートにまとめること
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3週 |
光機能材料 |
光に応答する機能材料について理解できる 授業外学習・事後:授業内容の復習および授業内容に関する内容をノートにまとめること
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4週 |
電気・電子機能材料 |
電気に応答する機能材料について理解できる 授業外学習・事後:授業内容の復習および授業内容に関する内容をノートにまとめること
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5週 |
力学・物理機能材料 |
力学特性を持つ機能材料について理解できる 授業外学習・事後:授業内容の復習および授業内容に関する内容をノートにまとめること
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6週 |
分離機能材料 |
分離特性を持つ機能材料について理解できる 授業外学習・事後:授業内容の復習および授業内容に関する内容をノートにまとめること
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7週 |
界面・表面機能材料 |
界面・表面特性を持つ機能材料について理解できる 授業外学習・事後:授業内容の復習および授業内容に関する内容をノートにまとめること
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8週 |
分子間作用と超分子 |
材料となる原子および分子間に働く力と超分子について理解できる 授業外学習・事後:授業内容の復習および授業内容に関する内容をノートにまとめること
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4thQ |
9週 |
超分子 |
分子間作用を高度に利用した材料について理解できる 授業外学習・事後:授業内容の復習および授業内容に関する内容をノートにまとめること
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10週 |
生体機能材料 |
生体の材料としてのメリット・デメリットについて理解できる 授業外学習・事後:授業内容の復習および授業内容に関する内容をノートにまとめること
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11週 |
環境機能材料 |
環境負荷に低減に寄与する材料について理解できる 授業外学習・事後:授業内容の復習および授業内容に関する内容をノートにまとめること
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12週 |
ナノ機能性材料 |
ナノ材料について理解できる 授業外学習・事後:授業内容の復習および授業内容に関する内容をノートにまとめること
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13週 |
総合演習(1) |
これまでの授業内容に基づき、各自が調査した機能性材料に関する発表を行う 授業外学習・事後:授業内容の復習および授業内容に関する内容をノートにまとめること
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14週 |
総合演習(2) |
これまでの授業内容に基づき、各自が調査した機能性材料に関する発表を行う 授業外学習・事後:授業内容の復習および授業内容に関する内容をノートにまとめること
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15週 |
総合演習(3) |
これまでの授業内容に基づき、各自が調査した機能性材料に関する発表を行う 授業外学習・事後:授業内容の復習および授業内容に関する内容をノートにまとめること
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16週 |
先端材料研究、授業アンケート |
最先端の材料研究について理解できる 授業外学習・事後:授業内容の復習および授業内容に関する内容をノートにまとめること
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 材料系分野 | 材料物性 | 金属の一般的な性質について説明できる。 | 4 | 後1 |
原子の結合の種類および結合力や物質の例など特徴について説明できる。 | 4 | 後2 |
不純物半導体のエネルギーバンドと不純物準位を描き、伝導機構について説明できる。 | 2 | 後4 |
金属材料 | 純鉄の組織と変態について、結晶構造を含めて説明できる。 | 2 | 後5 |
炭素鋼の状態図を用いて標準組織および機械的性質を説明できる。 | 2 | 後5 |
炭素鋼の焼なましと焼ならしについて冷却速度の違いに依存した機械的性質の変化を説明できる。 | 3 | 後5 |
炭素鋼の焼入れの目的と得られる組織、焼入れによる機械的性質の変化を説明できる。 | 3 | 後5 |
アルミニウムの強度的特徴、物理的・化学的性質について説明できる。 | 3 | 後5 |
有機材料 | 炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。 | 3 | 後3 |
高分子化合物がどのようなものか説明できる。 | 4 | 後1 |
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。 | 4 | 後2 |
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。 | 4 | 後5 |
高分子の熱的性質を説明できる。 | 4 | 後5 |
無機材料 | 原子価結合法により、共有結合を説明できる。 | 4 | 後8 |
イオン結合の形成と特徴について理解できる。 | 4 | 後8 |
金属結合の形成と特徴について理解できる。 | 4 | 後8 |
代表的な非金属元素の単体と化合物の性質を説明できる。 | 3 | 後1 |
代表的な金属元素の単体と化合物の性質を説明できる。 | 3 | 後1 |
単結晶化、焼結、薄膜化、微粒子化、多孔質化などに必要な材料合成法について説明できる。 | 3 | 後7 |
化学・生物系分野 | 無機化学 | 配位結合の形成について説明できる。 | 3 | 後6 |
代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。 | 4 | 後2 |
生物化学 | タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。 | 2 | 後8 |
生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。 | 4 | 後9 |
多糖の例を説明できる。 | 4 | 後8 |
リン脂質が作るミセル、脂質二重層について説明でき、生体膜の化学的性質を説明できる。 | 4 | 後7 |
タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。 | 2 | 後10 |
タンパク質の高次構造について説明できる。 | 4 | 後9 |
酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。 | 2 | 後9 |