特別演習

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 特別演習
科目番号 0091 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 エコデザイン工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 岡根 正樹,吉川 文恵,北村 拓也,森 康貴

到達目標

ゴールを適確に設定することができ,それを達成するためのプロジェクトマネージメントが行える.具体的には
(1)クライアントから与えられた課題に対して、任務として取り組むことができる。
(2)目的が理解でき、それに対する調査を行うことができる。
(3)毎回計画を立て、状況の変化にも適応できる。
(4)自らの新しいアイディアを取り入れることができる
(5)目的に対して適材適所の役割分担ができている。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1クライアントから求められている結果は何なのかを考え、自らの課題として取り組んでいる。クライアントから与えられた課題に対して、任務として取り組むことができる。クライアントの目的・ねらいが理解できない
評価項目2目的が明確で、調査内容を十分理解、考察でき、論理的に考えを説明できる。目的が理解でき、それに対する調査を行うことができる。目的が理解できない。
評価項目3明確で合理的な計画を立て、それに沿って取り組んでいる。計画通りに進まない場合の対応策も考えられている。毎回計画を立て、状況の変化にも適応できる。計画をててることができない。
評価項目4既存の方法をよく理解した上で、自らの新しいアイディアを主体的に用い、目的に合致させるように取り組んでいる。自らの新しいアイディアを取り入れることができるよく知られた方法を利用し、チームとしてのアイディアがない。
評価項目5話し合った役割分担に基づき、自己のなすべき行動を的確に判断して実行し、他者の役割に対しても適切に協力関係が築けている。目的に対して適材適所の役割分担ができている。各個人が自分の仕事をし、チームとして連携をとることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
出身学科の異なる数名の学生がチームを構成し,担当者(教員)とディスカッションする課程で問題を認識し,ゴールを設定した上で,自分たちがこれまで学んできた専門知識を活用して,その解決を目指す.
 具体的なテーマは,学生チームで異なり,必ずしも具体的なモノを加工・製作することが目的ではなく,問題を解決する改善提案,あるいは,相手とのディスカッションの中で,必要に応じて新たなゴールを提案し到達を目指す,すなわちエンジニアリングデザイン能力を身につけることを目的とする.
 担当教員は,各チームあるいは個々の学生のアクティブラーニングをアシストするサポート役に徹するが,学生の自主性にすべてを委ねるのではなく,必要に応じて軌道修正を行う等,PBL的な手法を用いて,学生にエンジニアリングデザイン能力が身につくようにする.
授業の進め方・方法:
担当教員は,各チームあるいは個々の学生のアクティブラーニングをアシストするサポート役となり、授業を進める。
注意点:
膨大な工学の知識の丸暗記に終始するのではなく,基礎工学および応用技術に関する学習方法として,また将来技術者として日進月歩の科学技術を学ぶ姿勢として非常に重要な方法です。このことを十分に理解して,積極的に取り組むこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
チーム分け
テーマ決め
チームで話し合い、様々な制約条件の下、解決策(ゴール)を提案することができる。なお、解決策は、「現状分析→問題提起→提案→効果」で説明することができる。
2週 各グループの指導教員とディスカッションを行いながら,プロジェクトを進める.~15回 第1週目で決定したテーマのゴールを論理的に説明することができる。また、ゴールに向けて行動計画を立てることができる。
3週 計画を立て、それに沿って取り組むことができる。また、計画通りに進まない場合、その対応策を決め、計画を修正することができる。(~15回)
4週
5週
6週
7週
8週
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週 最終発表会 学外の有識者および教職員、学生にプロジェクトの内容を論理的に説明することができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。4
技術者を目指す者として、社会での行動規範としての技術者倫理を理解し、問題への適切な対応力(どうのように問題を捉え、考え、行動するか)を身に付けて、課題解決のプロセスを実践できる。4
専門的能力専門的能力の実質化PBL教育PBL教育工学が関わっている数々の事象について、自らの専門知識を駆使して、情報を収集することができる。4
集められた情報をもとに、状況を適確に分析することができる。4
与えられた目標を達成するための解決方法を考えることができる。4
状況分析の結果、問題(課題)を明確化することができる。4
各種の発想法や計画立案手法を用いると、課題解決の際、効率的、合理的にプロジェクトを進めることができることを知っている。4
各種の発想法、計画立案手法を用い、より効率的、合理的にプロジェクトを進めることができる。4
共同教育共同教育クライアント(企業及び社会)の要求に適合するシステムやプロセスを開発することができる。4
企画立案から実行するまでのプロセスを持続可能性の実現性を配慮して実行することができる。4
品質、コスト、効率、スピード、納期などに対する視点を持つことができる。4
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識・教養が、企業及び社会でどのように活用されているかを理解し、技術・応用サービスの実施ができる。4
地域や企業の現実の問題を踏まえ、その課題を明確化し、解決することができる。4
