材料学II

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 材料学II
科目番号 15920 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 日本機械学会「機械材料学 (JSMEテキストシリーズ) 」/ 門間改三「大学基礎 機械材料 SI単位版」(実教出版),矢島 悦次郎「若い技術者のための機械・金属材料」丸善出版,黒田 大介「Professional Engineer Library 機械・金属材料学」実教出版,鈴村暁男「基礎機械材料 機械材料・材料加工学教科書シリーズ」培風館
担当教員 加藤 亨

到達目標

1.ステンレス鋼について説明できる。
2.表面硬化法について説明できる。
3.鋳鉄について説明できる。
4.非鉄金属の基礎について説明できる。
5.非金属材料について説明できる。
6.機械技術者として適切な材料選択ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 項目1ステンレス鋼について適用できるステンレス鋼について説明できるステンレス鋼について説明できない
到達目標 項目2表面硬化法について適用できる表面硬化法について説明できる表面硬化法について説明できない
到達目標 項目3鋳鉄について適用できる鋳鉄について説明できる鋳鉄について説明できない
到達目標 項目4,5非鉄金属の基礎について適用できる非鉄金属の基礎について説明できる非鉄金属の基礎について説明できない
到達目標 項目6機械技術者として適切な材料選択,活用ができる機械技術者として適切な材料選択ができる機械技術者として適切な材料選択ができない

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる
創造工学プログラム A1 説明 閉じる
創造工学プログラム B1専門(機械工学) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
金属材料の諸性質を学ぶことは,機械・構造物の安全な設計の観点からも重要である。昨年学んだ炭素鋼の平衡状態図,変態と組織,の基礎的事項から,本年度は熱処理や浸炭,非鉄金属,エンジニアリングセラミックス,プラスチックの成形法といった実践的な技術までを学習する。これらの学習により,材料メーカーや加工関連の技術者と話ができ,また,材料・加工関連の技術資料を理解できるようになり,課題,設計に対処できる能力を身に付けることを目指す。
この科目は企業で自動車部品の材料設計・開発を担当していた教員が,その経験を活かし,材料の特性,最適な選定・開発手法,最新の材料等について講義形式で授業を行うものである。
【キーワード】ステンレス鋼,非鉄金属材料(アルミニウム,銅,ニッケル等),セラミックス,プラスチック
授業の進め方・方法:
【事前事後学習など】到達目標の達成度を確認するために,随時,小試験を行う。
【関連科目】機械設計製図,機械工作法,機械実習,材料学Ⅰ
注意点:
材料学では専門用語,平衡状態図の見方,原理など機械技術者として身に付けておくべき事項を関連付けて覚え,設計や加工に生かすことが必要になります。
したがって,平常時からノートを作成し繰返し復習し見直すことが大切です。図書館に多数の関連書籍があります。
【評価方法,評価基準】成績の評価基準として60点以上を合格とする。
期末試験を実施する。
定期試験(80%),レポートと課題(20%)を総合評価とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ステンレス鋼の基礎 ステンレス鋼の基礎を説明できる
2週 ステンレス鋼の諸性質と用途 ステンレス鋼の諸性質と用途を説明できる
3週 ステンレス鋼の劣化 ステンレス鋼の劣化を説明できる
4週 高温における鉄鋼の機械的性質 高温における鉄鋼の機械的性質を説明できる
5週 クリープ現象 クリープ現象を説明できる
6週 耐熱鋼の諸性質と用途 耐熱鋼の諸性質と用途を説明できる
7週 機械構造用セラミックス 機械構造用セラミックスを説明できる
8週 鋼の表面硬化 鋼の表面硬化を説明できる
2ndQ
9週 浸炭法・窒化法・PVD・CVD 浸炭法・窒化法・PVD・CVDを説明できる
10週 鋳鉄の組織と平衡状態図 鋳鉄の組織と平衡状態図を説明できる
11週 各種鋳鉄の諸性質と用途 各種鋳鉄の諸性質と用途を説明できる
12週 アルミニウム合金の諸性質と用途 アルミニウム合金の諸性質と用途を説明できる
13週 非鉄金属材料(ニッケル,銅等)の諸性質と用途 非鉄金属材料(ニッケル,銅等)の諸性質と用途を説明できる
14週 非金属材料(プラスチック・複合材料・機能性材料)の諸性質と用途 非金属材料(プラスチック・複合材料・機能性材料)の諸性質と用途を説明できる
15週 前期復習 機械の用途,部品の加工性などを考慮した材料選定思考が出来る
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野材料機械材料に求められる性質を説明できる。3
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。3
引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。3
硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。3
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。3
疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。3
機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。3
金属と合金の結晶構造を説明できる。4
金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる。4
合金の状態図の見方を説明できる。4
塑性変形の起り方を説明できる。4
加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。3
鉄鋼の製法を説明できる。4
炭素鋼の性質を理解し、分類することができる。4
Fe-C系平衡状態図の見方を説明できる。4
焼きなましの目的と操作を説明できる。4
焼きならしの目的と操作を説明できる。4
焼入れの目的と操作を説明できる。4
焼戻しの目的と操作を説明できる。4

評価割合

試験課題レポート,テスト合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000