材料強度学

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 材料強度学
科目番号 15800 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 公益財団法人 日本材料学会 「改訂 材料強度学」
担当教員 倉部 洋平

到達目標

1.破壊現象の基本事項について理解できる.
2.工業材料の疲労強度,環境強度の概念に基づく材料設計を行える.
3.事故解析の概念とその解析手法について理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 項目1破壊現象を十分に理解し,外力の種類や環境の影響などの原因を詳細に説明できる.破壊現象を理解し,外力の種類や環境の影響などの原因を説明できる.破壊現象を理解できず,外力の種類や環境の影響などの原因を説明できない.
到達目標 項目2疲労強度や環境強度を十分に理解し,対策した設計を行える.疲労強度や環境強度を理解できる.疲労強度や環境強度を理解できない.
到達目標 項目3事故解析の概念とその解析手法について十分理解し,過去の起きた事故の原因について説明できる.事故解析の概念とその解析手法について理解できる.事故解析の概念とその解析手法について理解できない.

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる
創造工学プログラム B1専門(機械工学) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
材料強度学では,すでに学んだ材料力学・材料学の知識を用いて,機械の設計や安全性の保障に必要な基礎学力,専門知識を身につける。また,事故解析を扱うことで,課題の修得した技術に関する知識や理論によって解析し,解決する方法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
本講義においては、材料強度学に関する基礎的原理や事項を学び、基礎的事項をどのように適用するかについて重点を置く。
【事前事後学習など】到達目標の達成度を確認するため,随時演習・レポート課題を与える。
【関連科目】材料力学Ⅰ,材料力学Ⅱ,機械設計製図Ⅰ,機械設計製図Ⅱ,材料学Ⅰ
注意点:
平常時の復習,特に演習問題を必ず行うこと。
演習課題(レポート)は必ず提出すること。
関数機能つき電卓を持参すること。
【評価方法・評価基準】成績評価基準として60点以上を合格とする。
前期中間試験および前期期末試験を実施する。
中間試験(35%),期末試験(35%),適宜課すレポート(30%)により評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 材料強度学の歴史 材料強度学の必要性が分かる.
2週 破損の法則 材料の破壊挙動に応じた破損の法則を理解できる
3週 き裂の力学 き裂の力学,破壊靱性を理解できる
4週 強度の基本的特性1  引張強度,破壊の特徴を理解できる
5週 強度の基本的特性2  引張強度,破壊の特徴を理解できる
6週 疲労強度1 疲労強度の特性,破面の様相を理解できる
7週 疲労強度2 硬さや引張強度などを用いて疲労強度の見積もりができる
8週 疲労強度3 疲労強度の負荷応力依存性が理解できる
2ndQ
9週 高温強度1 高温環境下における材料強度の変化を理解できる
10週 高温強度2 高温環境下における変化した材料強度を見積もることができる
11週 環境強度1 真空環境や腐食環境における材料強度の変化を理解できる
12週 環境強度2 真空環境や腐食環境における材料強度の変化を理解できる
13週 材料強度と設計1 強度設計の手法を理解できる.
14週 材料強度と設計2 強度設計の手法を理解できる.
15週 材料強度と設計3 強度設計の手法を理解できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。4
力学多軸応力の意味を説明できる。4
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。4
工作塑性加工の各加工法の特徴を説明できる。4
降伏、加工硬化、降伏条件式、相当応力、及び体積一定則の塑性力学の基本概念が説明できる。4
平行平板の平面ひずみ圧縮を初等解析法により解くことができる。4
軸対称の圧縮を初等解析法により解くことができる。4
材料機械材料に求められる性質を説明できる。4
引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。4
硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。4
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。4
疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。4
機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。4
加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。4

評価割合

試験ポートフォリオ合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000