応用物理学特論

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 応用物理学特論
科目番号 0019 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 制御情報システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 参考書:「量子力学・統計力学入門」星野公三・岩松雅夫 共著(裳華房)
担当教員 大竹 由記子

到達目標

1.シュレーディンガー方程式を用いて,井戸型ポテンシャルの問題を解くことができる。
2.シュレーディンガー方程式を用いて,階段型ポテンシャルへの入射の問題を解くことができる。
3.ミクロカノニカル集合の考え方を用いて,エントロピーおよび熱力学諸量を求めることができる。
4.カノニカル集合の考え方を用いて,自由エネルギーおよび熱力学諸量を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1シュレーディンガー方程式を用いて,有限深さの井戸型ポテンシャルの問題を解くことができる。シュレーディンガー方程式を用いて,無限深さの井戸型ポテンシャルの問題を解くことができる。シュレーディンガー方程式を用いて,無限深さの井戸型ポテンシャルの問題も解くことができない。
評価項目2シュレーディンガー方程式を用いて,2段以上の階段型ポテンシャルへの入射の問題を解くことができる。シュレーディンガー方程式を用いて,1段の階段型ポテンシャルへの入射の問題を解くことができる。シュレーディンガー方程式を用いて,1段の階段型ポテンシャルへの入射の問題も解くことができない。
評価項目3ミクロカノニカル集合の考え方を用いて,一般的な系のエントロピーおよび熱力学諸量を求めることができる。ミクロカノニカル集合の考え方を用いて,自由粒子および調和振動子のエントロピーおよび熱力学諸量を求めることができる。ミクロカノニカル集合の考え方が分かっておらず,エントロピーおよび熱力学諸量を求めることができない。
評価項目4カノニカル集合の考え方を用いて,一般的な系の自由エネルギーおよび熱力学諸量を求めることができる。カノニカル集合の考え方を用いて,自由粒子および調和振動子の自由エネルギーおよび熱力学諸量を求めることができる。カノニカル集合の考え方が分かっておらず,自由エネルギーおよび熱力学諸量を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー B-1 説明 閉じる
JABEE B1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
物理学および物理学を基礎とする工学の種々の分野(半導体等固体物性工学,レーザー技術,低温技術 等)で応用されていて,現代物理学の基礎として重要な量子力学と統計力学について,基本的な概念や原理を数学的に定式化し,応用例を含めながら量子力学および統計力学の基本的な知識を習得させる.
授業の進め方・方法:
学生の理解度に応じて,授業計画を変更することがある.教員単独で,講義および演習を実施する.
事前に行う準備学習:講義の復習および予習を行ってから授業に臨むこと.
注意点:
学修単位のため, 60時間相当の授業外学習が必要である.
授業外学習・事前:授業内容を予習する.
授業外学習・事後:授業内容に関する課題を解く. 課題については, レポートとして評価する.
定期試験60点,平常点(レポート)40点とし,合計60点以上を合格とする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 光と物質の波動性と粒子性 ガイダンス,コンプトン散乱と光量子仮説,ド・ブロイの物質波,二重スリットの実験
2週 量子力学の体系Ⅰ 波動関数,エルミート演算子,交換関係,シュレーディンガー方程式
3週 量子力学の体系Ⅱ 重ね合わせの原理,不確定性関係
4週 シュレーディンガー方程式の解法Ⅰ 井戸型ポテンシャルの場合(解説)
5週 シュレーディンガー方程式の解法Ⅱ 井戸型ポテンシャルの場合(演習)
6週 シュレーディンガー方程式の解法Ⅲ 階段型ポテンシャルの場合(解説)
7週 シュレーディンガー方程式の解法Ⅳ 階段型ポテンシャルの場合(演習)
8週 シュレーディンガー方程式の解法Ⅴ 調和振動子の場合(解説)
2ndQ
9週 統計力学Ⅰ ミクロカノニカル集合(解説)
10週 統計力学Ⅱ ミクロカノニカル集合(演習)
11週 統計力学Ⅲ カノニカル集合(解説)
12週 統計力学Ⅳ カノニカル集合(演習)
13週 統計力学Ⅴ グランドカノニカル集合(解説)
14週 統計力学Ⅵ グランドカノニカル集合(演習)
15週 期末試験 講義中に扱った問題の類題を出題する.
16週 成績確認等 成績評価を確認する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力60000400100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000