材料の機能性につながる物性や現象の根源を微視的に理解し,論理的に考察できることを目的とする.ここで扱う現象等は限られているが,自身の研究や研究対象を例に微視的に説明することができることが望ましい.
概要:
集合体固体としての性質や動的な現象について,物理化学的観点から講義をおこなう.また,各事項への理解を深める演習をレポート課題として課す.取り扱う内容は限られているので,講義で習得した知見や考え方を広く適用できるように,自主的に考える必要がある.
授業の進め方・方法:
講義を中心に行い,レポート課題でさらに理解を深める.細かい式の取り扱いよりも,現象の概観を見るように努めてもらいたい.
注意点:
理解を助ける参考書として,アトキンス著/物理化学 (東京化学同人)やキッテル著/固体物理学入門 (丸善) 等がある.
各講義に関連した演習をレポートとして提出を求める.
授業計画は,学生の理解度に応じて変更する場合がある.
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 熱 | 原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。 | 4 | 前4 |
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。 | 4 | 前4 |
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。 | 4 | |
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。 | 4 | 前9,前10 |
気体の内部エネルギーについて説明できる。 | 4 | 前9,前10 |
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。 | 4 | 前9,前10 |
波動 | 波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。 | 4 | 前1 |
波の重ね合わせの原理について説明できる。 | 4 | 前1,前2 |
波の独立性について説明できる。 | 4 | 前1,前2 |
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。 | 4 | 前1,前2 |
電気 | 導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。 | 4 | 前7,前8 |
クーロンの法則を説明し、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。 | 4 | 前7,前8 |
化学(一般) | 化学(一般) | 物質が原子からできていることを説明できる。 | 4 | 前2 |
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。 | 4 | 前2,前3,前4,前9 |
物質の三態とその状態変化を説明できる。 | 4 | 前4 |
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。 | 4 | 前2 |
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。 | 4 | 前2 |
共有結合について説明できる。 | 4 | 前4,前13 |
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。 | 4 | 前4 |
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。 | 4 | 前7 |
金属の性質を説明できる。 | 4 | 前7 |