問題解決のために、最適なチームワーク力、リーダーシップ力、マネジメント力などを身に付けることができる。4
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などの必要性を理解できる。4
技術者として、生きる喜びや誇りを実感し、知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践創造的な活動を楽しむことを理解できる。4
技術者として、社会に対して有益な価値を提供するために存在し、社会の期待に十分応えられてこそ、存在の価値のあることを理解できる。4
企業人としても成長していく自分を意識し、継続的な自己研さんや学習が必要であることを理解できる。4
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能相手の意見を聞き、自分の意見を伝えることで、円滑なコミュニケーションを図ることができる。4
相手を理解した上で、説明の方法を工夫しながら、自分の意見や考えをわかりやすく伝え、十分な理解を得ている。4
集団において、集団の意見を聞き、自分の意見も述べ、目的のために合意形成ができる。4
目的達成のために、考えられる提案の中からベターなものを選び合意形成の上で実現していくことができ、さらに、合意形成のための支援ができる。4
ICTやICTツール、文書等を基礎的な情報収集や情報発信に活用できる。4
ICTやICTツール、文書等を自らの専門分野において情報収集や情報発信に活用できる。4
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、そこから主要な原因を見出そうと努力し、解決行動の提案をしようとしている。4
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、発見した課題について主要な原因を見出し、論理的に解決策を立案し、具体的な実行策を絞り込むことができる。4
事象の本質を要約・整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。4
複雑な事象の本質を整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。結論の推定をするために、必要な条件を加え、要約・整理した内容から多様な観点を示し、自分の意見や手順を論理的に展開できる。4
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性身内の中で、周囲の状況を改善すべく、自身の能力を発揮できる。 4
集団の中で、自身の能力を発揮して、組織の勢いを向上できる。4
日常生活の時間管理、健康管理、金銭管理などができる。常に良い状態を維持するための努力を怠らない。4
ストレスやプレッシャーに対し、自分自身をよく知り、解決を試みる行動をとることができる。日常生活の管理ができるとともに、目標達成のために対処することができる。4
学生であっても社会全体を構成している一員としての意識を持って、行動することができる。4
市民として社会の一員であることを理解し、社会に大きなマイナス影響を及ぼす行為を戒める。人間性・教養、モラルなど、社会的・地球的観点から物事を考えることができる。4
チームワークの必要性・ルール・マナーを理解し、自分の感情の抑制、コントロールをし、他者の意見を尊重し、適切なコミュニケーションを持つとともに、当事者意識を持ち協調して共同作業・研究をすすめることができる。4
組織やチームの目標や役割を理解し、他者の意見を尊重しながら、適切なコミュニケーションを持つとともに、成果をあげるために役割を超えた行動をとるなど、柔軟性を持った行動をとることができる。4
先にたって行動の模範を示すことができる。口頭などで説明し、他者に対し適切な協調行動を促し、共同作業・研究をすすめことができる。4
目指すべき方向性を示し、先に立って行動の模範を示すことで他者に適切な協調行動を促し、共同作業・研究において、系統的に成果を生み出すことができる。リーダーシップを発揮するために、常に情報収集や相談を怠らず自身の判断力をも磨くことができる。4
法令を理解し遵守する。基本的人権について理解し、他者のおかれている状況を理解することができる。自分が関係している技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を理解し、技術者が社会に負っている責任を認識している。4
法令を理解し遵守する。研究などで使用する、他者のおかれている状況を理解できる。自分が関係している技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を理解し、技術者が社会に負っている責任を認識し、身近で起こる関連した情報や見解の収集に努めるなど、技術の成果が社会に受け入れられるよう行動できる。4
未来の多くの可能性から技術の発展と持続的社会の在り方を理解し、自らのキャリアを考えることができる。4
技術の発展と持続的社会の在り方に関する知識を有し、未来社会を考察することができるとともに、技術の創造や自らのキャリアをデザインすることが考慮できる。4
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。4
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。4
クライアントの要求を解決するための設計解を作り出すプロセス理解し、設計解を創案できる。さらに、創案した設計解が要求を解決するものであるかを評価しなければならないことを理解する。4
クライアントの要求を解決するための設計解を作り出すプロセスを理解し、設計解を創案できる。さらに、創案した設計解が要求を解決するものであるかを評価しデザインすることができる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合050020300100
基礎的能力0100010020
専門的能力01001010030
分野横断的能力03001010050