到達目標
ある試料を分析するとき、多くの手法・装置の中から試料の状態や分析する目的にあったものを選ばなければならない。そのためには手法・装置の原理に加え、適用範囲、得られる情報などを知っておくことが必要である。また、コンピュータの進歩と普及により、日常的な分析ではボタンを押せば自動的に試料が分析されるようになった感がある。その結果、原理と操作の意味を知らなければ、得られた結果の妥当性を判断することが難しくなったといえる。機器分析は定性・定量目的だけでなく、構造解析、反応機構の推定、物理定数を求めるなど広範囲に利用されている。本講義では、いくつかの機器分析法について原理など基本的な理解を目指しながら、最近の応用例も紹介する。また、先端の応用例を調査し発表する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
吸光光度法 | 吸光光度法の原理・特徴を駆使した応用例を説明できる。 | 吸光光度法の原理・特徴を理解できる | 吸光光度法の原理・特徴を理解できない |
蛍光光度法、化学発光 | 蛍光光度法、化学発光法の原理・特徴を駆使した応用例を説明できる。 | 蛍光光度法、化学発光法の原理・特徴を理解できる | 蛍光光度法、化学発光法の原理・特徴を理解できない |
原子吸光法、発光分析法 | 原子吸光法、発光分析法の原理・特徴を駆使した応用例を説明できる。 | 原子吸光法、発光分析法の原理・特徴を理解できる | 原子吸光法、発光分析法の原理・特徴を理解できない |
エックス線分析法 | エックス線分析法の原理・特徴を駆使した応用例を説明できる。 | エックス線分析法の原理・特徴を理解できる | エックス線分析法の原理・特徴を理解できない |
質量分析法 | 質量分析法の原理・特徴を駆使した応用例を説明できる。 | 質量分析法の原理・特徴を理解できる | 質量分析法の原理・特徴を理解できない |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 A-6
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JABEE 1(2)(d)(1)
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JABEE 1(2)(e)
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教育方法等
概要:
ある試料を分析するとき、多くの手法・装置の中から試料の状態や分析する目的にあったものを選ばなければならない。そのためには手法・装置の原理に加え、適用範囲、得られる情報などを知っておくことが必要である。また、コンピュータの進歩と普及により、日常的な分析ではボタンを押せば自動的に試料が分析されるようになった感がある。その結果、原理と操作の意味を知らなければ、得られた結果の妥当性を判断することが難しくなったといえる。機器分析は定性・定量目的だけでなく、構造解析、反応機構の推定、物理定数を求めるなど広範囲に利用されている。本講義では、いくつかの機器分析法について原理など基本的な理解を目指しながら、最近の応用例も紹介する。また、先端の応用例を調査し発表する。
授業の進め方・方法:
講義
注意点:
測定項目と測定原理を理解するように努めよう。授業計画は,学生の理解度に応じて変更する場合がある。本科目では、60点以上の評価で単位を認定する。評価が60点に満たない者は、願い出により追認試験を受けることができる。追認試験の結果、単位の修得が認められた者にあっては、その評価を60点とする。また、状況により授業や試験等をオンライン形式で行うこともある。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス |
機器分析全般に関する特徴を理解する
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2週 |
紫外・可視吸光光度法 |
原理(ランベルト-ベールの法則),特徴を理解する
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3週 |
紫外・可視吸光光度法 |
吸収スペクトル、得られる情報、装置、測定・分析法を理解する。
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4週 |
紫外・可視吸光光度法 |
紫外・可視吸光光度法の応用例を理解する
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5週 |
蛍光光度法、化学発光法 |
蛍光光度法、化学発光法原理、装置、分析法を理解する。
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6週 |
調査学習 |
2~5週までの内容を踏まえて先端の手法を調査する
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7週 |
発表 |
6週の内容をプレゼンにより説明する
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8週 |
原子吸光分析法 |
原子吸光分析法の原理、特徴を理解する
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4thQ |
9週 |
発光分析法 |
発光分析法の原理、特徴を理解する
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10週 |
X線分析法 |
X線の発生、X線と物質のかかわりを理解する
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11週 |
X線分析法 |
蛍光X線分析法、X線回折法の原理・特徴を理解する
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12週 |
質量分析法 |
質量分析法の原理・特徴を理解する
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13週 |
質量分析法 |
質量分析法の応用例を理解する
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14週 |
調査学習 |
8~13週までの内容を踏まえて先端の手法を調査する
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15週 |
発表 |
14種の内容を発表
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16週 |
アンケート |
アンケート
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 分析化学 | 光吸収について理解し、代表的な分析方法について説明できる。 | 4 | |
Lambert-Beerの法則に基づく計算をすることができる。 | 4 | |
イオン交換による分離方法についての概略を説明できる。 | 4 | |
溶媒抽出を利用した分析法について説明できる。 | 4 | |
無機および有機物に関する代表的な構造分析、定性、定量分析法等を理解している。 | 2 | |
特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解し、測定例をもとにデータ解析することができる。 | 2 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 0 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 |
専門的能力 | 0 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 |
分野横断的能力 | 0 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 |