到達目標
無線通信システムの電波伝搬,変復調の原理と通信技術の取り巻く状況を説明することができる.
1.無線工学で使用する数学について説明することができる.
2.基本的な回線設計を行うことができる.
3.世の中で使われている無線通信方式について説明することができる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
無線数学 | 信号品質(dBm)の平均値を導出できる. | デシベル値と真値との変換を行うことができる. | dBmを理解していない |
回線設計 | 自由空間伝搬及び奥村・秦式を使用して伝搬ロス, セル径を導出し,許容伝搬損失と比較し回線設計について論ずることができる. | 回線設計上の許容伝搬損失を導出できる. | 自由空間伝搬による伝搬損失を導出できない. |
無線通信方式 | 携帯電話・無線LAN・無線PANに採用されている変復調, 使用周波数帯, 誤り訂正符号について理解できる. | 携帯電話・無線LAN・無線PANのセル径や送信電力の違いを理解している. | 携帯電話・無線LAN・無線PANの違いを理解していない. |
学科の到達目標項目との関係
JABEE (B2) 基準(d1)相当
説明
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教育方法等
概要:
無線通信システムの原理と、携帯電話、無線LAN、無線PAN等のディジタル無線通信システムへの応用について理解を深める。講義では、放送と通信、変復調、伝搬理論などについて紹介する。
授業の進め方・方法:
座学に演習を加えながら授業を進める.
注意点:
参考書として以下に示す. 斉藤洋一、ディジタル無線通信の変復調、電子情報通信学会。伊丹誠、わかりやすいOFDM技術、オーム社、ラシィ、詳説 ディジタルアナログ通信システム、丸善、John G. Proakis, Masoud Salehi, Digital Communications, McGraw-Hill
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
通信システムの構成 |
無線通信の歴史について説明できる.
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2週 |
通信のための数学(1) |
通信技術の絶対論的現象の数学的基礎となるフーリエ変換について理解できる.
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3週 |
通信のための数学(2) |
通信技術の統計論的現象の数学的基礎となる統計学について理解できる.
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4週 |
ディジタル変復調 |
ASK, PSK,QAMなどのディジタル変調技術について理解できる.
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5週 |
誤り発生モデル |
BER(Bit Error Rate)などの解析するためのAWGNモデル及びフェージングモデルについて理解できる.
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6週 |
多元接続 |
ユーザー数増大のための多元接続及びduplexについて理解できる.
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7週 |
スペクトラム拡散技術 |
第3世代携帯電話の基本技術であるスペクトラム拡散技術について理解できる.
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8週 |
OFDM |
第4世代携帯電話の基本技術であるOFDM技術について理解できる.
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2ndQ |
9週 |
MIMO |
伝送容量拡大のためのアンテナ技術について理解できる.
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10週 |
電波伝搬 |
自由空間伝搬及び奥村・秦式について理解できる.
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11週 |
セルラーシステム |
携帯電話ネットワークのセル設計法について理解できる.
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12週 |
無線LAN |
IEEE802.11系技術及び標準化について理解できる.
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13週 |
無線PAN |
IEEE802.15系技術及び標準化について理解できる.
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14週 |
ディジタル放送と今後の無線通信システムの展望 |
地上波ディジタル放送やヘテロネットワークをはじめとする研究トレンドについて理解できる.
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15週 |
期末試験 |
1~14週目までの内容について試験を行う.
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16週 |
成績評価・確認 |
成績評価・確認を行う.
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | レポート | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 |
専門的能力 | 70 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 90 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |