薄膜工学

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 薄膜工学
科目番号 0052 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 エコデザイン工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 薄膜工学 第3版 金原粲 (監修)吉田貞史・近藤高志(編著)(丸善 2016)
担当教員 櫻井 豊

到達目標

・薄膜とは何か説明出来る
・ドライ法による薄膜作成法について説明できる
・薄膜の評価法・応用について説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
薄膜とは何か説明出来る基本的な概念から要領よく説明できる基本的な概念からそれなりに説明できる基本的な概念を満足に述べる事が出来ない
ドライ法による薄膜の作製法を説明できる蒸着法,スパッタ法,CVD法を挙げ十分説明できる蒸着法,スパッタ法,CVD法のうち少なくとも2つについて説明できる蒸着法,スパッタ法,CVD法のうち2つを挙げられない
各種分野の薄膜について説明できる半導体・光学・有機・誘電体・磁性体のうち4つについて十分説明できる半導体・光学・有機・誘電体・磁性体のうち3つについて説明できる半導体・光学・有機・誘電体・磁性体のうち3つを挙げられない
薄膜の評価法について説明できる膜厚測定,機械・化学特性について十分説明できる膜厚測定,機械・化学特性についてそれなりに説明できる膜厚測定,機械・化学特性について説明できない
電子デバイスへの応用について述べる事ができる学習各分野について挙げる事ができる学習各分野の幾つかについて挙げる事ができる学習各分野について挙げる事ができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
薄膜技術は古くはめっきや箔から始まるが,近年工業分野に大幅に導入され,特に半導体技術や磁気記録技術はこれ無しでは全く成り立たないほどの中核技術である.しかしながら,専門分野的には物理・化学・機械・電気電子・材料等にまたがり,体系的な学問というよりも,各専門分野の数だけ薄膜工学があると言っても過言ではない.
授業の進め方・方法:
本科目では電子デバイスに利用される各種の薄膜について,その基礎となる真空技術と作成技術,評価技術について講義し,最後に最近の研究開発に触れる.
注意点:
薄膜工学は,非常に広い横断的な学問であるので,専門にとらわれない広範な知識・関心が要求される.本科目は真空プロセスによるドライ法を用いた電子デバイスへの適用を念頭に置く.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 薄膜工学の概念 薄膜の特徴と工業的利用領域を理解
2週 薄膜の作成法I,真空蒸着
真空蒸着法の原理とその種類について
3週 薄膜の作成法II,スパッタリング スパッタリング法の原理とその種類について
4週 薄膜の作成法III,CVD CVD(化学気相堆積)法の原理とその種類について
5週 半導体薄膜 半導体薄膜の機能について
6週 光学薄膜 光学薄膜の機能について
7週 有機薄膜 有機薄膜の機能について
8週 誘電体薄膜 誘電体薄膜の機能について

4thQ
9週 磁性薄膜 磁性薄膜の機能について
10週 膜厚測定法 薄膜の評価として重要な膜厚測定法について
11週 薄膜の機械的・力学的性質 薄膜の機械的・力学的側面について
12週 薄膜の化学的性質 薄膜の化学的側面について
13週 電子デバイスへの応用I,薄膜応用の研究開発 電子デバイスへの薄膜応用における研究開発の動向
14週 電子デバイスへの応用II 電子デバイスへの薄膜応用における研究開発の動向(つづき)
15週 期末テスト
16週 期末テストの解答,アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。4
化学(一般)化学(一般)物質が原子からできていることを説明できる。4
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。4
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。4
共有結合について説明できる。4
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力300000030
専門的能力400000040
分野横断的能力300000030